1976年の読売ジャイアンツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

移動先: 案内検索
1976年の読売ジャイアンツ
成績
日本シリーズ敗退
3勝4敗(対阪急[1]
セントラル・リーグ優勝
76勝45敗9分 勝率.628[2]
本拠地
都市 東京都文京区
球場
後楽園球場
Gthumb.svg
球団組織
オーナー 正力亨
経営母体 読売新聞グループ本社
監督 長嶋茂雄
 < 1975 1977 > 

1976年の読売ジャイアンツでは、1976年における読売ジャイアンツの動向をまとめる。

この年の読売ジャイアンツは、長嶋茂雄監督の2年目のシーズンである。

概要[編集]

前年、球団創設以来初の最下位に終わった巨人は積極的に選手の入れ替えを行い、日本ハムから張本勲、太平洋クラブから加藤初伊原春樹、阪急から水谷孝、広島から小俣進を獲得。張本が左翼を守るため、前年まで左翼手だった高田繁を三塁にコンバートし、前年三塁守備で苦しんだデーブ・ジョンソンは本職の二塁に回った。シーズンが始まると、阪神がスタートダッシュに成功し、4月だけで貯金を9つ重ねたのに対して、巨人は4つと出遅れたが、5月に14連勝すると一気に首位に踊り出て、巨人を微差で阪神が追う展開が7月まで続いた。8月に阪神が大きく負け越したのに対して、巨人が13連勝し、突き放したことから8月終了時には巨人の優勝が確実視されるようになった。しかし、9月に入ると阪神が息を吹き返し、巨人を猛追、最終盤まで優勝の行方が解らなくなった。最後まで阪神が好調を維持し、巨人がシーズン最終戦に敗れると、阪神にマジック4(残り4試合)が点灯する状況まで追い込まれたが、最終戦で巨人が勝利し、3年ぶりの優勝に輝いた[3]日本シリーズでは、阪急にV9時代と比べ大味な野球を突かれ3連敗で王手をかけられるが、そこから意地を見せ、第6戦では7点差をひっくり返しての逆転勝利で逆王手をかけるが、第7戦は足立光宏の執念の投球の前に屈し、3年ぶりの日本一はならなかった[4]


チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 柴田勲
2 高田繁
3 張本勲
4 王貞治
5 淡口憲治
6 ジョンソン
7 矢沢正
8 河埜和正
9 堀内恒夫
1976年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 阪神 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 --
2位 巨人 3.5 阪神 2.0 阪神 4.0 阪神 3.0 広島 8.5 阪神 3.5 阪神 2.0
3位 中日 6.0 広島 9.0 広島 9.0 広島 9.5 阪神 8.5 広島 15.5 広島 14.0
4位 ヤクルト 7.0 中日 11.5 中日 12.5 中日 14.5 中日 17.0 中日 19.0 中日 21.5
5位 広島 7.0 ヤクルト 14.0 ヤクルト 19.5 ヤクルト 19.0 ヤクルト 22.5 ヤクルト 23.0 ヤクルト 23.5
6位 大洋 9.5 大洋 19.5 大洋 23.0 大洋 28.0 大洋 32.5 大洋 34.0 大洋 37.0
期間
成績
11勝7敗1分
勝率.611
17勝4敗
勝率.810
12勝8敗2分
勝率.600
9勝7敗
勝率.563
12勝7敗3分
勝率.632
9勝7敗2分
勝率.563
6勝5敗1分
勝率.545
1976年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
優勝 読売ジャイアンツ 76 45 9 .628 -
2位 阪神タイガース 72 45 13 .615 2.0
3位 広島東洋カープ 61 58 11 .513 14.0
4位 中日ドラゴンズ 54 66 10 .450 21.5
5位 ヤクルトスワローズ 52 68 10 .433 23.5
6位 大洋ホエールズ 45 78 7 .366 32.0

日本シリーズ[編集]

1976年 日本シリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月23日(土) 第1戦 阪急ブレーブス 6-4 読売ジャイアンツ 後楽園球場
10月24日(日) 第2戦 雨天中止
10月25日(月) 阪急ブレーブス 5-4 読売ジャイアンツ
10月26日(火) 移動日
10月27日(水) 第3戦 読売ジャイアンツ 3-10 阪急ブレーブス 阪急西宮球場
10月28日(木) 第4戦 雨天中止
10月29日(金) 読売ジャイアンツ 4-2 阪急ブレーブス
10月30日(土) 第5戦 読売ジャイアンツ 5-3 阪急ブレーブス
10月31日(日) 移動日
11月1日(月) 第6戦 阪急ブレーブス 7-8 読売ジャイアンツ 後楽園球場
11月2日(火) 第7戦 阪急ブレーブス 4-2 読売ジャイアンツ
優勝:阪急ブレーブス(2年連続2回目)

個人成績[編集]

投手成績[編集]

  • 色付きは規定投球回数(130イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手








































W
H
I
P
 
/小林繁 43 29 7 1 1 18 8 2 868 217.1 192 30 47 9 129 0 0 77 72 2.99 1.10
/新浦寿夫 50 25 10 3 1 11 11 5 818 197.1 156 20 81 2 162 2 0 82 68 3.11 1.20
/堀内恒夫 34 27 11 2 0 14 6 0 763 177.1 173 23 71 4 82 2 0 84 78 3.97 1.38
/加藤初 46 14 4 1 0 15 4 8 696 168.0 141 21 63 2 161 8 0 72 69 3.70 1.21
/ライト 21 21 5 2 0 8 7 0 541 130.0 123 6 44 4 51 2 1 54 48 3.32 1.29
/小川邦和 36 1 0 0 0 3 2 1 282 68.2 71 13 13 3 32 0 0 28 25 3.26 1.22
/高橋良昌 25 6 0 0 0 3 1 1 252 62.2 62 12 12 3 39 0 0 27 24 3.43 1.18
/倉田誠 30 0 0 0 0 1 2 1 196 48.2 38 9 18 1 43 0 0 18 17 3.12 1.15
/横山忠夫 14 6 0 0 0 1 4 0 187 38.1 51 4 27 3 21 2 0 35 30 7.11 2.04
/水谷孝 13 1 0 0 0 1 0 0 85 19.1 23 3 8 1 6 0 0 13 13 6.16 1.60
/中山俊之 11 0 0 0 0 1 0 0 61 12.1 15 1 10 0 12 1 0 10 7 5.25 2.03
/塩月勝義 3 0 0 0 0 0 0 0 15 3.0 1 1 5 0 3 0 0 2 2 6.00 2.00
/田村勲 1 0 0 0 0 0 0 0 6 1.0 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0.00 3.00
/西本聖 1 0 0 0 0 0 0 0 6 1.0 3 1 1 0 0 0 0 3 3 27.00 4.00

主な打撃成績[編集]

  • 色付きは規定打席(403打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
/張本勲 130 574 513 89 182 35 5 22 293 93 8 5 1 3 51 0 4 44 9 .355 .417 .571 .988
/王貞治 122 536 400 99 130 11 1 49 290 123 3 1 0 9 125 27 2 45 8 .325 .488 .725 1.213
/高田繁 118 492 430 84 131 22 3 13 198 58 17 2 25 3 28 1 6 24 7 .305 .356 .460 .816
/柴田勲 121 454 395 69 112 24 1 10 168 36 20 6 3 3 47 3 6 45 1 .284 .368 .425 .794
/ジョンソン 108 431 371 48 102 16 2 26 200 74 1 1 1 4 46 0 9 62 6 .275 .369 .539 .908
/吉田孝司 124 423 377 36 98 16 3 5 135 37 0 1 4 4 33 3 5 49 11 .260 .328 .358 .686
/河埜和正 124 359 320 45 78 12 2 5 109 24 10 1 5 1 24 7 9 50 8 .244 .314 .341 .655
/末次利光 119 332 303 27 85 10 0 9 122 47 1 0 1 6 22 2 0 24 11 .281 .329 .403 .732
/淡口憲治 108 287 258 44 77 14 1 10 123 39 10 4 1 0 20 0 8 41 2 .298 .367 .477 .844
/土井正三 89 255 231 25 58 9 4 2 81 20 4 1 8 3 10 0 3 22 5 .251 .291 .351 .642
/柳田俊郎 99 208 191 32 57 8 5 9 102 36 2 4 0 2 15 1 0 19 2 .298 .350 .534 .884
/矢沢正 56 74 67 7 15 1 0 2 22 8 0 0 1 1 2 0 3 10 2 .224 .278 .328 .606
/山本功児 67 68 66 5 18 1 0 1 22 7 0 0 0 0 1 0 1 13 0 .273 .294 .333 .627
/原田治明 61 61 54 2 11 4 0 0 15 6 0 1 0 0 6 1 1 12 0 .204 .295 .278 .573
/山本和生 77 52 48 6 15 4 0 2 25 5 1 0 0 0 4 0 0 5 0 .313 .365 .521 .886
/上田武司 61 26 21 6 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 5 0 0 7 0 .048 .231 .048 .278
/槌田誠 85 19 19 12 3 0 0 0 3 1 2 2 0 0 0 0 0 4 1 .158 .158 .158 .316
/伊原春樹 9 5 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
/阿野鉱二 2 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000

オールスターゲーム1976[編集]

  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
投手 小林繁
加藤初 4
新浦寿夫
一塁手 王貞治 17
二塁手 ジョンソン
三塁手 高田繁 8
外野手 張本勲 17
末次利光 5
  • 太字はファン投票で選ばれた選手。取消線の選手は出場辞退した選手。

できごと[編集]

入団・退団[編集]

シーズン開幕前[編集]

本節では、前シーズン終了から本シーズン開幕までの入退団について記述する。なお、退団の去就はスポーツ関係又は芸能関係の職業に転身した場合のみを記載し、空欄は前述以外の一般職業に転身もしくは去就不明を示す。

入団 退団
No. 選手名 前所属 入団区分 選手名 去就
投手
21 加藤初 太平洋クラブライオンズ トレード1 恒村勝美
22 水谷孝 阪急ブレーブス トレード2 島野修 阪急ブレーブス(トレード2)
30 ライト 米・レンジャーズ 新外国人 高橋一三 日本ハムファイターズ(トレード4)
46 小俣進 広島東洋カープ トレード3 新谷祐二
62 外園正 八幡大付高 ドラフト外 玉井信博 太平洋クラブライオンズ(トレード1)
63 黒田真治 下総農業高 ドラフト外 関本四十四
中村裕
捕手
50 岡田忠雄 中京高 ドラフト2位
内野手
24 中畑清 駒澤大学 ドラフト3位 富田勝 日本ハムファイターズ(トレード4)
25 平田薫 坂出工高 ドラフト外 樋沢良信 スカウト
37 篠塚利夫 銚子商業高 ドラフト1位 西村高司
44 山本功児 本田技研鈴鹿 ドラフト5位
55 伊原春樹 太平洋クラブライオンズ トレード1
外野手
10 張本勲 日本ハムファイターズ トレード4 萩原康弘 広島東洋カープ(トレード3)
27 二宮至 広島商高 ドラフト外 高橋英二
64 小泉泰重 城西高 ドラフト外
65 猪口明宏 天理高 ドラフト4位

選手・スタッフ[編集]

[11]


表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
王貞治 最優秀選手 2年ぶり8度目
本塁打王 49本 2年ぶり14度目
打点王 123打点 6年連続11度目
最多出塁数 257個 10年連続10度目
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
王貞治 一塁手 15年連続15度目
ジョンソン 二塁手 初受賞
張本勲 外野手 2年ぶり15度目
ダイヤモンドグラブ賞
選手名 ポジション 回数
堀内恒夫 投手 5年連続5度目
王貞治 一塁手 5年連続5度目
ジョンソン 二塁手 初受賞
高田繁 三塁手 初受賞[注 1]
柴田勲 外野手 2年ぶり4度目

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 藤城和明 投手 新日本製鐵広畑 入団
2位 赤嶺賢勇 投手 豊見城高 入団
3位 角三男 投手 三菱重工三原 翌年シーズン後に入団
4位 吉沢克美 投手 國學院大學久我山高 入団
5位 松本匡史 内野手 早稲田大学 入団
6位 笠間雄二 捕手 電電北陸 入団

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 外野手部門で4度受賞しており、通算5度目。

出典[編集]

  1. ^ 1976年度日本シリーズ”. 2016年6月27日閲覧。
  2. ^ 年度別成績 1976年 セントラル・リーグ”. 2016年6月27日閲覧。
  3. ^ 【10月16日】1976年(昭51) 屈辱の最下位から1年、長嶋巨人が広島でお返しの胴上げスポニチアネックス 日めくりプロ野球10月
  4. ^ 【11月2日】1976年(昭51) 6度目の挑戦で悲願達成!阪急、巨人倒し日本一スポニチアネックス 日めくりプロ野球11月
  5. ^ 大修館書店刊「近代体育スポーツ年表1800-1907」244ページ
  6. ^ 無安打無得点試合 (ノーヒットノーラン)NPB公式サイト
  7. ^ 講談社刊 宇佐美徹也著「日本プロ野球記録大鑑」599ページ
  8. ^ 巨人軍5000勝の記憶読売新聞社ベースボールマガジン社、2007年。ISBN 9784583100296。p.56~ 末次逆転満塁サヨナラ本塁打
  9. ^ a b 日外アソシエイツ刊「日本スポーツ事典トピックス1964-2005」151ページ
  10. ^ 南海ホークス刊『南海ホークス四十年史』77ページ
  11. ^ 読売巨人軍公式HP 背番号変遷”. 2015年10月5日閲覧。