2009年のワールドシリーズ

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2009年のワールドシリーズ
2009 World Series Champions and Barack Obama.jpg
シリーズ優勝を記念して2010年4月にホワイトハウスを表敬訪問し、当時のアメリカ合衆国大統領バラク・オバマ(中央)にユニフォームを贈呈するヤンキース一行。背番号27は、ヤンキースの優勝回数にちなむ[注 1]
チーム 勝数
ニューヨーク・ヤンキースAL 4
フィラデルフィア・フィリーズNL 2
シリーズ情報
試合日程 10月28日–11月4日
観客動員 6試合合計:28万9087人
1試合平均:04万8181人
MVP 松井秀喜(NYY)
ALCS NYY 4–2 LAA
NLCS PHI 4–1 LAD
殿堂表彰者 デレク・ジーター(NYY内野手)
マリアノ・リベラ(NYY投手)
ペドロ・マルティネス(PHI投手)
チーム情報
ニューヨーク・ヤンキース(NYY)
シリーズ出場 6年ぶり40回目
GM ブライアン・キャッシュマン
監督 ジョー・ジラルディ
シーズン成績 103勝59敗・勝率.636
AL東地区優勝
分配金 選手1人あたり36万5052.73ドル[1]
フィラデルフィア・フィリーズ(PHI)
シリーズ出場 2年連続07回目
GM ルーベン・アマロ・ジュニア
監督 チャーリー・マニエル
シーズン成績 093勝69敗・勝率.574
NL東地区優勝
分配金 選手1人あたり26万5357.50ドル[1]
全米テレビ中継
放送局 FOX
実況 ジョー・バック
解説 ティム・マッカーバー
平均視聴率 11.7%(前年比3.3ポイント上昇)[2]
ワールドシリーズ
 < 2008 2010 > 

2009年のワールドシリーズは、2009年10月28日から11月4日まで行われたメジャーリーグの105回目のワールドシリーズである。

今年のオールスターゲームで勝利したアメリカンリーグがホームアドバンテージを得た。これでこの制度が初採用された2003年から7年続けてアメリカンリーグがホームアドバンテージを得ることとなった。アメリカンリーグは西地区の覇者ロサンゼルス・エンゼルスを破り6年振り出場のニューヨーク・ヤンキースが、ナショナルリーグ西地区の覇者ロサンゼルス・ドジャースを破り2年連続出場のフィラデルフィア・フィリーズが、それぞれ出場した。

ヤンキース対フィリーズのワールドシリーズは1950年のワールドシリーズ以来である。MLBはこのシリーズを、フィラデルフィア自由の鐘ニューヨーク自由の女神にちなみ、"Liberty Series" と呼んだ[3]。結果はヤンキースが4勝2敗で9年ぶり27回目のワールドチャンピオンとなった。MVPは3本塁打、8打点を挙げた松井秀喜が初受賞。日本人選手によるMVPの受賞は史上初。また、DHとしてフル出場してのMVP受賞も史上初である[4]

出場チーム[編集]

フィラデルフィア・フィリーズ[編集]

昨年のワールドシリーズタンパベイ・レイズを破り、28年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇を達成。

2008年シーズン終了後、パット・ギリックに代わりルーベン・アマロ・ジュニアがフィリーズのGMに就任[5]パット・バレルの後釜にシアトル・マリナーズからラウル・イバニェスが3年総額3,150万ドルで移籍[6]ロサンゼルス・ドジャースから移籍した朴賛浩は先発5番手として開幕を迎えた[7]

レギュラーシーズンは93勝69敗で3年連続で地区優勝。ディビジョンシリーズコロラド・ロッキーズを3勝1敗で破り、リーグチャンピオンシップシリーズロサンゼルス・ドジャースを4勝1敗で破り、2年連続でワールドシリーズへ進出。2年連続のナ・リーグ優勝は1995年から1996年アトランタ・ブレーブス以来13年ぶり。

ニューヨーク・ヤンキース[編集]

2008年11月20日にチーム支配権がジョージ・スタインブレナーから息子のハル・スタインブレナーへ委譲された[8]。同日、シーズン20勝を挙げたマイク・ムッシーナが現役引退を表明[9]ボビー・アブレイユ[10]ジェイソン・ジアンビカール・パバーノFAで他球団へ移籍。その代わりにCC・サバシアを7年総額1億6,100万ドル、A.J.バーネットを5年総額8,250万ドル、マーク・テシェイラを8年総額1億8,000万ドルで獲得し、ニック・スウィッシャーをトレードで獲得[11]

レギュラーシーズンは103勝59敗で3年ぶりの地区優勝。CC・サバシアはリーグ最多タイの19勝を挙げ、アレックス・ロドリゲスとマーク・テシェイラは30本塁打・100打点を達成。クローザのマリアノ・リベラトレバー・ホフマンに次いでメジャー史上2人目の通算500セーブを達成[12]デレク・ジータールー・ゲーリッグの持つヤンキースの安打記録2721本を更新[13]

ディビジョンシリーズミネソタ・ツインズを3勝0敗で破り、リーグチャンピオンシップシリーズロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムを4勝2敗で破り、6年ぶりにワールドシリーズへ進出。

試合結果[編集]

2009年のワールドシリーズは10月28日に開幕し、途中に移動日を挟んで8日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月28日(水) 第1戦 フィラデルフィア・フィリーズ 6-1 ニューヨーク・ヤンキース ヤンキー・スタジアム
10月29日(木) 第2戦 フィラデルフィア・フィリーズ 1-3 ニューヨーク・ヤンキース
10月30日(金) 移動日
10月31日(土) 第3戦 ニューヨーク・ヤンキース 8-5 フィラデルフィア・フィリーズ シチズンズ・バンク・パーク
11月01日(日) 第4戦 ニューヨーク・ヤンキース 7-4 フィラデルフィア・フィリーズ
11月02日(月) 第5戦 ニューヨーク・ヤンキース 6-8 フィラデルフィア・フィリーズ
11月03日(火) 移動日
11月04日(水) 第6戦 フィラデルフィア・フィリーズ 3-7 ニューヨーク・ヤンキース ヤンキー・スタジアム
優勝:ニューヨーク・ヤンキース(4勝2敗 / 9年ぶり27度目)

第1戦 10月28日[編集]

映像外部リンク
動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(4分34秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 1 0 0 1 0 2 2 6 9 1
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 6 0
  1. : クリフ・リー(1勝)  : CC・サバシア(1敗)  
  2. :  PHI – チェイス・アトリー1号ソロ・2号ソロ
  3. 審判:球審…ジェリー・デービス、塁審…一塁: ジェフ・ネルソン、二塁: ブライアン・ゴーマン、三塁: マイク・エベリット、外審…左翼: デイナ・デムス、右翼: ジョー・ウェスト
  4. 試合時間: 3時間27分 観客: 5万207人 気温: 52°F(11.1°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・ロリンズ 1 D・ジーター
2 S・ビクトリーノ 2 J・デイモン
3 C・アトリー 3 M・テシェイラ
4 R・ハワード 4 A・ロドリゲス
5 J・ワース 5 J・ポサダ
6 DH R・イバニェス 6 DH 松井秀喜
7 B・フランシスコ 7 R・カノ
8 P・フェリス 8 N・スウィッシャー
9 C・ルイーズ 9 M・カブレラ
先発投手 投球 先発投手 投球
C・リー C・サバシア

始球式の様子を見守るミシェル・オバマとジル・バイデンとヨギ・ベラ。
フィリーズ先発のクリフ・リーは2009年シーズン途中にフィリーズへ移籍。ワールドシリーズ初戦で完投勝利を達成。

試合開始前にファーストレディミシェル・オバマセカンドレディジル・バイデンが、ヨギ・ベラをマウンドまでエスコート。そして始球式イラク戦争で左肩を失い、現在はヤンキースタジアムで働くトニー・オディエルノが務めた[14]。フィリーズのライアン・ハワードが初回にワールドシリーズ初安打を記録。3回にチェイス・アトリーのソロ本塁打でフィリーズが先制。フィリーズの先発クリフ・リーは、ヤンキース打線を5回終了時点で無失点・被安打3に抑え、7奪三振を記録。6回にチェイス・アットリーがソロ本塁打を放ち、2対0とリードを広げた。ワールドシリーズ史上、左打者による左腕からの1試合2本塁打は1928年のワールドシリーズ第4戦のベーブ・ルース以来の快挙となった[15]。先発を務めたCC・サバシアとクリフ・リーはともにクオリティ・スタートを記録。ヤンキースは8回にサバシアに代わり、フィル・ヒューズが登板。ヒューズは2四球を与え、アウトを取ることができず降板。その後、ダマソ・マルテが打者2人を抑え、デビッド・ロバートソンが登板。しかし、ロバートソンはジェイソン・ワースに四球を与え、後続のラウル・イバニェスに2点タイムリーを放たれた。フィリーズは9回に2点を追加。

フィリーズの先発クリフ・リーは1失点(0自責点)・10奪三振で完投勝利。リーが達成した主な記録は以下の通りである[16]

  • ポストシーズン、最初の4試合の登板で7回以上・1自責点以下を達成。これを達成したのはクリスティ・マシューソン(1905年 - 1911年)1人しかいない。
  • 対ヤンキースのワールドシリーズ初戦で左投げの先発投手が勝ち投手となるのは1963年サンディー・コーファックス以来。
  • 対ヤンキースのワールドシリーズ初戦で自責点0での完投勝利は史上初。
  • ワールドシリーズでの2ケタ奪三振・無四球・自責点0は史上初。

第2戦 10月29日[編集]

映像外部リンク
動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(4分17秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 6 0
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 1 0 1 1 0 X 3 8 0
  1. : A.J.バーネット(1勝)  : ペドロ・マルティネス(1敗)  S: マリアノ・リベラ(1S)  
  2. :  NYY – マーク・テシェイラ1号ソロ、松井秀喜1号ソロ
  3. 審判:球審…ジェフ・ネルソン、塁審…一塁: ブライアン・ゴーマン、二塁: マイク・エベリット、三塁: デイナ・デムス、外審…左翼: ジョー・ウェスト、右翼: ジェリー・デービス
  4. 試合時間: 3時間25分 観客: 5万181人 気温: 52°F(11.1°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・ロリンズ 1 D・ジーター
2 S・ビクトリーノ 2 J・デイモン
3 C・アトリー 3 M・テシェイラ
4 R・ハワード 4 A・ロドリゲス
5 J・ワース 5 DH 松井秀喜
6 R・イバニェス 6 R・カノ
7 DH M・ステアーズ 7 J・ヘアストン
8 P・フェリス 8 M・カブレラ
9 C・ルイーズ 9 J・モリーナ
先発投手 投球 先発投手 投球
P・マルティネス A・バーネット

ヤンキースのクローザー、マリアノ・リベラ(2007年)。2イニングを無失点に抑え、セーブを記録。

試合前にジェイ・Zアリシア・キーズがヤンキー・スタジアムの観衆を前にエンパイア・ステイト・オブ・マインド (Empire State of Mind)歌った[17]。フィリーズの先発ペドロ・マルティネスのポストシーズンでの対ヤンキースの登板はヤンキースとライバル関係にあるレッドソックス在籍時の2004年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ以来5年ぶり。フィリーズは2回にマット・ステアーズが先発のA.J.バーネットから安打を放ち、1点を先制。しかし、フィリーズはその後得点を挙げることはなかった。

マーク・テシェイラが4回、松井秀喜が6回にソロ本塁打を放ち逆転。フィリーズ先発のマルティネスは7回にジェリー・ヘアストン・ジュニアメルキー・カブレラから連続安打を浴び、降板。マルティネスに代わり登板した朴賛浩が、ホルヘ・ポサダに安打を浴び1点を失った。

ヤンキースは8回から先発のバーネットにかわりクローザーのマリアノ・リベラが登板。8回1死でジミー・ロリンズの四球とシェーン・ビクトリーノの安打で得点圏に走者を置いたが、チェイス・アトリーが併殺に倒れ無得点に終わった。リベラは2回を無失点に抑え、ワールドシリーズ通算10セーブ目を記録。

第3戦 10月31日[編集]

映像外部リンク
動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(4分38秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 2 3 1 1 1 0 8 8 1
フィラデルフィア・フィリーズ 0 3 0 0 0 1 0 0 1 5 6 0
  1. : アンディ・ペティット(1勝)  : コール・ハメルズ(1敗)  
  2. :  NYY – アレックス・ロドリゲス1号2ラン、ニック・スウィッシャー1号ソロ、松井秀喜2号ソロ  PHI – ジェイソン・ワース1号ソロ・2号ソロ、カルロス・ルイーズ1号ソロ
  3. 審判:球審…ブライアン・ゴーマン、塁審…一塁: マイク・エベリット、二塁: デイナ・デムス、三塁: ジョー・ウェスト、外審…左翼: ジェリー・デービス、右翼: ジェフ・ネルソン
  4. 試合時間: 3時間25分 観客: 4万6061人 気温: 70°F(21.1°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 D・ジーター 1 J・ロリンズ
2 J・デイモン 2 S・ビクトリーノ
3 M・テシェイラ 3 C・アトリー
4 A・ロドリゲス 4 R・ハワード
5 J・ポサダ 5 J・ワース
6 R・カノ 6 R・イバニェス
7 N・スウィッシャー 7 P・フェリス
8 M・カブレラ 8 C・ルイーズ
9 A・ペティット 9 C・ハメルズ
先発投手 投球 先発投手 投球
A・ペティット C・ハメルズ

試合前のセレモニーの様子。
ヤンキースの三塁手、アレックス・ロドリゲス(2008年)は、ワールドシリーズ史上初のビデオ判定による本塁打を記録。

フィラデルフィアに移動し第3戦。フィリーズのホームのために指名打者が使えず、好調の松井はベンチスタート。雨のため試合開始が1時間20分遅れた[18]。試合は2回にジェイソン・ワースのソロ本塁打でフィリーズが先制、この回フィリーズは3対0とリードを広げた。ヤンキースは4回にマーク・テシェイラが四球で出塁し、後続のアレックス・ロドリゲスの本塁打を放ち、ワールドシリーズ初安打を記録。ロドリゲスが放ったライトフェンス上部への打球は、二塁打の判定だったが、ヤンキース側がワールドシリーズ史上初のビデオ判定を求めた結果、本塁打に覆った[19]

5回に先頭打者のニック・スウィッシャーが四球で出塁し、アンディ・ペティットの安打で3対3で同点に追いつく。ペティットのポストシーズン史上初打点、ワールドシリーズ史上ヤンキースの投手としては1964年ジム・バウトン以来の快挙となった[20]デレク・ジーターが安打を放ち、ジョニー・デイモンの二塁打で2得点を挙げ、マーク・テシェイラが四球で出塁。フィリーズは先発のコール・ハメルズに代わり、J・A・ハップが登板。ハップはこの回を無安打に抑えたが、6回にニック・スウィッシャーからソロ本塁打を打たれた。

7回にフィリーズはハップに代わり、チャド・ダービンが登板。ジョニー・デイモンに四球、アレックス・ロドリゲスに死球を与え、ホルヘ・ポサダの安打を放たれ、1点を与えた。ヤンキースは7回から先発のアンディ・ペティットに代わり、 ジョバ・チェンバレンが登板。打者3人を無安打に抑えた。8回にチェンバレンの代打の松井秀喜がソロ本塁打を記録。ヤンキースは9回からフィル・ヒューズが登板したが、カルロス・ルイーズからソロ本塁打を打たれ降板。その後、マリアノ・リベラが打者2人を無安打に抑え、8対5でヤンキースの勝利。勝ち投手のアンディ・ペティットはポストシーズン通算17勝、自身の持つポストシーズン通算勝利の記録を更新[20]

第4戦 11月1日[編集]

映像外部リンク
動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(4分36秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 2 0 0 0 2 0 0 0 3 7 9 1
フィラデルフィア・フィリーズ 1 0 0 1 0 0 1 1 0 4 8 1
  1. : ジョバ・チェンバレン(1勝)  : ブラッド・リッジ(1敗)  S: マリアノ・リベラ(2S)  
  2. :  PHI – チェイス・アトリー3号ソロ、ペドロ・フェリス1号ソロ
  3. 審判:球審…マイク・エベリット、塁審…一塁: デイナ・デムス、二塁: ジョー・ウェスト、三塁: ジェリー・デービス、外審…左翼: ジェフ・ネルソン、右翼: ブライアン・ゴーマン
  4. 試合時間: 3時間25分 観客: 4万6145人 気温: 49°F(9.4°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 D・ジーター 1 J・ロリンズ
2 J・デイモン 2 S・ビクトリーノ
3 M・テシェイラ 3 C・アトリー
4 A・ロドリゲス 4 R・ハワード
5 J・ポサダ 5 J・ワース
6 R・カノ 6 R・イバニェス
7 N・スウィッシャー 7 P・フェリス
8 M・カブレラ 8 C・ルイーズ
9 C・サバシア 9 J・ブラントン
先発投手 投球 先発投手 投球
C・サバシア J・ブラントン

フィリーズのクローザー、フラッド・リッジ(2008年)は、9回にリリーフ登板したが、3失点で負け投手に。

試合開始前にデレク・ジーターアルバート・プホルスハンク・アーロン賞に選出された[21]。ヤンキースはCC・サバシアA.J.バーネットアンディ・ペティットの3投手でワールドシリーズのローテーションを組み、第4戦は初戦の先発を務めたサバシアが先発[22]。初回先頭打者のデレク・ジーターは安打を放ち、ジョニー・デイモンの二塁打で3塁へ進めた後、マーク・テシェイラがゴロでアウトになる間に得点を挙げた。後続のアレックス・ロドリゲスはワールドシリーズ史上マックス・キャリー1925年)に次いで2人目の1シリーズ3死球を記録し、両チームに警告が出される騒動となった[23]ホルヘ・ポサダ犠牲フライで2点目を挙げた。フィリーズはこの裏の攻撃でシェーン・ビクトリーノチェイス・アトリーの二塁打で1点を挙げた。4回には先頭打者のライアン・ハワードが安打を放ち、二塁へ盗塁させ、ペドロ・フェリスの安打で得点を記録。しかし、ビデオ判定でハワードはベースにタッチしていない[24]

ヤンキースは5回の先頭打者のニック・スウィッシャーは四球、後続のメルキー・カブレラは安打で出塁。スウィッシャーはデレク・ジーターの安打で得点を記録し、カブレラはジョニー・デイモンの安打で得点を記録。6回裏、ブレット・ガードナーが左ハムストリングを痛めたメルキー・カブレラに代わり中堅の守備に就いた[25]。フィリーズは7回から先発のジョー・ブラントンに代わり、朴賛浩が登板。ヤンキース先発のCC・サバシアは7回2死にチェイス・アトリーから本塁打を浴び、4対3と勝ち投手の権利を得たまま降板。しかし、8回から登板したジョバ・チェンバレンペドロ・フェリスに本塁打を喫し、4対4で同点に。

9回は両チームともクローザーのマリアノ・リベラブラッド・リッジが登板。リッジは2死の場面でジョニー・デイモンに安打を許し、デイモンは二盗、三盗を成功。マーク・テシェイラは死球で出塁、アレックス・ロドリゲスとホルヘ・ポサダの安打で3点を喫した。リベラは1イニングを無安打に抑え、シリーズ2セーブ目を記録。

第5戦 11月2日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 1 0 0 0 1 0 0 3 1 6 10 0
フィラデルフィア・フィリーズ 3 0 3 0 0 0 2 0 X 8 9 0
  1. : クリフ・リー(2勝)  : A.J.バーネット(1勝1敗)  S: ライアン・マドソン(1S)  
  2. :  NYY – チェイス・アトリー4号3ラン・5号ソロ、ラウル・イバニェス1号ソロ
  3. 審判:球審…デイナ・デムス、塁審…一塁: ジョー・ウェスト、二塁: ジェリー・デービス、三塁: ジェフ・ネルソン、外審…左翼: ブライアン・ゴーマン、右翼: マイク・エベリット
  4. 試合時間: 3時間26分 観客: 4万6178人 気温: 50°F(10°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 D・ジーター 1 J・ロリンズ
2 J・デイモン 2 S・ビクトリーノ
3 M・テシェイラ 3 C・アトリー
4 A・ロドリゲス 4 R・ハワード
5 N・スウィッシャー 5 J・ワース
6 R・カノ 6 R・イバニェス
7 B・ガードナー 7 P・フェリス
8 J・モリーナ 8 C・ルイーズ
9 A・バーネット 9 C・リー
先発投手 投球 先発投手 投球
A・バーネット C・リー

フィリーズの二塁手、チェイス・アトリー(2007年)は、ワールドシリーズ最多本塁打タイ記録となる5本塁打を記録。

ヤンキースは前日に故障したメルキー・カブレラに代わり、ラミロ・ペーニャをロースターに入れ、ブレット・ガードナーを中堅手として起用[26]。ヤンキースは初回にアレックス・ロドリゲスの二塁打で1点を挙げた。その裏にフィリーズはジミー・ロリンズが安打、シェーン・ビクトリーノが死球で出塁し、チェイス・アトリーの本塁打で3点を入れ逆転。ヤンキース先発のA.J.バーネットは3回に4人連続で出塁を許し、1つもアウトを取れずに降板し、デビッド・ロバートソンが登板。

ロバートソンは5回に代打エリック・ヒンスキーを送られ降板。2イニングを無失点に抑えた。 ヒンスキーは四球で出塁し、デレク・ジーターは安打を放ち、ジョニー・デイモンが一塁ゴロでアウトになる間に1点を入れた。アルフレド・アセベスはフィリーズを5回から2イニング無失点に抑えたが、7回から登板したフィル・コークはチェイス・アトリーとラウル・イバニェスに本塁打を浴び、アトリーはレジー・ジャクソン1977年に記録したワールドシリーズ5本塁打に並んだ[27]。コークは2/3イニングで降板し、フィル・ヒューズが登板。

フィリーズ先発のクリフ・リーは8回先頭打者のジョニー・デイモンから3人連続で安打を浴び、降板。リーに変わり登板した朴賛浩は無安打に抑えたが、ロビンソン・カノ犠牲フライを打たれ、リーに失点がついた。9回からはライアン・マドソンが登板。ホルヘ・ポサダ松井秀喜にヒットを浴び、デレク・ジーターの併殺打の間に1失点を喫した。その後、ジョニー・デイモンに安打を浴びたが、マーク・テシェイラを三振に抑え、8対6でフィリーズの勝利となった。

第6戦 11月4日[編集]

映像外部リンク
動画共有サイト "YouTube" にMLB公式アカウントが投稿したハイライト映像(4分36秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 1 0 0 2 0 0 0 3 6 0
ニューヨーク・ヤンキース 0 2 2 0 3 0 0 0 X 7 8 0
  1. : アンディ・ペティット(2勝)  : ペドロ・マルティネス(2敗)  
  2. :  PHI – ライアン・ハワード1号2ラン  NYY – 松井秀喜3号2ラン
  3. 審判:球審…ジョー・ウェスト、塁審…一塁: ジェリー・デービス、二塁: ジェフ・ネルソン、三塁: ブライアン・ゴーマン、外審…左翼: マイク・エベリット、右翼: デイナ・デムス
  4. 試合時間: 3時間52分 観客: 5万315人 気温: 47°F(8.3°C)
    詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 J・ロリンズ 1 D・ジーター
2 S・ビクトリーノ 2 J・デイモン
3 C・アトリー 3 M・テシェイラ
4 R・ハワード 4 A・ロドリゲス
5 J・ワース 5 DH 松井秀喜
6 DH R・イバニェス 6 J・ポサダ
7 P・フェリス 7 R・カノ
8 B・フランシスコ 8 N・スウィッシャー
9 C・ルイーズ 9 B・ガードナー
先発投手 投球 先発投手 投球
P・マルティネス A・ペティット

27回目のワールドチャンピオンを祝うヤンキースの選手たち
優勝パレードの松井秀喜。松井は、第6戦でシリーズ記録タイ記録となる1試合6打点を記録し、ワールドシリーズMVPに選出された。

ニューヨークに戻り第6戦。ホームを再度変更する第6戦まで行われたのは2003年のワールドシリーズ以来6年ぶり。フィラデルフィアでは代打要員だった松井が5番指名打者でスタメン復帰。ヤンキースは2回に先頭打者のアレックス・ロドリゲスが四球で出塁し、後続の松井秀喜の2ラン本塁打で先制。フィリーズは3回にカルロス・ルイーズの三塁打とジミー・ロリンズ犠牲フライで1点を入れた。ヤンキースはその裏の攻撃で松井の安打で2点を追加。フィリーズ先発のペドロ・マルティネスは4回終了後降板、5回からはチャド・ダービンが登板。しかし、ダービンはデレク・ジーターに二塁打、マーク・テシェイラに安打、アレックス・ロドリゲスに四球を与え、降板。ダービンに代わり登板したJ・A・ハップは松井秀喜に2点タイムリーヒットを浴びた。松井は1960年ボビー・リチャードソンのシリーズ記録に並ぶ1試合6打点を挙げた[28]

フィリーズは、6回にチェイス・アトリーが四球で出塁し、ライアン・ハワードの本塁打で2点を入れた。ヤンキース先発のアンディ・ペティットラウル・イバニェスに二塁打を打たれ、6回2死で降板。ジョバ・チェンバレンがリリーフ登板。両チームとも7回以降無失点のまま9回を迎えた。ライアン・ハワードは、8回にダマソ・マルテから今回のワールドシリーズで13三振目を喫し、ウィリー・ウィルソンの12三振のワースト記録を29年ぶりに更新した[29]

ヤンキースは9回からクローザーのマリアノ・リベラが登板。カルロス・ルイーズに四球を許したものの無安打に抑え、7対3でヤンキースが勝利。地元ニューヨークで9年ぶり27度目のワールドチャンピオンとなった。

放送[編集]

パレードの様子。CC・サバシア(写真左)とマーク・テシェイラ(写真右)

FOXスポーツアメリカ合衆国で10年連続でテレビ中継を担当し、ジョー・バックティム・マッカーバーが実況した。ESPNがラジオ中継を担当し、ジョー・モーガンジョン・ミラーが実況した。第1戦の視聴率11.9%は2000年以降のワールドシリーズ第1戦としては2004年に次ぐ高視聴率となった[30]。第4戦の視聴率13.5%は2005年のワールドシリーズ以降最高の視聴率を記録[31]

試合 視聴率 占有率 視聴者数(万人)
1 [32] 11.9 19 1,950
2 [33] 11.7 19 1,890
3 [34] 9.1 18 1,540
4 [35] 13.5 22 2,280
5 [36] 10.6 16 1,709
6 [37] 13.4 22 2,230

シリーズ終了後[編集]

ニューヨーク市役所での優勝パレード(ティッカーテープ パレード)の様子。

アレックス・ロドリゲスは、レギュラーシーズン2166試合の出場で初のワールドシリーズ出場を果たした。ワールドシリーズ出場できずにいる同時点の現役選手で、ロドリゲスを上回るレギュラーシーズンの出場試合数を記録しているのはケン・グリフィー・ジュニア(2010年引退)のみである[38]

シリーズ終了後、マーク・テシェイラデレク・ジーターシルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞を受賞。また、ジーターはハンク・アーロン賞ロベルト・クレメンテ賞スポーツ・イラストレイテッド誌の年間最優秀スポーツマンにも選出された。フィリーズの選手ではジミー・ロリンズシェーン・ビクトリーノがゴールドグラブ賞に、チェイス・アトリーはシルバースラッガー賞に選出された。

ワールドチャンピオンとなったヤンキースは11月6日に”英雄たちの渓谷(Canyon of Heroes)”で優勝パレードを行った[39]バラク・オバマアメリカ合衆国大統領2010年4月26日に、ヤンキースの選手をホワイトハウスに招き、祝福した[40]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ホワイトハウスを訪問した2010年のヤンキースでは、背番号27を着用した選手が3人いた。外野手のコリン・カーティスグレッグ・ゴルソン、内野手のケビン・ルッソである。2009年は監督のジョー・ジラルディが着用していたが、2010年は28に変更した。

出典[編集]

  1. ^ a b "World Series Gate Receipts," Baseball Almanac. 年月日閲覧。
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  9. ^ “Mike Mussina announces his retirement” (英語) (プレスリリース), MLB.com, (2008年11月20日), http://newyork.yankees.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20081120&content_id=3686058&vkey=pr_nyy&fext=.jsp&c_id=nyy 2009年11月12日閲覧。 
  10. ^ “Angels agree to terms on one-year contract with outfielder Bobby Abreu” (英語) (プレスリリース), MLB.com, (2009年2月12日), http://losangeles.angels.mlb.com/news/press_releases/press_release.jsp?ymd=20090212&content_id=3819486&vkey=pr_ana&fext=.jsp&c_id=ana 2009年11月12日閲覧。 
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  15. ^ Newman, Mark (2009年10月29日). “Utley sets mark, then joins Babe in history” (英語). MLB.com. 2016年10月29日閲覧。
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  22. ^ Britton, Tim (2009年11月2日). “Three's a crown? Rotation leading way” (英語). MLB.com. 2016年10月29日閲覧。
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