1/2
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½(2分の1、にぶんのいち)は、有理数のうち 0 と 1 の間にある数であり、2 の逆数である。最小の単位分数でもある。文章の中では 1/2 と表記されることも多い。
数学的性質[編集]
- 1 ÷ 2 に等しい。
- 0 と 1 の相加平均に等しい。
- 偶数に 12 を乗じた値は整数であり、奇数に 12 を乗じた値は半整数である。また、単偶数に 12 を乗じた値は奇数である。
- 四則演算において、÷ 2 は × 12 と同じ意味である。
- は に等しい。
- 三角関数では、角が 0 以上 2π 未満の範囲では
- sin π6 = sin 56π = 12, cos π3 = cos 53π = 12
- である。したがって
- sin−1 12 = π6, cos−1 12 = π3
- である。なお
- tan−1 12 = 0.46364760900080611621… である。
- 1 から n までの自然数の和は 12n(n + 1) に等しい(→三角数)。
- 三角形の面積は(底辺)×(高さ)× 12 で求められる。あるいは、三角形の2辺の長さを a, b、それらがなす角を θ とすると、面積 S は
- S = 12ab sin θ
- と表せる。
- (Γ はガンマ関数)
- その他台形の面積、不定積分 ∫ x dx、ある 2 点の中点の座標を求める場合など、様々な公式中に 12 は登場する。
- リーマン予想では、「ゼータ関数 ζ(s) の自明でない零点 s は、全て実部が 12 の直線上に存在する」と考えられている。
他の進数における性質[編集]
- 素因数に2が含まれているN進法(即ち偶数進法)であれば、12は割り切れる小数になる。しかし、三進法など奇数進法では 12 は割り切れない小数になる。
- 12 = 0.1(2) = 0.1111…(3) = 0.2222…(5) = 0.3(6) = 0.4(8) = 0.4444…(9) = 0.5(10) = 0.6(12) = 0.7777…(15) = 0.8(16) = 0.9(18) = 0.A(20) になる。(下線部は循環節)
その他 12 に関すること[編集]
- 全体に占める割合が 12 のものを、日本語では半分という。
- 日本語では、父母のうち1人が外国人である人をハーフという。half-blooded の略。民族などが異なる血が 12 流れている人という意味である。
- 量子力学では、電子のスピン量子数は +12 もしくは −12 に限られる。
- 起こりうる結果が 2 通りだけで、それらの起こる確率が共に 12 に充分近い時、「○○の確率は五分五分」ということがある。
- FIFAワールドカップ・予選では、6つのFIFA傘下の地域連盟のうち力が劣ると考えられる連盟の予選に関して、12枠が振り分けられることがある。この場合は、当該連盟内の予選を勝ち抜いても、その後に開催される大陸間プレーオフを突破しなければ本大会に出場することはできない。
- サイコロを使った賭博である丁半は、丁(2つのサイコロの出た目の和が偶数)または半(2つのサイコロの出た目の和が奇数)の出る確率が 12 であることを利用したものである。
- PANDA 1/2 は2009年に日本で結成された音楽ユニット。
- キユーピーハーフはキユーピーのマヨネーズのブランド。パッケージに 12 と書かれている。
- 12は川本真琴の1997年の曲。
- 旧約聖書では4か所で"二分の一"という表現が使用されている。
- 「若い雄牛に加えて、十分の三エファの上等の小麦粉に二分の一ヒンのオリーブ油を混ぜた穀物の献げ物と、」(民数記 15章 9節)
- 「二分の一ヒンのぶどう酒をぶどう酒の献げ物としてささげる。それは、燃やして主にささげる宥めの香りである。」(民数記 15章 10節)
- 「それに添えるぶどう酒の献げ物は、雄牛一頭についてぶどう酒二分の一ヒン、雄羊一匹について三分の一ヒン、小羊一匹について四分の一ヒンとする。以上が一年を通じて毎月ささげる焼き尽くす献げ物である。」(民数記 28章 14節)
- 「これを支える中段の四辺は長さ十四アンマ、幅十四アンマである。その周囲の縁は高さ二分の一アンマ、周りの溝の幅は一アンマである。祭壇の階段は東に向いている。」(エゼキエル書 43章 17節)
符号位置[編集]
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
½ | U+00BD |
1-9-20 |
½ ½ ½ |
2分の1 |
関連項目[編集]
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