Fish Inn (リミックス盤)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Fish Inn
ザ・スターリンリミックスアルバム
リリース
録音 1986年10月
音響ハウス
ジャンル パンク・ロック
時間
レーベル ジャパンレコーズ
プロデュース ビル・ラズウェル
ロバート・ムッソ英語版
ザ・スターリン アルバム 年表
FOR NEVER
1985年
Fish Inn (リミックス盤)
(1986年)
STALINISM
1987年
EANコード
遠藤ミチロウ関連のアルバム 年表
破産
(1986年)
Fish Inn (リミックス盤)
(1986年)
STALINISM
1987年
テンプレートを表示

Fish Inn (リミックス盤)』(フィッシュ・イン - りみっくすばん)は、日本ロックバンドであるザ・スターリンのリミックス盤。

1986年12月21日ジャパンレコーズよりリリースされた。

ザ・スターリンは1985年2月21日大映スタジオでのラストライブを以って解散していたが、解散から1年10ヶ月後に本作はリリースされた。同バンドの通算4枚目のアルバム『Fish Inn』(1984年)を、アメリカ音楽プロデューサーであるビル・ラズウェルおよびロバート・ムッソ英語版がリミックスを施した作品であり、リリース当初はビルが初めて日本のロックバンドの作品をプロデュースした事で話題となった[1]

リミックスに際してはソニー・シャーロック英語版のギターが加えられ、アレンジャーとして難波弘之も参加している。また、一部遠藤のボーカルも録音し直され、歌詞も変更されている。

背景[編集]

ザ・スターリン解散後、ソロアルバム『THE END』(1985年)をリリースした遠藤ミチロウは、その後グロテスク・ニュー・ポップ (G.N.P.)というコンセプトを掲げ、Michiro, Get the help!の名義で『オデッセイ・1985・SEX』(1985年)をリリースした[1]

1986年5月21日にはゲイノー・ブラザーズを率いてのソロアルバム『破産』(1986年)、7月21日にはソロとしては初のビデオ作品となる『Hysteric to Eden』をリリースした[1]

そんな折、遠藤は『Fish Inn』オリジナル盤のミックスが気に入らず、嘗てパブリック・イメージ・リミテッドの楽曲のリミックスを手掛け、全く印象の違う曲に変えてしまったビル・ラズウェルに依頼したいと冗談半分で語ったところ、意外にも了承を得られた。これは、ビルのバンドラスト・イグジット英語版の作品を、日本では徳間ジャパンが発売していた事から実現した。ビルは偶然にも来日した際に、本作のオリジナル盤をジャケットが気に入ったために入手していた。そのため、「このアルバムなら知っている」とスムーズにリミックス作業に取り掛かる事となった。

録音[編集]

これぞ未来を感じさせる音楽だ
ビル・ラズウェル,
アルバムリリース時公式コメント

本作のレコーディングおよびリミックス作業は1986年10月中旬に音響ハウスにて行われた[1]

オリジナル版の参加メンバーは遠藤の他に小野マサユキ(ギター)、イヌイ・ジュン(ドラムス)、ヒゴ・ヒロシ(ベース)であったが、本作ではビル・ラズウェルがベースを担当、さらにジミ・ヘンドリックスの師匠筋にあたるソニー・シャーロックがギターを担当している[2]。また、一部の曲は歌詞が変更され歌入れも行われた[1]

リリース[編集]

1986年12月21日ジャパンレコーズより、LPCDの2形態でリリースされた。

1990年7月25日1999年5月26日にCDのみ再リリースされている。2003年10月22日には初めてデジタルリマスタリングされ、紙ジャケット仕様、ボーナストラックが1曲収録された形で再リリースされた。ボーナストラックの「ワルシャワの幻想」は1984年12月29日新宿ロフトでのライブ音源から収録されている。

2015年6月17日にはSHM-CD仕様で再リリース[3]2016年7月13日にはアナログ盤として再リリースされた[4][5]

批評[編集]

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[6]
  • 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、本作のリミックスでの音の変化に関して「原曲の世界にビル・ラズウェルとソニー・シャーロックが参加したという程度」と指摘しているが、「マテリアルのリ・プロデュースによって〈現在音楽〉として蘇った」、「音の密度は充実している」と完成度の高さを肯定的に評価している[6]

収録曲[編集]

A面
全作詞: 遠藤みちろう、全作曲: The STALIN、全編曲: The STALIN(注記を除く)。
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「廃魚」(HAIGYO)遠藤みちろうThe STALIN 
2.「M-16(マイナー・シックスティーン)」(M-16)遠藤みちろうThe STALIN 
3.「T-Legs」(T-LEGS)遠藤みちろうThe STALIN 
4.「バイ・バイ "ニーチェ"」(BYE BYE "NIETZSCHE")遠藤みちろうThe STALIN 
B面
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
5.「アクマデ憐レム歌」(AKUMADE AWAREMU UTA)   
6.「Fish Inn」(FISH INN)  難波弘之
合計時間:
ボーナストラック(2003年リマスター盤)
#タイトル作詞作曲・編曲時間
7.「ワルシャワの幻想(未発表ライブ)」(1984.12.29@新宿ロフト)  
合計時間:

スタッフ・クレジット[編集]

THE STALIN[編集]

参加ミュージシャン[編集]

スタッフ[編集]

  • 西秀男 - レコーディング・エンジニア
  • 原正一 - レコーディング・エンジニア
  • ロバート・ムッソ英語版 - ミックス・エンジニア
  • 福田幸浩 - テープ・オペレーター
  • 小林光晴 - マスタリング・エンジニア
  • 加藤正文(B.Q.レコード) - マネージメント
  • ロジャー・トリリング - マテリアル (バンド)英語版ラスト・イグジット アドミニストレーション
  • 稲岡邦弥 - プロダクション・アレンジメント
  • KATSUYOSHI SAKAMOTO - プロダクション・アレンジメント
  • 遠藤ミチロウ - ジャケット・デザイン
  • 増田剛 - ジャケット・デザイン、写真撮影
  • 安江水伊那 - 写真撮影

リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1986年12月21日 徳間ジャパン/ジャパンレコーズ LP
CD
28JAL-3079 (LP)
32JC-211 (CD)
-
2 1990年7月25日 徳間ジャパン/WAX RECORDS CD TKCA-30105 -
3 1999年5月26日 徳間ジャパン/WAX RECORDS CD TKCA-71613 - デジパック仕様
4 2003年10月22日 徳間ジャパン/ジャパンレコーズ CD TKCA-72602 - デジタルリマスタリング盤、紙ジャケット仕様、ボーナストラック1曲追加収録
5 2015年6月17日 徳間ジャパン/WAX RECORDS SHM-CD TKCA-10116 - 紙ジャケット仕様
6 2016年7月13日 徳間ジャパン/WAX RECORDS LP TKJA-10073 - 180グラム重量盤

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e いぬん堂 「ライナーノーツ『凍ったサンマが溶け出して』」 『Fish Inn』、ジャパンレコーズ 、2003年。
  2. ^ 遠藤ミチロウ「MICHIRO's History」『遠藤ミチロウ全歌詞集完全版「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました。」1980 - 2006』マガジン・ファイブ、2007年3月6日、314 - 323頁。ISBN 9784434102165。
  3. ^ INU、フリクションなどパンク/オルタナ専門レーベル“WAX”の音源が3ヶ月連続再発” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2015年4月2日). 2019年7月15日閲覧。
  4. ^ WAXの旧譜22タイトルを復刻、カーネーションやFRICTIONは初アナログ化”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2016年6月2日). 2019年6月16日閲覧。
  5. ^ パンク・オルタナ専門レーベル WAXがTHE STALIN、INUら全22タイトルの復刻盤リリース”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2016年6月2日). 2019年6月16日閲覧。
  6. ^ a b ザ・スターリン / FISH INN[再発]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年7月15日閲覧。