ectomorphed works

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
ectomorphed works
L'Arc〜en〜Cielリミックス・アルバム
リリース
ジャンル ロック
インダストリアル
ハウス
時間
レーベル Ki/oon Records
プロデュース yukihiro
チャート最高順位
  • 週間3位(オリコン
  • 2000年度年間89位(オリコン)
  • 登場回数6回(オリコン)
ゴールドディスク
  • ゴールド(日本レコード協会
  • L'Arc〜en〜Ciel アルバム 年表
    ark
    ray
    1999年
    ectomorphed works
    2000年
    REAL
    (2000年)
    テンプレートを表示

    ectomorphed works』(エクトモーフト ワークス)は、L'Arc〜en〜Cielリミックスアルバム2000年6月28日発売。発売元はKi/oon Records

    解説[編集]

    L'Arc〜en〜Cielとして唯一リリースされたリミックスアルバム。本作は、L'Arc〜en〜Cielのアルバム作品では初となるLP盤もCD盤と合わせてリリースされている。

    1998年発売の「浸食 〜lose control〜」から2000年発売の「NEO UNIVERSE/finale」まで (13thシングル「snow drop」除く)、カップリング曲としてリリースしていた、yukihiroによるリミックス音源を収録したアルバムである。本作に音源を収録するにあたり、yukihiroの「やり直したい[1]」という思いから、シングルのカップリングとして制作したリミックス音源とは別のリミックス音源を収録することとなった。

    アルバムタイトルの『ectomorphed』は、「外質」を意味する"ecto"と「形態」を意味する"morph"を合わせたyukihiroによる造語で、「外側から再形成する」という意味[2]を意図して付けられている。yukihiroは楽曲のリミックスを始めた経緯について、「俺にとってのリミックスは、自分が感じるのその曲の世界観を、より明確に打ち出すということなんです[1]」「イギリスのマンチェスター・ブームの頃とかの憧れですね。バンドの音があって、しかもそれがクラブでもかかっててみたいな。そういうことをやってること自体がカッコいいなと思ってたから[1]」と述べている。ちなみに、他のメンバーはほとんど制作に携わっておらず、本作についてtetsuyaは「完全にyukihiroの作業ですね。俺が知ってるのはジャケットとか収録曲とかの部分だけです。自分としては彼のソロ・ワークと理解している[1]」と述べている。事実、本作は2001年にyukihiroのソロプロジェクトとして結成されるacid androidの礎となる作品となっている。

    また、世にあるリミックスアルバムの中には、外部の人間にリミックスを依頼しアーティスト自身はその完成を待つといった形でリリースされるものがあるが[1]、本作ではトラック・ダウンまでyukihiroが担当している。これについてyukihiroは「他のアーティストのリミックスアルバムは、途中までの作業は本人がやっていても最後のトラック・ダウンは別の人がやる、というものが多かった。この作品は、最後のトラック・ダウンまで自分でやったものを作りました。なんか悔しいじゃないですか、誰かにいじられることでカッコ良くなったら(笑)[1]」と述べている。ちなみに、リミックス作業は全てyukihiroの自宅スタジオで行われている[3]

    ちなみに、全10曲の収録曲がken作曲もしくはyukihiro作曲の楽曲となっている。ken作曲の楽曲が多くリミックスの対象となった理由について、yukihiroは「たまたまなんですけどね。選ぶとkenの曲になっちゃう。僕にとっては、kenの曲は世界観がわかりやすいっていうのもあるのかな[1]」と述べている。

    本作発売日の2000年6月28日には、漫画家のさいとう・たかをが手掛けた一面広告が朝日新聞一面に掲載され、本作発売の情報とアルバム『REAL』発売までの活動予定が掲載された。また、広告はメンバー4人全員の顔が、漫画『ゴルゴ13』に登場するキャラクター、デューク東郷になっているイラストとなっている。

    初回限定盤は2面デジパック仕様。

    収録曲[編集]

    CD[編集]

    リミックス:yukihiro

    1. larva (ectomorphed long mix)
      • 作曲:yukihiro
      6thアルバム『ark』収録曲のリミックス。本作で新規にリミックスされた楽曲のうちの一曲。
      収録時間は7分を超え、原曲よりも3分近く長くなっている。制作するにあたってyukihiroは、曲を長くすることを考えていたといい、「アンダーワールドとか好きで。歌の部分があって、後半になってノリノリになって長く続いていく。ああいう雰囲気を出したかったんです[2]」と述べている。
    2. trick (new2 wave of japanese heavy metal mix)
      • 作詞・作曲:yukihiro
      7thアルバム『ray』収録曲のリミックス。
      この曲とは別バージョンの「new wave of japanese heavy metal mix」が、19thシングル「NEO UNIVERSE/finale」に収録されている。
      この曲の副題は、NWOBHMから取られており、yukihiro曰く「このミックスに対して、言葉としてカッコいいかなと思って付けた[2]」という。
    3. 花葬 (0628 mix)
      11thシングル「花葬」のリミックス。
      この曲とは別バージョンの「1014 mix」が、14thシングル「forbidden lover」、ベストアルバム『The Best of L'Arc〜en〜Ciel c/w』に収録されている。
      リミックスのイメージは、yukihiro曰く「ギターを弾くようになってからのデペッシュ・モード[4]」だという。シングル収録版からリズムの部分が変更されており、キックやパーカッションの音が足されている[2]
    4. fate (everybody knows but god mix)
      • 作詞:hyde / 作曲:ken
      5thアルバム『HEART』収録曲のリミックス。
      プレイステーション用ソフト『ディノクライシス2』イメージソングに起用され、ゲームとのコラボ映像が制作された[5]
      この曲とは別バージョンの「fake fate mix」が、16thシングル「Pieces」に収録されている。
      副題の"everybody knows but god mix"は「神のみぞ知らず」を意味し、yukihiro曰く「"神のみぞ知る"の逆さまです。"運命なんて神様だけが知らないんだよ"って捻り」だという。この曲ではkenが一部ギターを弾き直しており、そのテイクをyukihiroが編集している。kenは作業形態に関して、「文通っぽい感じ[2]」と振り返っている。また、曲のオープニングにはソプラノの女性の声が入っている[6]。この声はイタリアオペラのCDをDJ用CDプレイヤーでテンポを落としたものである[6]
    5. 浸食 〜lose control〜 (ectoborn mix)
      • 作詞:hyde / 作曲:ken
      12thシングル「浸食 〜lose control〜」のリミックス。
      この曲とは別バージョンの「control experiment mix」が、12thシングルに収録されている。
      yukihiro曰く、「ドラムンベース的でありながらロックテイストのあるイメージ[7]」でリミックスしたといい、「アイデアの素はナイン・インチ・ネイルズのある曲だったりする[7]」と述べている。yukihiroはシングル収録版のミックスに納得しておらず、アルバムに収録するにあたって再度リミックスすることを決めていたという。yukihiro曰く「"変えたい"っていう意思があって作ったものだから、サブタイトルもアルバムタイトルにある"ecto"と結び付けた[2]」という。
    6. a swell in the sun (system in chaos mix)
      • 作詞:hyde / 作曲:yukihiro
      13thシングル「snow drop」のカップリング曲のリミックス。本作で新規にリミックスされた楽曲のうちの一曲。
      副題となった"chaos"(混沌)のイメージに関し、yukihiroは「わかりやすく言うとテレビの"砂の嵐"ですね。あれがもっとグニャグニャした、もっと立体的になっている感じ[2]」と述べている。また、原曲から音を足す作業は行っていない[2]
    7. l'heure (quiet afternoon mix)
      • 作詞・作曲:yukihiro
      7thアルバム『ray』収録曲のリミックス。本作で新規にリミックスされた楽曲のうちの一曲。
      yukihiro曰く「静かな午後の雰囲気」を意識し制作したといい、ベースの上にドラムが浮いて聴こえる様な音作りを心掛けたという[2]
    8. cradle (down to the moon mix)
      • 作詞:hyde / 作曲:yukihiro
      6thアルバム『ark』収録曲のリミックス。
      この曲とは別バージョンの「down to the earth mix」が、17thシングル「Driver's High」に収録されている。
      この曲では原曲に無い女性ボーカルの音を足している。女性ボーカルを入れた経緯について、yukihiroは「トリッキーとかがやってるような、女性が普通に歌ってる後ろでベロッベロのラップをやってたりとか。ああいうのがカッコいいなと思って[2]」と述べている。
    9. 真実と幻想と (out of the reality mix #2)
      • 作詞:hyde / 作曲:ken
      6thアルバム『ark』収録曲のリミックス。
      この曲とは別バージョンの「out of the reality mix」が、18thシングル「LOVE FLIES」に収録されている。
      この曲のベースラインについて、yukihiroは「レゲエというか、ダブっぽいっていうのはあるかもしれない[8]」と述べている。シングル収録版から音の足し引きを行っておらず、yukihiroは「元の音源自体は一緒で、卓上でいじってるだけですね。"変えなきゃいけない"って発想でなく、単純に"もっとカッコよくならないかな"ってだけです[2]」と述べている。
    10. metropolis (android goes to be a deep sleep mix)
      • 作詞:hyde / 作曲:ken
      8thシングル「winter fall」のカップリング曲のリミックス。
      これとは別バージョンの「android goes to sleep mix」が、15thシングル「HEAVEN'S DRIVE」に収録されている。
      収録時間は9分59秒と、シングル収録版のリミックス音源と並んでL'Arc〜en〜Cielの作品では最も長い楽曲となっている。スロウなハウスを意識したリミックスとなっている[9]。シングル収録版よりも、爽やかなイメージのあるミックスにするため、音数を減らしている[2]。具体的には、パッドを1種類減らしており、yukihiroは「結果、もっと前面に出したかったピアノの音が生きるようになりました[2]」と述べている。

    LP[編集]

    Disc 1[編集]

    Side A
    1. larva (ectomorphed long mix)
    2. trick (new2 wave of japanese heavy metal mix)
    3. 花葬 (0628 mix)
    Side B
    1. fate (everybody knows but god mix)
    2. 浸食 〜lose control〜 (ectoborn mix)

    Disc 2[編集]

    Side A
    1. a swell in the sun (system in chaos mix)
    2. l'heure (quiet afternoon mix)
    3. cradle (down to the moon mix)
    Side B
    1. 真実と幻想と (out of the reality mix #2)
    2. metropolis (android goes to be a deep sleep mix)

    参加ミュージシャン[編集]

    • hyde:Vocal
    • ken:Guitars
    • tetsu:Bass
    • yukihiro:Drums
      • All Re-mixed & Produced by yukihiro
      • Mastered by 小鐵徹

    脚注[編集]

    1. ^ a b c d e f g 『WHAT's IN?』、p.42、2000年7月号
    2. ^ a b c d e f g h i j k l m 『WHAT's IN?』、p.42、2000年7月号
    3. ^ 本邦初公開、yukihiroのself studio! - SonyMusic
    4. ^ 『Gb』、p.18、1998年11月号
    5. ^ 新宿でディノクライシス2イベント開催中! - itmedia
    6. ^ a b ぴあ社『R&R NewsMaker』、p.38、1999年7月号
    7. ^ a b 『GiGS』、p.7、1998年12月号
    8. ^ 『WHAT's IN?』、p.38、ソニー・マガジンズ、1999年11月号
    9. ^ ぴあ社『R&R NewsMaker』1999年6月号