1969年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月4日に開幕した。アメリカンリーグの第1回リーグチャンピオンシップシリーズ(Inaugural American League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から6日にかけて計3試合が開催された。その結果、ボルチモア・オリオールズ(東地区)がミネソタ・ツインズ(西地区)を3勝0敗で下し、3年ぶり3回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。
前年までのMLBでは、アメリカンリーグもナショナルリーグも、総当たりのレギュラーシーズンで最高勝率を記録した球団がそのままリーグ優勝となり、ワールドシリーズへ進出していた。それがこの年から、東・西2地区に分かれてそれぞれのレギュラーシーズン優勝球団を決めたうえで、その地区優勝球団どうしが5戦3勝制のリーグ優勝決定戦で対戦し、そのシリーズを制した球団がワールドシリーズへ進出する方式に改められた。
レギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、オリオールズが8勝4敗と勝ち越している[1]。今シリーズでオリオールズは、第1戦は延長12回裏にポール・ブレアーのセーフティスクイズで、第2戦は延長11回裏にカート・モットンの右前打で、2試合連続のサヨナラ勝利を挙げた。そのうちの第2戦では、先発投手デーブ・マクナリーが最後まで投げ切って完封した。11イニング完封はポストシーズン史上最長である[2]。オリオールズは3連勝でリーグ優勝決定戦を突破したが、ワールドシリーズではナショナルリーグ王者ニューヨーク・メッツに1勝4敗で敗れ、3年ぶり2度目の優勝を逃した。
試合結果[編集]
1969年のアメリカンリーグ優勝決定戦は10月4日に開幕し、3日間で3試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 |
試合 |
ビジター球団(先攻) |
スコア |
ホーム球団(後攻) |
開催球場
|
10月04日(土) |
第1戦 |
ミネソタ・ツインズ |
3-4x |
ボルチモア・オリオールズ |
メモリアル・スタジアム |
|
10月05日(日) |
第2戦 |
ミネソタ・ツインズ |
0-1x |
ボルチモア・オリオールズ
|
10月06日(月) |
第3戦 |
ボルチモア・オリオールズ |
11-2 |
ミネソタ・ツインズ |
メトロポリタン・スタジアム
|
優勝:ボルチモア・オリオールズ(3勝0敗 / 3年ぶり3度目)
|
第1戦 10月4日[編集]
チーム |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
R |
H |
E |
ミネソタ・ツインズ
| 0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
4 |
2 |
ボルチモア・オリオールズ
| 0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1x |
4 |
10 |
1 |
- 勝: ディック・ホール(1勝) 敗: ロン・ペラノスキー(1敗)
- 本塁打: MIN – トニー・オリバ1号2ラン BAL – フランク・ロビンソン1号ソロ、マーク・ベランガー1号ソロ、ブーグ・パウエル1号ソロ
- 審判:球審…ネスター・チャイラク、塁審…一塁: エド・ランギー、二塁: フランク・ウモント、三塁: ボブ・スチュワート、外審…左翼: ジョン・ライス、右翼: レッド・フラハーティ
- 昼間試合 試合時間: 3時間29分 観客: 3万9324人 気温: 71°F(21.7°C)
詳細: Baseball-Reference.com
第2戦 10月5日[編集]
チーム |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
R |
H |
E |
ミネソタ・ツインズ
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
1 |
ボルチモア・オリオールズ
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1x |
1 |
8 |
0 |
- 勝: デーブ・マクナリー(1勝) 敗: デーブ・ボズウェル(1敗)
- 審判:球審…エド・ランギー、塁審…一塁: フランク・ウモント、二塁: ボブ・スチュワート、三塁: ネスター・チャイラク、外審…左翼: ジョン・ライス、右翼: レッド・フラハーティ
- 昼間試合 試合時間: 3時間17分 観客: 4万1704人 気温: 68°F(20°C)
詳細: Baseball-Reference.com
第3戦 10月6日[編集]
チーム |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
ボルチモア・オリオールズ
| 0 |
3 |
0 |
2 |
0 |
1 |
0 |
2 |
3 |
11 |
18 |
0 |
ミネソタ・ツインズ
| 1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
10 |
2 |
- 勝: ジム・パーマー(1勝) 敗: ボブ・ミラー(1敗)
- 本塁打: BAL – ポール・ブレアー1号2ラン
- 審判:球審…フランク・ウモント、塁審…一塁: ボブ・スチュワート、二塁: ネスター・チャイラク、三塁: エド・ランギー、外審…左翼: ジョン・ライス、右翼: レッド・フラハーティ
- 昼間試合 試合時間: 2時間48分 観客: 3万2735人 気温: 62°F(16.7°C)
詳細: Baseball-Reference.com
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、投手としての功績が評価されてのもの。
出典[編集]
外部リンク[編集]
ボルチモア・オリオールズ |
---|
球団 | |
---|
歴代本拠地 | |
---|
文化 | |
---|
永久欠番 | |
---|
オリオールズ球団殿堂 | |
---|
ワールドシリーズ優勝(3回) | |
---|
ワールドシリーズ敗退(4回) | |
---|
リーグ優勝(7回) | |
---|
できごと | |
---|
傘下マイナーチーム |
- ノーフォーク・タイズ(AAA級)
- ボウイ・ベイソックス(AA級)
- フレデリック・キーズ(A+級)
- デルマーバ・ショアバーズ(A級)
- アバディーン・アイアンバーズ(A-級)
- ガルフ・コーストリーグ・オリオールズ(Rookie級)
- ドミニカン・サマーリーグ・オリオールズ(Rookie級)
|
---|
|
ミネソタ・ツインズ |
---|
球団 | |
---|
歴代本拠地 | |
---|
文化 | |
---|
永久欠番 | |
---|
ツインズ球団殿堂 | |
---|
ワールドシリーズ優勝(3回) | |
---|
ワールドシリーズ敗退(3回) | |
---|
リーグ優勝(6回) | |
---|
傘下マイナーチーム | |
---|
|