ACTION (アルバム)

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ACTION
B'zスタジオ・アルバム
リリース
録音 2006年9月 - 2007年
ジャンル
時間
レーベル VERMILLION RECORDS
プロデュース 松本孝弘
専門評論家によるレビュー
AllMusic 星3.5 / 5[1]
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン[2]
  • 2007年12月度月間5位(オリコン)
  • 2007年度年間36位(オリコン)
  • 2008年度年間76位(オリコン)
ゴールドディスク
  • プラチナ(日本レコード協会[3]
  • B'z アルバム 年表
    • ACTION
    • (2007年)
    『ACTION』収録のシングル
    1. 永遠の翼
      リリース: 2007年5月9日
    2. SUPER LOVE SONG
      リリース: 2007年10月3日
    テンプレートを表示

    ACTION』(アクション)は、日本の音楽ユニットB'zが、2007年12月5日にリリースした、16作目のオリジナル・アルバムである。

    内容[編集]

    前作『MONSTER』より約1年半ぶりのリリースで[4]、B'z結成20周年を記念したオリジナル・アルバム。

    17曲収録と過去のアルバムと比較するとかなりボリュームがあるが、元々制作段階で23曲ものストックが完成しており、それを凝縮した[注 1]

    前年の9月から曲制作は始まったが、2007年1月からロサンゼルスに入って曲作りを行うが思うようにいかず、結局1曲も完成しないまま同月に一度帰国した。松本孝弘は「こんなに曲作りがうまくいかなかったのは初めて。すごいショックだった」と語った。その後、アレンジャー寺地秀行を迎え、2月に入って「わるいゆめ」から新しく曲を制作し、その後ロサンゼルスでまとまらなかった曲をプリプロからやり直し、5月に再び渡米。その際は曲作りがスムーズに進んだ[5][6]。この経緯もあって本作以降、寺地がB'zの編曲専任者に起用された(両者のソロを含む)。

    なお前作『MONSTER』まで編曲専任者だった徳永暁人がB'zに関与した最後の作品でもある[注 2]

    また、未演奏曲が最多のオリジナルアルバムでもある[注 3]

    2018年に結成30周年記念として『DINOSAUR』までのオリジナル・アルバムと共にアナログレコード化された[7]

    作品解説[編集]

    上記のような経緯から、メンバーは「従来のB'zの十八番から抜け出したい」「マンネリを打破したい」と語っており、従来のハードロックバラードだけではなく、ラテン調、ジャズ調、1950年代アメリカンポップス、シャッフルなどの様々なジャンルの要素を持った楽曲が収録されている。他にもDセクションやEセクションまで登場する複雑な曲構成、ギターサウンドがほとんど存在しない曲など、「結成20周年記念アルバム」と銘打ちながらも、従来のB'zとは大きく異なる曲や実験色の強い曲が多い。[5][6]

    当初、アルバムタイトルの候補に「光』があった。これは稲葉浩志が数曲作詞した段階で「制作上のスランプの闇から『光を求めている』という姿勢が今回のテーマであることを自覚した」ことから。本作収録曲の歌詞の中にも「光」という言葉やそれを連想させる表現が多く使われている。メンバーは当初『光』をアルバムタイトルに考えたが、「光を求めてアクションを起こす」という響きのほうがしっくりくるという考えに至り、『ACTION』に落ち着いた。[5][6]

    後に稲葉は、次のように語っている。

    今回『ACTION』というアルバムを出しまして…コンセプトは「行動」です。どうしても何をやっても上手くいかない時があると思います。そんな時、周りから声かけられても前向きにはなれないと思います。でも、前向きじゃなくてもいいから、怖いと思いますが今の自分にできることを精一杯してみて下さい。怖がりながらでも、少しでもいいから、何かアクションを起こしてみてください。 アクションを起こしている姿を見てくれている人がいるかも知れない。もしかしたら頑張ってる姿に感動してくれる人がいるかもしれない。例え誰も見てくれていなかったとしても、将来の自分、10年後、20年後の自分が見てくれています。例えまた失敗に終わっても、アクションを起こしたのと、何もしないままいるのとでは僕は大きく違うと思います。必死になって生きることが大事。今日のライブが終わっても、アクションは終わらせないでください。 — 『B'z LIVE-GYM 2008 "ACTION"』のMCにて

    チャート記録[編集]

    オリコンアルバムチャートで1位を獲得し、本作でB'zのオリコンアルバム1位獲得は、13作連続・通算21作目となり、通算アルバム1位獲得数で松任谷由実に並び歴代1位となった。「シングル1位獲得数」「シングル総売上枚数」「シングル・ミリオン獲得数」「アルバム1位獲得数」「アルバム総売上枚数」「アルバム・ミリオン獲得数」のシングル及びアルバムの主要6部門の内、「アルバム1位獲得数」を除く5部門で歴代1位となっており、上記の6部門制覇はオリコン初の記録となった[2]

    収録曲[編集]

    曲の解説やタイアップ等はB'zで解説しているため、一部簡潔に解説する。

    1. 純情ACTION (3:05)
      表題曲。
      タイトルの「純情ACTION」は元々仮タイトルであり、単に「ACTION」とする案もあったが意味合い的に足りないと思い、現在のタイトルになった[8]
      シングル曲候補だったが、SHOWCASESUMMER SONIC 2007で披露した「SUPER LOVE SONG」の反応を見た結果、そちらの方がシングル曲に向いていると判断され、1曲目に収まった[8]
      稲葉は歌詞について、テーマは割と苦しまずに出来たと言い、最初は「固まりかけた心を少し素直にしないとアクションは起こせないんだ」というところから始まり、しかもそれを自分も分かっていながら、頑固な故に打開できないという感じだという[9]
      松本が、こういうビートで曲を作りたいという事で制作された[9]
      PVは、『B'z SHOWCASE 2007 -19-』や「ALL-OUT ATTACK」のPVの映像を繋ぎ合わせたものとなっており、1番までしか作られていないが、曲と稲葉の口の動きが重なるように調節されていたり、赤いトーンでまとめられている。
    2. 黒い青春 (3:47)
      イントロや間奏のギタースケールジャズ風になっている。
      松本の希望でウッドベースが使用されている[8]
      「シェーンのシンバルロールから始まって、4ビートになっていくところが凄くカッコいい」と松本自身が語っている[9]。Bメロの最初は意外とコードがとりにくいという。また、松本はジャズのスケールブックを買って練習した。
      稲葉は歌詞について「わりと好きなタイプの曲なので、曲の持つ青春の影の持つドス黒いエネルギーを表現出来ればいいな」語っており、また「男の子がいろんなこと考えて、部屋でコソコソコソコソ何かやってる、みたいな(笑)。人には言えないことがいっぱいありそうな感じを出したかった」とも語っている[9]
      2013年11月30日にオープンしたEX THEATER ROPPONGIこけら落とし公演では、オープニングナンバーとして演奏された。
    3. SUPER LOVE SONG (3:57)
      44thシングル。
    4. 満月よ照らせ (3:59)
      松本曰く「ロサンゼルスで最初はカタチにならなかった曲」[10]
      特に悪いことをしているという自覚も無く、周囲に同調していじめを行っていた「僕」が、ある日を境に仲間はずれにされたことで生じた心境や考え方の変化を歌っている。
      稲葉曰く「自分の情けなさを全部さらしたいという気持ちとそれによってもう1回目覚めたい、という気持ちの歌なのかな」[10]
    5. パーフェクトライフ (3:38)
      稲葉によると、「目指して頑張っている過程。それこそがパーフェクト」。
      サビの「Go on」という部分は仮歌の時からあったが、わかりやすいという事でそのままになっている[10]
      周囲からザ・ナックってぽいと言われていたが制作時に松本は全く意識をしておらず、稲葉も話題には出なかったと語っており[8]、ザ・ナックの「マイ・シャローナ」のリフについて松本は「まあ、それぐらいナックの曲が強烈だっていう。ロックのマニュアルのひとつにはなっているかもしれないね(笑)」と語っている[10]
      PVは木下大サーカスの協力の下、サーカス場でメンバーが演奏している。監督は野田智雄
      B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 -ENDLESS SUMMER-』のホール公演や『EX THEATER ROPPONGI』こけら落とし公演、および『エアロソニック』でも演奏された。
    6. 一心不乱 (3:25)
      松本のお気に入りの楽曲であり、この曲と「SUPER LOVE SONG」は必ず良くなるはずだと思いながらロスで制作しており、帰国後も何度も聴きながら「絶対よくなるはずなんだけど、何がいけないんだろう?」と作曲に苦労していた[10]
      後になってキーを変えたり、細かい部分を沢山加えたり、テンポを変えたりしたと語っている[10]
      歌詞は、松本の学生時代がモチーフとなっており、「がむしゃらにひきこもれ」というフレーズ稲葉は「その昔、松本孝弘さんが雨戸を閉めて、家でギターを練習していたっていう話をイメージして」と語っている[10]。これについて松本は、「まさに自分の青春時代ですね」[10]
    7. FRICTION -LAP 2- (3:06)
      44thシングル『SUPER LOVE SONG』3rd beat
      本作にはアルバムバージョンとして収録されているが、2nd beat(3rd beat)の別バージョンが、オリジナル・アルバムに収録されたのは、この曲が初めてである。メンバーによると「2nd beatをそのまま入れてもね」ということで再録したという[8]
      改めて歌い直され、ギターアレンジも一部変更されている。
      ギターは当初ベーシックトラックから再録する予定であったが「ちょっと無理だな」と断念し、イントロ冒頭やギターソロ等を変更している[8]
    8. ONE ON ONE (4:35)
      松本は、メロディーが出来た際、「すごくいいなと自分で思えた曲でした。あんまり使ったことのないコード進行だったんですけど」と語っている[11]
      タイトルは1対1のバスケットボールのことを「ONE ON ONE」が由来で、実際に稲葉が公園で見た際に「すごくシンプルで。見ていて逃げ場ないなって思った。それを人と人のコミュニケーションのやり方だとかそういうものに擬えて書いた」と語っている[8][11]
      歌詞に「ホイッスル」「ゲーム」「ファール」などのスポーツ用語が登場する。
      2013年のEX THEATER ROPPONGIこけら落とし公演で5年ぶりに演奏された。
    9. 僕には君がいる (5:53)
      ピアノのイントロに、ストリングスが絡むバラード・ナンバー。
      ギターサウンドが極端に少ない曲で、2コーラス目が終わるまでエレキギターが一切登場せず、ギターソロやDセクションを除けばサビにアコギのアルペジオがあるのみである。
      松本曰く、「バラードであんまり僕が登場しない曲をやろうと思って。B'zの王道バラードじゃなくしたいなっていう」[12]。また当初はアコースティック・ギターも含め全くギターを入れないつもりだったという[8]
      稲葉は歌詞について「礎がテーマというか(笑)。その人を愛することで喜びを得るという。それである種のモチベーションを得る」と語っている[12]
    10. なんという幸せ (4:59)
      松本曰く、「日本の昭和ブルースっぽくて好き。若い子にはちょっと難しいかな(笑)」[12]
      稲葉は歌詞について「幸せだけど、なんか物悲しいみたいな」と語っている[12]
    11. わるいゆめ (4:34)
      ウーリッツァーのイントロから始まる。本作の曲作りの過程で最初に完成した曲。
      イントロのギターはサム・ピッキングで弾いており、松本は曰く今までのB'zにはないような感じ[12]
      平和の概念がテーマで、所々にジャズ風のアレンジがされている。
    12. HOMETOWN BOYS' MARCH (4:26)
      松本よると「(このアルバムで)この曲が一番展開が多いんじゃないかな」[8]
      稲葉は歌詞について「生まれた町にずっと残ってるというのも、ある意味それなりに難しいことだろうから、そういうかっこよさと。あとは出ていくほうは、それなりに何か胸にありながら出ていく。それもわかっていて、行ってこいよ!っていう懐の深さを描いてます」と語っている[13]
    13. 光芒 (4:51)
      本作のテーマである「光」を歌っている曲。
      マイナーのバラードがやりたいということで、終盤に製作された曲で、展開を沢山つないで創っていたら、どんどんスケールが大きくなっていったという楽曲[8]
      通常のサビとは別に、ラストに大サビが存在している。
      稲葉はこの曲について、最後のメロディーを「自分で聴いて励まされる」とコメントしている[8]。また、歌っている時よりも聴いている時の方が、ヤケに伝わってくるという[12]
      2014年にファンクラブ会報誌で行われた「まだ自身は聴いたことがないけれど、いつかLIVE-GYMで聴きたいと夢見ている曲」のアンケートでは4位、2017年に行われた同会報の「LIVE-GYMで聴きたいB'zナンバー」では2位となり、『B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-』で約10年ぶりに演奏された。
      プロ野球東京ヤクルトスワローズ松本直樹捕手が、打席に立つ際の登場曲に使用している。
    14. トラベリンメンのテーマ (3:09)
      タイトルは「Traveling men(=旅人)」を意味する。
      松本曰く、アルバム制作の終盤で「たくさん曲入れよう」という事で最後に制作された[13]。また、アルバム制作にだいぶ余裕がでてきたため、「もうかりまっか」や「BIG」のようなちょっとお遊びソングをやろうかなとのことで制作している[8]
      エンジニアジェイ・バウムガードナーが持って来た、ビートルズのレコーディングに関する本がきっかけになってレコーディングされた曲[8]
      ドラマーシェーン・ガラースは、その中に書いてあるリンゴ・スターのマイキングを参考にし、ベーシストのショーン・ハーレーは、ポール・マッカートニーの使用ベースとして有名な、カール・ヘフナーヴァイオリンベースを使用して、ビートルズ・スタイルでレコーディングを行われた[8]
      2番が終わった後すぐCメロに入りそのまま終了という、B'zの楽曲では変わった曲構成をしている。
    15. オレとオマエの新しい季節 (3:30)
      ラテン風のアレンジを施されているが、メンバー曰く「サンタナだったら、歌の間にもっとガンガンギターを入れてくると思うよ(笑)」[8]とのこと。
      散々な結果に終わった1回目のロスでレコーディングされたものが、ほぼ原形となっている[13]。デモの段階で割と完成しており、「永遠の翼」の次ぐらいに完成した[14]
    16. 永遠の翼 (5:10)
      43rdシングル。
    17. BUDDY (3:26)
      前作『MONSTER』のアウトテイクで、アルバムツアー『B'z LIVE-GYM 2006 "MONSTER'S GARAGE"』の客出し曲に使われた[15]
      本作の収録に当たり、テンポと歌詞を変えており全部録りなおしている[8]
      間奏のラップは「ギター・ソロにいく前に、ちょっとエフェクト的に何か入れよう」という提案で追加された[16]

    タイアップ[編集]

    シングル曲については各作品の項目を参照

    参加ミュージシャン[編集]

    ライブ映像作品[編集]

    シングル曲については各作品の項目を参照

    純情ACTION

    黒い青春

    満月よ照らせ

    パーフェクトライフ

    一心不乱

    ONE ON ONE

    HOMETOWN BOYS' MARCH

    光芒

    バンドスコアについて[編集]

    B'zは3枚目のアルバム『BREAK THROUGH』以降、アルバムリリースと同時期にアルバム収録曲のバンドスコア(楽譜)を書籍として販売していた。しかし、本作『ACTION』のバンドスコアは書籍として販売せず、保護機能付きPDF形式のデジタル書籍のみの販売となった。ちなみにそれまでのバンドスコアが約3,000〜4,000円だったのに対し、このスコアは1曲420円となっている。仮に17曲全部購入した場合の総額は7,140円となるため、従来に比べ高価であった。

    その後、本作のバンドスコアを唯一ダウンロード販売していたビーイング系音楽ポータルサイト「Musing」(販売当時は「BGV.JP」)は、2014年12月にデジタル書籍サービスを終了しており、「Musing」サイトからデジタル書籍を購入・ダウンロードすることは不可能となった。「Musing」はデジタル書籍サービスの業務を他に委託していないため、本作のバンドスコアは現在入手不可能となっている。

    脚注[編集]

    [脚注の使い方]

    注釈[編集]

    1. ^ 本作に収録されなかったアウトテイクは、後に「National Holiday」と「Dawn Runner」であることが判明している。
    2. ^ それ以降は両者のソロ作品にも関与していなかったが、2014年に稲葉のソロアルバム『Singing Bird』、2016年には稲葉のソロシングル『』の製作に参加している。
    3. ^ 「僕には君がいる」「なんという幸せ」「オレとオマエの新しい季節」「BUDDY」の4曲。

    出典[編集]

    1. ^ a b c Eremenko, Alexey. Action - B'z|Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年4月26日閲覧。
    2. ^ a b “B'z、オリコン主要6部門制覇の金字塔”. ORICON NEWS. (2007年12月11日). https://www.oricon.co.jp/news/50368/full/ 2019年11月23日閲覧。 
    3. ^ Gold Album+...認定」『The Record』第581号、日本レコード協会、2008年4月、 18頁。
    4. ^ “B'z、日本人初のロック・ウォーク殿堂入りの快挙”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2007年9月21日). https://www.barks.jp/news/?id=1000034374 2019年11月23日閲覧。 
    5. ^ a b c 『What's in?』2007年12月号。
    6. ^ a b c 『CDでーた』2007年12月号。
    7. ^ “B'z、アルバム全20作品をアナログ化。大型エキシビションで販売”. rockin'on.com (ロッキング・オン). (2018年3月22日). https://rockinon.com/news/detail/174432 2018年11月10日閲覧。 
    8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『be with!』第76巻、B'z Party、2007年12月。
    9. ^ a b c d 佐伯明 2008, p. 304.
    10. ^ a b c d e f g h 佐伯明 2008, p. 305.
    11. ^ a b 佐伯明 2008, p. 306.
    12. ^ a b c d e f 佐伯明 2008, p. 307.
    13. ^ a b c 佐伯明 2008, p. 308.
    14. ^ 佐伯明 2008, p. 309.
    15. ^ B'z liner notes 〜ニュー・アルバム『ACTION』”. Music Freak Magazine. エムアールエム. 2019年11月23日閲覧。
    16. ^ 佐伯明 2008, p. 310.

    参考文献[編集]

    • 佐伯明『B'z ミラクルクロニクル 1988-2008』ソニー・マガジンズ、2008年。ISBN 978-4-7897-3328-1。

    関連項目[編集]