ANK免疫細胞療法

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ANK免疫細胞療法[読み疑問点]: Amplified Natural Killer Therapy)(別名、ANK療法、活性化自己リンパ球移入法等)は、NK細胞を取り出し刺激を与えて活性化を高め、増殖させる特殊な培養を行い、がん細胞を攻撃する役割のNK細胞の機能を特異的に上げて、体内に戻すという治療法である。一般に全てのがんが対象になる。

尚、2015年現在のキラーT細胞(CTL)を使ったCTL療法よりも強力であるとされる[1] 。ANK免疫細胞療法とCTL療法を併用する選択肢がある。

作用[編集]

培養されたNK細胞は、大量のサイトカインを放出し、体内で免疫抑制により眠っていたNK細胞を活性化する。 NK細胞は、体内で直接、がん細胞を攻撃するが、活性化したNK細胞に誘導され、CTLというT細胞の一種も活性化され、がん細胞を攻撃する。

歴史[編集]

1984年大規模臨床試験が行われる。米国版のLAK英語版療法、NIH(アメリカ国立衛生研究所)がで3日間の採取で50ℓ以上でリンパ球を分離採取し、残りの血液成分は静脈へ戻すという方法をしていた。大きな腫瘍が消えたり、標準治療を上回る効果ともいえ、副作用が大きく患者の負担が大きかったり高額なものであった。猛烈な免疫刺激による命の危険を伴うため、ICUでの管理を必要とするなど、実用的なものではなかった。

用いられたリンパ球はNK細胞のみではなく、他の免疫細胞との混合物だったが、LAK療法を行なったローゼンバーグ博士英語版は、その後、NK細胞を除去して実験をし、細胞障害活性が失われることをもって、この治療法の主力はNK細胞であることを証明した。

ANK免疫療法の流れ[編集]

がんと診断されたら、大きな病院でしっかりと検査を受け→標準治療の治療方針を聞く→同時にANK療法担当医と面談→免疫を加えた最適な治療の組み合わせを選択。

検査[編集]

一般のがん治療と同じ検査法。

副作用[編集]

熱の波が数日に及ぶこともある。治療開始後、悪寒発熱がある。免疫レベルが低下しているほど初回に熱のピークが数回来る場合がある。一般に活性化されたNK細胞免疫が感作される1回目や2回目に熱が激しく3回目以降に落ち着いて行く。発熱以外の免疫副反応の症状、関節の痛み、吐き気頭痛、初回、2回目に症状を訴える場合が多い。一過性。

特徴[編集]

抗がん剤などは使用を重ねるうちに耐性の問題があるが、ANK療法には治療回数の制限はない。ANK療法担当医と面談、免疫を加えた最適な治療の組み合わせを選択し、治療効果の判定を行う。

注意事項[編集]

問題点[編集]

治療費が高く、治療をしたとしても、効果が出ないと言う問題もただある。NK細胞が血管を通り抜けれない場合があり、細胞の大きさや細胞の通過などの問題がある、その場合の治療がされても効果が出ないと言う問題があり、無駄な治療がされているとの報告(議論)もある。研究者と臨床家が今後解決すべき課題である。

脚注[編集]

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  1. ^ 石井光 著 藤井真則 技術監修 株式会社幻冬舎メディアコンサルティング 『完治をめざす「がん治療設計」』2015年11月30日発行 29頁~40頁 参考

関連項目[編集]