1972年の映画

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1972年の映画(1972ねんのえいが)では、1972年(昭和47年)の映画分野の動向についてまとめる。

出来事[編集]

世界[編集]

日本[編集]

周年[編集]

日本の映画興行[編集]

配給会社別年間配給収入
配給会社 配給本数 年間配給収入 前年対比 概要
新作 再映 洋画
松竹 48 028億7016万円 N/A 製作本数を極端に減らしたことで、製作配給面で十数年ぶりに黒字になった。前年1971年の『ある愛の詩』や『エルビス・オン・ステージ』のような大ヒット作はなかったが、正月の『男はつらいよ 寅次郎恋歌』、8月の『男はつらいよ 柴又慕情』、東映から借りた加藤泰監督の『人生劇場』の3番組が記録的大ヒット、そして、リバイバルの「男はつらいよ」シリーズも好稼動。松竹は「男はつらいよ」を4 - 6週間というロングで上映する修正ブロックブッキング体制だが、懸念材料は「男はつらいよ」シリーズ以外にレパートリーがないこと。意欲作『あゝ声なき友』(今井正監督)、『故郷』(山田洋次監督)/『旅の重さ』(斎藤耕一監督)は不発。東京劇場を改築し総合ビルに衣替えすることも話題となった。
29 15 4
東宝 51 031億1010万円 N/A 自主製作映画がすべて失敗したが、勝プロなどの外部プロとの提携作品がアベレージ以上だったため、まずまずの成績に収まった。製作部門を切り離したが成果は上がらず、東宝の苦しさを露呈している。監督との再契約問題や外部監督起用問題でトラブルも発生。収入源は不動産に依るところが大きく、将来の東宝は単なる不動産会社になるのではと要らぬ心配も。
46 5 -
東映 68 062億6253万円 N/A 東宝・松竹を大きく引き離してのナンバーワン。3月に東映の切り札スターだった藤純子が引退したが、後任探しに苦労している。その中で日活から移籍した梶芽衣子主演『女囚701号/さそり』は成功し、新しいシリーズが誕生。高倉健との間で再契約問題があるため、高倉主演作が少なくなり、鶴田浩二作品は興行力が落ちているので、鶴田主演作も減少。
62 6 -
日活 72 N/A N/A 1年を経過した低予算のロマンポルノは、1月の日活ロマンポルノ事件で世論があおられ、興行成績も尻上がり。映画賞でベストテン入りするような内容の作品も出てきたことで、1972年の学園祭で大モテとなった。しかし、日活の累積赤字が巨額なため、不動産売却益などで、どうにか経営を維持している状態。
71 1 -
出典:「1972年度日本映画/外国映画業界総決算」『キネマ旬報1973年昭和48年)2月決算特別号、キネマ旬報社、1973年、 90 - 95頁。

各国ランキング[編集]

日本配給収入ランキング[編集]

日本映画は正確な数字が発表されていない[32]。以下、邦画配給会社別の好稼働番組を挙げる[32]

1972年洋画東京ロードショー分の興行収入トップ6
順位 題名 製作国 配給 興行収入
1 ゴッドファーザー アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画/CIC 3億6651万円
2 007 ダイアモンドは永遠に イギリスの旗アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・アーティスツ 3億0900万円
3 屋根の上のバイオリン弾き アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・アーティスツ 2億1922万円
4 風と共に去りぬ (リバイバル) アメリカ合衆国の旗 MGM 1億9962万円
5 レッド・サン フランスの旗イタリアの旗スペインの旗 東和 1億9572万円
6 ひきしお[33] フランスの旗イタリアの旗 ヘラルド 1億1397万円
出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、302頁。ISBN 978-4873767550。

北米興行収入ランキング[編集]

1972年北米興行収入トップ10
順位 題名 スタジオ 興行収入 出典
1. ゴッドファーザー パラマウント映画 $133,698,921 [34]
2. ポセイドン・アドベンチャー 20世紀フォックス $93,300,000 [35]
3. おかしなおかしな大追跡 ワーナー・ブラザース $66,000,000 [36]
4. グリーンドア Mitchell Brothers Film Group英語版 $50,000,000 [37]
5. 脱出 ワーナー・ブラザース $46,122,355 [38]
6. 大いなる勇者 ワーナー・ブラザース $44,693,786 [39]
8. キャバレー アライド・アーティスツ $42,765,000 [40]
9. ゲッタウェイ National General Pictures英語版 $36,734,619 [41]
10. Fritz the Cat英語版 Cinemation Industries英語版 $25,000,000 [42]

日本公開映画[編集]

1972年の日本公開映画を参照。

受賞[編集]

誕生[編集]

1月[編集]

2月[編集]

3月[編集]

4月[編集]

5月[編集]

6月[編集]

7月[編集]

8月[編集]

9月[編集]

10月[編集]

11月[編集]

12月[編集]

死去[編集]

日付 名前 国籍 年齢 職業
1月 1日 モーリス・シュヴァリエ フランスの旗 83 俳優
2月 7日 ウォルター・ラング アメリカ合衆国の旗 75 映画監督
3月 22日 霧立のぼる 日本の旗 55 女優
26日 森川信 日本の旗 60 俳優
4月 5日 ブライアン・ドンレヴィ アメリカ合衆国の旗 83 俳優
8日 ヘンリー・小谷 日本の旗 84 映画監督
25日 ジョージ・サンダース イギリスの旗 65 俳優
29日 伊志井寛 日本の旗 71 俳優
5月 3日 ブルース・キャボット アメリカ合衆国の旗 68 俳優
22日 マーガレット・ラザフォード イギリスの旗 80 女優
26日 薄田研二 日本の旗 73 俳優
7月 3日 ハル・ウォーカー アメリカ合衆国の旗 76 映画監督
8月 29日 ララ・アンデルセン ドイツの旗 67 歌手・女優
9月 12日 永田靖 日本の旗 64 俳優
10月 9日 ミリアム・ホプキンス アメリカ合衆国の旗 69 女優
16日 レオ・G・キャロル イギリスの旗 85 俳優
11月 3日 上田吉二郎 日本の旗 68 俳優
12月 8日 ウィリアム・ディターレ ドイツの旗 79 映画監督
20日 清水元 日本の旗 65 俳優
26日 飯田蝶子 日本の旗 75 女優

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 『松竹九十年史』では「6月 映倫はポルノ映画流行で審査基準を改定」となっている[7]
  2. ^ 『松竹九十年史』では「6月 日活、ポルノ映画製作で活況」となっている[7]
  3. ^ 『年表・映画100年史』では「10月 文部省、優秀日本映画に年間1億円の奨励金を交付と発表」となっている[2]
  4. ^ 『東宝五十年史』では「三十二年振りで里帰り」となっている[19]
  5. ^ 外部プロの製作の記念作品はこの年有数のヒット作となったのに対し、東宝映画製作の記念作品はすべて不入りだった[21]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 東宝 1982b, p. 118.
  2. ^ a b c d e f g h 谷川 1993, p. 160.
  3. ^ a b c d e f 東宝 1982b, p. 117.
  4. ^ 座頭市御用旅”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年10月31日閲覧。
  5. ^ 子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年11月1日閲覧。
  6. ^ 東宝 1982b, p. 116.
  7. ^ a b c d 松竹 1985, p. 692.
  8. ^ 小谷ヘンリーとは”. デジタル版 日本人名大辞典+Plus. コトバンク. 2017年11月1日閲覧。
  9. ^ "【ああ懐かしの雑誌黄金時代】『ロードショー』 スターとの「距離感」と映画への「憧れ」". Zakzak. SANKEI DIGITAL. 2015-10-07. 2020年7月5日閲覧創刊号:1972年5月号360円 休刊号:2009年1月号980円。
  10. ^ "創刊号コレクション" (PDF). 東京都立図書館公式サイト. 東京都立図書館. p. 94. 2020年7月5日閲覧
  11. ^ 沿革 企業情報”. ぴあ株式会社. 2017年1月7日閲覧。
  12. ^ ぴあとは”. デジタル大辞泉プラス. コトバンク. 2017年1月8日閲覧。 “ぴあ株式会社が発行していたエリア情報誌。同社の創業者である矢内廣が大学生時代の1972年に創刊。当初は首都圏を中心に、映画、コンサート、演劇などのエンターテインメント情報やイベント情報、タウン情報などを紹介。”
  13. ^ a b 沿革”. 東映公式サイト. 東映. 2020年4月1日閲覧。
  14. ^ a b 「1972年度日本映画/外国映画業界総決算」『キネマ旬報1973年昭和48年)2月決算特別号、キネマ旬報社、1973年、 97 - 98頁。
  15. ^ 性医学/幸福へのカルテ (1971)”. allcinema. スティングレー. 2020年4月14日閲覧。
  16. ^ 柳家金語楼とは”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. コトバンク. 2017年11月1日閲覧。
  17. ^ 岡田 嘉子(オカダ ヨシコ)とは”. コトバンク. 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊). 朝日新聞社. 2019年11月2日閲覧。
  18. ^ 岡田嘉子(オカダ ヨシコ)とは”. コトバンク. 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊). 朝日新聞社. 2019年11月2日閲覧。
  19. ^ a b c 東宝 1982b, p. 119.
  20. ^ 春日 2012, pp. 177 - 178.
  21. ^ 春日 2012, p. 178.
  22. ^ 斉藤 2009, p. 68.
  23. ^ 『戦後値段史年表』週刊朝日朝日新聞出版〈朝日文庫〉、1995年、23頁。ISBN 4-02-261108-1。
  24. ^ 第8作 男はつらいよ 寅次郎恋歌”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年12月28日閲覧。
  25. ^ 第9作 男はつらいよ 柴又慕情”. 『男はつらいよ』公式サイト. 松竹映画. 2016年8月7日閲覧。
  26. ^ 斉藤 2009, pp. 84 - 85.
  27. ^ 斉藤 2009, pp. 85 - 86.
  28. ^ 斉藤 2009, pp. 86 - 87.
  29. ^ 小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  30. ^ 主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年) (Excel)”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
  31. ^ a b 過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
  32. ^ a b c d 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、302頁。ISBN 978-4873767550。
  33. ^ ひきしお - allcinema
  34. ^ The Godfather, Box Office Information”. Box Office Mojo. 2012年1月21日閲覧。
  35. ^ The Poseidon Adventure, Box Office Information”. The Numbers. 2012年1月21日閲覧。
  36. ^ Worldwide Box Office for What's Up, Doc?”. Worldwide Box Office. 2012年1月21日閲覧。
  37. ^ Behind the Green Door, Worldwide Box Office”. Worldwide Box Office. 2012年1月21日閲覧。
  38. ^ Deliverance, Box Office Information”. The Numbers. 2012年1月21日閲覧。
  39. ^ Jeremiah Johnson, Box Office Information”. The Numbers. 2012年1月21日閲覧。
  40. ^ Cabaret, Worldwide Box Office”. Worldwide Box Office. 2012年1月21日閲覧。
  41. ^ The Getaway, Box Office Information”. The Numbers. 2012年1月21日閲覧。
  42. ^ Fritz the Cat, Worldwide Box Office”. Worldwide Box Office. 2012年1月21日閲覧。

参考文献[編集]