EXPO (アルバム)

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EXPO
TMNスタジオ・アルバム
リリース
録音 1991年4月 - 7月[1]
ソニー信濃町スタジオ
ジャンル ロック
ハウス
フォーク
ヘヴィメタル
ハードロック
時間
レーベル エピックソニーレコード
プロデュース 小室哲哉
ゲイリー・ライト
チャート最高順位
TMN アルバム 年表
RHYTHM RED
1990年
EXPO
(1991年)
TMN COLOSSEUM
I・II
1992年
『EXPO』収録のシングル
  1. Love Train/We love the EARTH
    リリース: 1991年5月22日
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EXPO』(エクスポ)は、日本の音楽ユニットであるTMNの2作目のアルバム(TM NETWORKからの通算では8作目のアルバム)。

1991年9月5日エピックソニーレコードよりリリースされた。

解説[編集]

  • 1曲1曲が「博覧会のパビリオン」のイメージを持つアルバム。レコーディングしていたスタジオの窓から月が見え、グランドピアノのあるスタジオに月明かりが照らされていた風景を見て「月とピアノ」という裏テーマが生まれた。
  • 最初は全体を包括するコンセプト・構成を考えずに、1曲毎に全く違うジャンルの曲をレコーディングしていった[2]。その内にコンセプトは「まず自分が楽しく作る」「どの曲も聴くと目の前にドラマの様な映像や風景が浮かぶように作る」「一瞬でも、宇宙空間に浮かぶ丸くて青い地球が見えてくれたらなって思う。それはゆとりある視野だから。半径5mや10分先の未来しか考えられないのは寂しいでしょ。もっと余裕やゆとりをもって未来・地球・自分の事を考えて欲しい」と話している[3]
  • 小室によると、今までのアルバムは無国籍風のサウンドであったが、EXPOは東京の音楽であるという[4]
  • このアルバムの発売後にシングルとして発売された「WILD HEAVEN」は(コンセプトとしては「TM NETWORKパビリオン」として)本アルバム収録予定だったのだが、カップリング曲の「Dreams Of Christmas」同様、曲順を変更してもボーナストラック的になってしまい、アルバムの雰囲気と合わないとの理由で収録を見送られたというエピソードがある。
  • また「WILD HEAVEN」が未収録となったため、本アルバムには小室みつ子による作詞曲は全く入っていないという珍しい構成となった。
  • レコーディングは丸3ヶ月間24時間スタジオを借りっぱなし状態で行われ、地下では小室とゲイリー・ライト・AKIOらニューヨークからのエンジニアがクラブさながらのダンスミュージックのミックスをし、小室は「こんなに楽しくていいんでしょうか」と思うほどに楽しく集中して作れた。一方ロビーでは宇都宮・木根やマネージャーが合間にスーパーファミコンをしたりと様々であった。やたらとスタジオ内には人が多く、中には全然見たことのない人がよくいたという[3]

TMN EXPO PAVILLION MAP[編集]

アルバム「EXPO」には、ライナーノーツの最初のページにパビリオンマップが描かれており、曲目だけでなく下記のようなメッセージも記載されている。

  • TMN EXPO PAVILLION MAP
    • The center pavillion contains the main theme.
    • The other pavilions portray the various tracks.
    • There are twelve pavilions in all.
    • To WHICH pavilion you open the door first, is your Freedom Of Choice.

収録曲[編集]

  1. EXPO
    • 作曲・編曲:小室哲哉
    逆再生でTMのメンバー3人の声を入れている。小室は「時代が言葉に蓋をしたことを表現したかった」と語り、宇都宮は「メッセージをタイムカプセルに収めたようなもの」と例えている[5]
  2. We Love The Earth (Ooh,Ah,Ah,Mix)
    25thシングル両A面曲のアルバムバージョン。「DRESS」でとった手法と全く同じであり、大半のアレンジはゲイリー・ライトとAKIOに委ねて、最終的なアレンジは小室がまとめた[5][1]
  3. Love Train
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    25thシングル。アレンジバージョンを制作していたが、「最初にレコーディングしたときの勢い、特にボーカルの旬を大事にしたい」という小室の意向でシングル盤と同じ内容にした[5]
  4. Just Like Paradise
    • 作詞・作曲:小室哲哉/編曲:ゲイリー・ライト・AKIO・小室哲哉[1]
    コンセプトは「PASSENGER 〜a train named Big City〜」の最新版。アレンジはゲイリー・AKIOに委ねている。裏テーマとして「ハウス+ラップ」「ループリズム」を掲げ、サンプリングしたリズムやベースを繰り返して、アレンジの基本となる部分を構成し、その上にラップを載せた[5][3]
    新しいラップの表現を模索するために、黒人のコーラスを3人起用した[1]
    当初は葛城哲哉ギターカッティングをするはずだったが、当人が思ったようなギタープレイが出来なかったため「木根さんに任せた」と言い放ち断念。代わって木根尚登が担当したが木根もなかなか思い通りのフレーズが弾けずにいたが小室が木根に指示したフレーズを弾いてみるとハマったという。その際、小室が「流石、僕のプロデュースだね」と言ったが、「弾いたのは俺なのに…」と木根自身はイマイチ納得いかない様子だったらしい[5]
  5. Jean Was Lonely
    宇都宮が最も得意とするラテン音楽を参考にした歌唱法を基本にしたスタイルを一つのブランドとしてアピールするため、アルバムで一番最後に取り掛かった[5]
    コンセプトは「カリビアーナ・ハイ」の続編であり、小室は「両曲のピアノの音を聴き比べて欲しい」という思いを込めた[1]
  6. Crazy For You
    • 作詞:坂元裕二/作曲:小室哲哉/編曲:ゲイリー・ライト・AKIO・小室哲哉[1]
    サビ以外は宇都宮と、彼のファンという設定の女性によるダイアローグ。
    はじめは坂元が得意としていた「フジテレビジョンで流れそうなトレンディドラマ」「青春ラブストーリーもの」等幾つかの候補が挙がったが、宇都宮のキャラクターとかみ合わず「ロックスターと普通の女の子の密会」をテーマにした[5][3][1]
    楽曲全体にわたって、サンプリングされた伊集院光の笑い声やトークが使われている。
    ヴァン・マッコイを意識し、インストでも聴けれる様なギミックを施した[6]
  7. 月の河/I Hate Folk
    • 作詞・作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉 (月の河)
    • 作詞・作曲:宇都宮隆/編曲:小室哲哉 (I Hate Folk)
    月の河」と「I Hate Folk」の2つの楽曲を混ぜ込んだ構成となっている曲。なお「月の河」は木根が作詞・作曲、「I Hate Folk」は宇都宮が作詞・作曲を手がけている。また「月の河」は後に木根が2002年にリリースしたソロアルバム「RUNNING ON」に木根本人がカバーしたバージョンが収録されている。
    「月の河」は1970年代のガロみたいなフォークソングを作ることをテーマにした。木根は高田渡の「自転車に乗って」が好きで、「自転車」は重要なキーワードとして使った[5]。木根が2、3回練習した後すぐにレコーディングに臨み、宇都宮は本番の30分前までメロディすら把握していなかったが、「中学生の頃から2人でやったフォークデュオの真似事」の延長線上で行ったためにすぐに録れた[3]
    「I Hate Folk」は小室は木根のシャウトと宇都宮のベースを引き立てる様にした。木根はシャウトが原因で頭痛を起こして入院した。宇都宮はベースを2回しか練習していなくて、弾き方を把握しないままだったが開き直って遊び感覚で本番に臨み、一発でOKが出た[5][3]
    両曲とも約1時間で終わった[1]
  8. あの夏を忘れない
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
    小室は「Jean Was Lonely」の宇都宮に対するコンセプトをそのままに、坂本が素直に捻らずに自分を表現できる様に作曲した[5]
  9. 大地の物語
    • 作詞:小室哲哉/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
    小室は「地に足の着いた女性の逞しさ」、木根は「力強いバラード」とお互いの異なるコンセプトを調和した[5]
    小室は「詞を書くのがすごく楽しかった。本当に降って来る感じで言葉が生まれてきた」と振り返っている[3]
    木根はクイーンのギター主体のロックバラードを意識しながら制作した[6]
  10. 月はピアノに誘われて
    • 作詞:坂元裕二/作曲:木根尚登/編曲:久保こーじ
    木根の中にあるニューミュージックを意識して制作した。木根がリードボーカルを執り、宇都宮がボーカルディレクションを行っている[5]。後に1992年3月20日にTBSラジオで放送されたスーパーギャング内で、この曲の編曲を久保こーじが担当していることが木根尚登によって公表された。
    宇都宮は「派手な音使いの方が歌としての形を作りやすい。逆にこの手の曲は歌で表現するのは難しい」と語っている[3]
  11. Tomorrow Made New
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
    前作『RHYTHM RED』(1990年)の時に作られていた曲。本作の収録にあたって、今回歌詞を変更(本作のキーワードである「月とピアノ」が入っている)した上で収録されている。歌詞が本作『EXPO』に沿ったものであるが、前作である『RHYTHM RED』路線が残っている楽曲であり、本アルバム収録楽曲とは明らかに異端児的な存在である。なお、歌詞が変更されていない原曲(オリジナル)バージョンはライブ音源ではあるがライブビデオ『WORLD'S END I』に収録されている。
    TM NETWORK RHYTHM RED TMN TOUR」終了後、普段とは違う喉の使い方をした宇都宮は1ヶ月の休暇を取り、本作の歌入れからアルバムの制作を再開した[5]
    「TM NETWORK RHYTHM RED TMN TOUR」では重い生音中心のアレンジだったが、テンポを上げて、ドラムも打ち込みにした[3]
  12. Think Of Earth
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    小室がリードボーカルを執っている。
    本来はイベント「SPACE WORLD」のために制作された[5]。なお、このこともあり、スペースワールドの最終日午前2時の閉園BGMにも採用された。
    ピンク・フロイドを意識しながら制作され、それがエレクトリックピアノアコースティック・ギターの音色に反映されている[6]

参加ミュージシャン[編集]

リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1991年9月5日 EPIC・ソニー CD
CT
ESCB-1220
ESTB-1115
1位
2 1992年11月1日 EPIC・ソニー MD ESYB-7004 -
3 1996年6月17日 EPIC・ソニー CD ESCB-1760 -
4 2000年3月23日 エピックレコード CD ESCB-2120 -
5 2004年3月31日 エピックレコード CD ESCL-2531 - CD-BOXWORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』(完全生産限定盤)収録
紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様
6 2014年5月21日 ソニー・ミュージックダイレクト Blu-spec CD2 MHCL-30220 98位 デジタルリマスタリング仕様

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h ソニー・マガジンズ刊 『ギターブック』 1991年10月号8P-13Pより。
  2. ^ ソニー・マガジンズ刊 『ギターブック』 1991年8月号117Pより。
  3. ^ a b c d e f g h i ダイアモンド社刊『FM STATION』1991年9月16日号12P-13Pより。
  4. ^ 自身のnationality(国籍)も東京であると述べている。(角川文庫『告白は踊る』)
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n 角川書店刊『月刊カドカワ』1991年10月号44P-48Pより。
  6. ^ a b c ソニー・マガジンズ刊『WHAT's IN?』1992年3月号52P-55Pより。