BLACK TIGER

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BLACK TIGER
ジャンル 青年漫画西部劇
漫画
作者 秋本治
出版社 集英社
掲載誌 グランドジャンプ
レーベル ヤングジャンプコミックス
発表号 2017年2号 - 不定期連載中
巻数 既刊2巻(2018年12月19日現在)
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プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

BLACK TIGER』(ブラックティガー)は、秋本治の漫画。『グランドジャンプ』(集英社)にて、2017年2号より連載されている(不定期)[1][2]。史実とは若干異なった世界の南北戦争直後のアメリカを舞台としており、ピストルを片手に相棒の男性と一緒に女性ガンマン・ブラックティガーが旅をするというもの[1]

秋本によれば本作品は『ワイルド7』などのアクション漫画を手掛けた望月三起也へのオマージュだとしている[3]。また、世界観を出すために、可能な限りスクリーントーンを用いず手描きで表現するという手法を用いている。また、『こち亀』とのコラボも実施された。

あらすじ[編集]

19世紀南北戦争が終結して、南部治安が急激に悪化した。そこで合衆国政府は、凄腕の賞金稼ぎから数名選び、「ブラックメンバー」と呼ばれる「殺しの許可証(ライセンス)」を与えた。

その1人は、女ガンマン「ブラックティガー」。彼女と謎の凶悪兵器を備えた闇の敵との戦いが始まる。

主要登場人物[編集]

ブラックティガー
主人公。長い黒髪とグラマラスなスタイルが特徴。クールな顔つきで滅多に笑わず、ギャグが嫌い。一人称は「俺」。
「殺しの許可証(ライセンス)」を持つブラックメンバーの一人で、早撃ちに長けており、主にスミス&ウェッソン社製の.50口径カスタムリボルバーを2丁使用する。この拳銃を使いこなすために身体を鍛えており、素手で体格で劣る筋骨隆々の男性の腕をへし折るほど腕力があり、多少の拷問にも耐えるほど。他にも多勢用にウィンチェスターライフルを数丁使用し、護身用に4バレルデリンジャーを携帯する。
界隈では「西部最強のガンマン」として知られているが、大口径の拳銃を使用し、名前も相成って、顔を知らない者達にとっては屈強な男としか思われておらず、逆にそれを利用してカモフラージュして行動している。
観察力と推察力に長けており、合衆国軍の蒸気戦艦の護衛で3ヶ月かけて太平洋を横断した経験から、航海と海戦における知識も相応に持つ。
感情が乏しくコミュニケーションが苦手で、敵に対しては情け無用だが、恩人や仲間には義理堅い。あくまで賞金首や自身に銃口を向けた相手しか殺傷せず、賞金首は必ず仕留める信念を持つ。また、例え悪党でも町の墓掘りに依頼して丁重に埋葬するなど独自の死生観を持つ。リンゴを好んで食べる。青龍をはじめ、全身に数々の動物や花などのタトゥーを彫っている。
ドクター・ウエキ
ティガーに同行する男性の闇医者で、「ブラック姐さん」と呼んでいる。白い帽子を被り白の背広を身に纏っている。性格は至って温厚で紳士的であり、ティガーがガンマンなどに絡まれた際に、無益な殺生を避けたいために宥め役に入る事も。
本当は「」に雇われた情報屋だったが、「南」の非道なやり方に見限ったのに加え、に目がくらんで直ぐティガーの側に就く。だが、よくティガーに手玉に取られて金を手に入れられない事の方が多い。ティガー曰く「例え南側の人間でも賞金首になっていないから殺さない」との理由なのと、また闇医者という職種柄、医学に精通している上に先住民の言語にも堪能であり、通訳も兼ねて同行を許している。
江戸・日本橋生まれの日本人で、日本名は植木
マックス
ティガーの愛馬。ティガーに忠実で、ティガーの為に助けを呼んだり、大量のライフルを運んだりする。
ブラック・ジャガー
ティガー以外で初めて登場したブラックメンバー。精悍な顔立ちの男性で、西部一の早撃ちと称される等、ティガーからも一目置かれる存在である。しかし、初登場した第2話では、仲間である筈のティガーをいきなり背後から撃ち、再び彼女の前に現れた際には、奴隷売買の法的規制が厳しくなった事から、先住民の子供ばかりを狙う南部の人身売買組織の用心棒となっていた。そしてその後も組織の妨害をするティガーを抹殺しようとするが、失敗。形勢が逆転するや否や、雇い主である組織のボスを殺害する。
そして、用心棒として雇われた事は組織に潜入し、少年少女誘拐の手口等を暴くためで、ティガーを撃った事も組織に信用されるための自作自演であったと語った。しかしながら、実際は潜入以外は自身の性的嗜好である少女趣味の欲を満たすために組織に身を売っただけに過ぎず、ティガーはジャガーに撃たれた際に介抱してくれた先住民の少女であるマカの反応と口封じでボスを殺害した事から、その事を見抜き、敵として処分すると宣言する。早撃ちを得意とするジャガーは優勢に立つが、肝心の所で銃がジャム(装弾不良)のトラブルが起き、その隙をついたティガーに敗れ、死亡する。
ドクター・ノア
悪魔的天才科学者。南北戦争時には南軍参謀として数々の兵器を開発し、終戦後も「南」に付いて重機関銃や列車砲、果ては世界初の「再生人間」や「液体燃料駆動型戦車」を研究・開発し暗躍している。後にフランスで革命を起こすべく暗躍するもティガーに阻止され、数々の「作品」を破壊した仇敵として必ず殺すと宣言し逃亡、以後も幾多の任務の裏で暗躍・対峙する事となる。

作中用語[編集]

ブラックメンバー[編集]

南北戦争終結後の悪化した南部の治安を鎮静化すべく、合衆国政府より殺しの許可証(ライセンス)を与えられ、且つ通常の10倍の賞金額で雇われたブラックリスト登録の凄腕の賞金稼ぎ達である。ロゴマークは六芒星の中央に『Black』と綴られている。

数名存在する様だが、ティガー以外のメンバーで登場したのはブラック・ジャガーのみ(2巻の時点で)。任務は合衆国政府より送られてくる黒い密送便を介して伝えられる。

旧南軍の兵器[編集]

覚醒人間
第1話に登場した所謂、生物兵器。南部の研究所で、賞金首の一人であるジャンゴを中心に行われた細菌研究の成果である。人間の遺体に特殊な病原体(ウイルス)を投与、既成させる事で変色した皮膚に筋骨隆々の体格を持つ化け物へと覚醒する。見た目に見合った怪力と、頭部を撃ち抜かれても死なない程の強靭な生命力を誇る。倒すためには、ソフトポイント弾に十字に切れ込みを入れ、隙間にシアン化カリウムを仕込んだ通称『X弾』を使用しなければならない。
当初は覚醒率は低かったが、研究を進めた事で、終盤ではほぼ100%となった。ティガーによると、旧南軍はこの覚醒人間を利用する事で、合衆国政府(旧北政府)に戦争を仕掛け、壊滅させる算段だったという。
装甲蒸気戦艦
第3話に登場する旧南軍が誇る大型戦艦。ティガー曰わく、(当時、)史上最強と言われた国海軍の戦艦、定遠のほぼコピーだという。武装として、6インチ砲を船首、及び船尾に、12インチ二連回転砲を左右に計4門搭載されており、又、6ポンド砲も計4門備えている。劇中では帰港せず、海上に存在する浮きドッグにて整備や補給を行っていたため、居場所が中々特定出来なかった。
しかし、終盤にて夜間に決行された向かい風に乗ったロープと重りが付けられた浮き樽でスクリューの動きを止めるティガーが発案した作戦でエンジンが停止。白兵戦に持ち込まれ、劣勢に立たされる事になった。

作中登場するオリジナルの銃器[編集]

・ティガーのオリジナルカスタムリボルバー
ティガーが2丁愛用するスミス&ウェッソン社製の.50口径のカスタムリボルバー。モデルとなったのはS&W .44ダブルアクション エクスペリメンタルで、S&W M500をイメージとしている。本体には薔薇と『BLACK TIGER』の名の刻印が刻まれており、素早いリロードが可能[注 1]トップブレイク方式が採用されている。装弾数は5発で8インチの長銃身を持つ。グリップは抜き撃ちに適した三日月型のハードチェッカードグリップで、シリンダーは耐久性に長けたノンフルーテッドシリンダーとなっており、又、弾薬に関しては、.50口径の通常弾の他に一対多数の接近戦用に散弾も使用出来る。
・4バレルデリンジャー
ダブルバレルデリンジャーを2挺合体させた四連式小型拳銃で、風呂場等で襲われた際の護身用として所持している。

作中に登場する実在の銃器[編集]

ウィンチェスターライフル
ティガーを始めとして様々なキャラクターが使用。ティガーの物はマックスの鞍に数丁携行されており、ショルダーストックにテーピングが施された短銃身モデル、長銃身モデルをそれぞれ使用する。
コルト・シングルアクション・アーミー
西部開拓時代の当時らしく、様々なキャラクターが使用。
ボルヒャルト・ピストーレ
ジャガーが使用する自動拳銃[注 2]。ティガー曰わく、西部ではジャガーのみが使用しており、ジャガー自ら稼いだ賞金でヨーロッパより輸入したのだという。
ジャガーの物はシアーを外してセレクターが取り付けられる等、改造が施されており、フルオートでの射撃も可能なマシンピストルとなっている[注 3]。又、スコープとショルダーストックを装着する事で、狙撃銃としても使用出来る様になっている。
・ヴォルカニック・ピストル
・S&W M3
ガトリングガン

書誌情報[編集]

  • 秋本治『BLACK TIGER』集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、既刊2巻(2018年12月19日現在)
    1. 2017年11月2日発売[4]ISBN 978-4-08-890802-1
    2. 2018年12月19日発売[5]ISBN 978-4-08-891156-4

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 又、リロードに関しては、西部開拓時代の当時にはまだ存在しなかったスピードローダーも併用する。
  2. ^ 作中では英語読みのボーチャード・ピストルではなく、ドイツ語読みの本名称で呼称されている。
  3. ^ フルオートで射撃する際は、装弾数50発のスネイルマガジンを用いる。

出典[編集]

  1. ^ a b 秋本治新連載『BLACK TIGER』に絶賛の声「これが秋本先生の本気か…」”. ダ・ヴィンチニュース (2016年12月25日). 2018年5月3日閲覧。
  2. ^ 秋本治の新連載がグラジャンで始動!女ガンマンを主人公にした西部劇”. コミックナタリー (2016年12月21日). 2018年5月3日閲覧。
  3. ^ 「両さん休暇中に描きたいものを描きたい」 こち亀・秋本治氏ロングインタビュー”. 産経ニュース (2016年12月25日). 2018年5月3日閲覧。
  4. ^ BLACK TIGER ブラックティガー 1/秋本 治”. 集英社コミック公式 S-MANGA. 2018年12月19日閲覧。
  5. ^ BLACK TIGER ブラックティガー 2/秋本 治”. 集英社コミック公式 S-MANGA. 2018年12月19日閲覧。