5ヤーダー

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5ヤーダー』(ファイブヤーダー)は、原作:小堀洋、作画:守谷哲巳による日本漫画作品。


概要[編集]

1977年から1979年にかけて『月刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載された。単行本は少年チャンピオン・コミックスより全8巻が刊行。その後は復刻や電子書籍化はされておらず現在は入手困難となっている。

アメリカンフットボール(以下アメフト)を題材とする漫画で、練習を重ねて全国大会優勝を目指し、相手に負けても作戦を練りなおし再び練習を重ねてリベンジで勝利する、といったストーリーを中心に、試合や練習以外のプライベートのシーンも含み、個性的なキャラクターによる青春やコメディといったストーリーも描かれている。ところが、単行本第6巻からはストーリーの方向性が大きく変わり、主人公たちのチームが全国大会に優勝した後、ひょんなことでチームメンバーの1人が死亡し、その仇討ちをきっかけに、「やみのアメフット」というパーソナルファウルがなく、武器などの使用が可能となっている、まさに殺しあいのようなアメフトの頂点を目指すという展開が始まる。最終的には主人公以外の全てのメンバーが死亡するというバッドエンドで物語は幕を閉じた。

なお、単行本第8巻には、『プレイコミック』(秋田書店)1973年5月12日号に掲載された読み切りアクション劇画俺の愛しい奴等』も併録されている。

あらすじ[編集]

ここは大和高校。相撲部・ラグビー部・野球部・陸上部の4つの運動部によるグランドの陣どりの争いが行われている中、アメリカン・フットボール部を立ち上げようと現れた主人公・鷲爪翼。転校してきたばかりの翼は、突如陣どり争いをする4つの運動部のキャプテンを襲う。その後キャプテンたちをアメフトの試合で負かし、前の部活動のユニフォームを燃やしてメンバーを心機一転させ、メンバー5人でのトレーニングが始まった。足りない6人のメンバーは、4人の運動部のキャプテンに恐れられていた応援団の団長とその部下2人が加わり、それに加えて仲間たちの勧誘により3人のメンバーが加わり、11人が集結。大和高校アメフト部の汗と涙の戦いが、今始まる。

登場人物[編集]

大和高校アメリカン・フットボール部[編集]

鷲爪 翼(わしづめ つばさ)
本作の主人公。チームでのポジションはHB。最初は単にアメフト部を作るために大和高校にやってきた転校生に思えたが、実は少年院出身で、同じく少年院出身の桜町高校アメフト部の田代からアメフトを通じて男同士の友情を学び、大和高校の理事長に日本一のアメフト部を作る約束で少年院を出してもらった少年だったことが発覚する。普段は強気で、チームメンバーに厳しいトレーニングをさせるが、試合で仲間を傷つけた際などは屈辱でなかなか立ち上がれなくなる性格である。
大木 太(おおき ふとし)
通称、太っとし(ぶっとし)。チームでのポジションはT。元相撲部のキャプテンで、鮫島学園との試合の際は、その巨体と一瞬で勝負を決める相撲の俊敏性を生かし活躍する。武(たけし)という弟がいる。
時田 建二(ときた けんじ)
通称、ゴリ。チームでのポジションはE。元ラグビー部のキャプテン。本作の最大のボケ役で、他のキャラにいじられやすい男だが、時には男らしい一面も見せる。家庭は「魚政」という魚屋で、母親は穏やかだが父親は厳しい性格である。ストーリー後半では父親が脳卒中により死亡するという悲しみを背負いながらも最後の戦いへと旅立っていく。
山下 豊生(やました とよお)
通称、ガマ。チームでのポジションはC。元野球部のキャプテン。チームの中で2番目に死亡する。
菊池 優(きくち まさる)
通称、チータ。チームでのポジションはE。元陸上部のキャプテン。ストーリー後半で自身のレシーブの成功率が3割を切っているところに、K大付属高等学校の監督・猿木にK大付属への転校を誘われ、大和高校を離れていくが、悲しい結末に・・・。
火桜 洋平(ひざくら ようへい)
元応援団の団長。チームでのポジションはQB。部活動のキャプテンたちに恐れられていた男で、最初はアメフト部を全否定していたが、番長グループ「牙」に誘拐されそうになったところを翼に助けられ「借りを返すのは自分の主義に合わない」と翼たちの仲間に加わる。厳しい性格で、他人の行動や考えが気に入らないと顔面を殴って叩き直そうとすることが多いが、主将には従うという考えが強い。ストーリー中盤からは右腕を痛めながらも活躍する。
赤城 圭介(あかぎ けいすけ)・青木 進(あおき すすむ)
それぞれ通称、赤鬼・青鬼。チームでのポジションはG。火桜の腹心の部下であり、応援団時代は部活動のキャプテンたちに恐れられていた。赤鬼は味方をかばってチームの中で3番目に死亡する。
浪花(なにわ)
通称、チビ。チームでのポジションはHB。小柄だが、「みきり」で俊敏な動きを得意とする。関西弁で、頭を殴られると「ドタマのこづき料」として500円を求めたりと生意気な性格だが、ノイローゼ気味の同じクラスの親友・緑川の前では自分の青春を守ろうとする男らしさを見せつけた。ストーリー後半では大怪我をして入院、仲間の輸血による退院後も、怪我による心の傷により再度入院と厳しい状況に陥るも復帰する。
野坂 兼行(のさか かねゆき)
元柔道部の男。チームでのポジションはT。柔道に関しては中学時代向かう所敵なしで国体で個人戦3位という記録を持つ実力者であった。
横田 龍児(よこた りゅうじ)
少々キザなタイプの男。チームでのポジションはFB。ストーリー中盤では父親の会社が倒産し家庭が火の車となり、土木の仕事をするところも見られたが、その後家族が応援に来てる中で港高校との試合に勝利する。
目黒(めぐろ)
その名の通り目元が黒いのが特徴。メンバーに馬鹿にされやすく、試合よりも観戦や委員長の付き人としていることが多いが、ストーリー中盤で火桜が右腕を痛めた際はその代役を務めた。
坂東 鯉三郎(ばんどう こいざぶろう)
かつてゴリと共にラグビー部に所属していた男。その後足を骨折し演劇部に所属。キックの名人とされており、翼たちがストーリー中盤で緑ヶ丘学園に負けた際、優秀なキッカーが欲しいということで、ゴリの紹介により仲間に加わる。足を痛めているため正確にボールを飛ばすことはできないが、飛距離はとても高く、潮高校との試合の際は大いに活躍した。
原 修平(はら しゅうへい)
大和高校が全国制覇を果たした後にアメフト部に加わる1年生。あまり活躍する場もなくメンバーの中で4番目に死んでしまう。

その他の大和高校の人物[編集]

鎌切(かまきり)
大和高校の教師で、アメフト部の監督。翼たちが試合に負けた際に勝つためのヒントや訓練を与えるなど大和高校アメフト部をフルサポートする。学生時代は「鬼の鎌切」と言われアメフトで全国大会優勝を果たした実力者であった。
咲(さき)
本作のヒロイン。大和高校の生徒会の委員長。鎌切とともに翼たちをサポートする。後に翼に思いを寄せるようになる。
類(るい)
通称、デンスケ。中盤から登場する本作のもう1人のヒロインである。咲に比べ性格が軽いのが特徴。

参考文献[編集]

  1. 『5ヤーダー』全8巻 秋田書店