HERO -逆境の闘牌-

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HERO -逆境の闘牌-
ジャンル 麻雀漫画
漫画
原作・原案など 福本伸行(協力)
作画 前田治郎
出版社 竹書房
掲載誌 近代麻雀
レーベル 近代麻雀コミックス
発表期間 2009年 -
巻数 既刊14巻(2019年5月1日現在)
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HERO -逆境の闘牌-』(ひろ ぎゃっきょうのとうはい)は、協力:福本伸行・漫画:前田治郎による日本漫画作品。後にサブタイトルは『-アカギの遺志を継ぐ男-』に変更。2009年から『近代麻雀』(竹書房)にて連載中。前作『天 天和通りの快男児』の続編となるスピンオフ作品で、アカギの死に様をみて再び麻雀の世界に挑戦する井川ひろゆきが主人公で物語が進む。

あらすじ[編集]

アカギの死から3年。アカギを慕い、共に戦った井川ひろゆきは、その遺志を継いで雀士としての人生を歩む。しかし勝利を重ねるたびに湧き上がるアカギに近づけたのかという悩みの答えを求め、天に勝負を挑む。一進一退の攻防の末、決着が着こうとしたその時、電話の着信により卓を離れた天はそのまま戻らず行方不明になる[1]。天の行方を捜すうちに第二次東西戦の予選会場へたどり着いたひろゆきはそこで天失踪の理由と天の意思を聞き、カジノ利権を賭けた香港マフィアとの第二次東西戦への参加を決める。

登場人物[編集]

主要キャラクター[編集]

井川ひろゆき(いがわ ひろゆき)
前作『天』に引き続き、本編では主人公を務める。
相手の手や卓上の謎を見抜く「神眼」と天すら出し抜く「心眼」の持ち主。一方で甘さが弱点で、天や健に指摘されている。
対局中に失踪した天を探す中で市川と対局、彼の残したライターから第二次東西戦にたどり着く。合格直前で岸辺の裏切りにあい予選落ちの危機を迎えるものの命を賭けた敗者復活戦をクリアし予選を突破。天の残したメッセージを聞き、東のメンバーとなる。
天貴史(てん たかし)
前作『天』に引き続き、本編のもう1人の主人公。ひろゆきとの対局中に失踪し、天の捜索が本作におけるひろゆきの目的となっている。
第二次東西戦では交渉役を務めており、自身が人質となることで日本式ルールを承諾させた。命の危険もある第二次東西戦にひろゆきを巻き込むか悩んでいたが、自身の張った罠を乗り越えてたどり着いた場合は力を貸してくれるようひろゆきにメッセージを残す。
沢田(さわだ)
前作『天』の序盤に登場する主要人物の1人。本編では一貫して主要人物として描かれる。
天を探す柳生に一時人質に取られるが、後に開放され第二次東西戦の立会人となる。
岸辺忍(きしべ しのぶ)
沢田が連れてきた若手代打ちの1人。本編ではひろゆきの相棒役を務める。
第二次東西戦予選ではひろゆきの甘さを克服させる仕掛けとして、健からの指令によりひろゆきを裏切る。

東の一般予選参加者[編集]

西方京介
予選通過者。予選では唯一1回戦で10万点を突破し、敗者復活戦の問題も即座に正解するなど高い能力を持つ。
平良学
予選通過者。タイラー2号と名付けた携帯端末で確率を計算しながら麻雀を打つ超デジタル派。
角田
東北出身の打ち手。予選1回戦でひろゆきと同卓。ひろゆきを倒して名を上げることを目論むが、特殊ルールが災いして役満をあがることができず、流れを失い敗北する。
中田翔平・大柳
北海道出身のコンビ。前作『天』でひろゆきの策によって脱落した鷲尾の弟子。
元高校球児で、かつては道大会決勝まで勝ち進んだ黄金バッテリー。その技術を利用し、卓下で牌を投げて交換するイカサマフライング・パイを駆使する。
一時はひろゆき・岸辺を圧倒するも、ひろゆきにイカサマを見破られる。しかしひろゆきが岸辺の敗退を防ぐために告発しなかったことため、大柳が押し上げた中田は予選を突破する。

東軍メンバー[編集]

ひろゆき・岸辺は詳細は主要キャラクターを、西方・平良・中田は東の一般予選参加者を参照。

健(けん)
前作『天』に引き続き、東軍のスカウトを勤める大阪の悪鬼。
狩野龍二(かのう りゅうじ)
かつて天に次ぐ東のナンバー2と評され、「東北の昇り龍」の異名を取った元代打ち。
4年前に誰にも連絡先を告げずに引退し、故郷青森で漁師をしていたが、かつて漏らした一言から天が居場所を掴み東軍へスカウト。代打ちへと復帰する。
柳生清麿(やぎゅう キヨマロ)
暴力団組織・関西王嵐会、会長補佐。褐色肌と強面が特徴のハーフ。巨大なハンマーを常に携帯している。
母親が名付けた自分の名前にプライドがあり、それを笑った者に「ハンマーチャンス!」と言ってハンマーで制裁を加える。
関西を無視したまま第二次東西戦が進むことを阻止するために天を探し出そうとし、一時沢田を拉致するが、猪原都知事の用意した裏ルートは西日本の大物であり、その人物により東軍メンバー入り。沢田も解放する。
かつてはプロからも視察の来た高校球児で、中田と組みフライング・パイを復活させる。

西軍メンバー[編集]

湾凰(ワンフェン)
カジノ王。西軍の中心的人物。
佐伯(さえき)
現役最強と言われる横浜出身の新四天王の1人。狩野の引退試合で狩野の役満を阻止して和がったことで名を上げた。百発百中の聴牌読み、レーザービームを持つ。
四宮(しのみや)
京都出身の新四天王の1人。ブー麻雀仕込みのスピード・戦略重視の打ち手。相手の打牌と進行具合を把握し、その一手先を行く間合いの取り方は居合い抜きの達人に例えられ、「ソードマスター」の異名を持つ。
麻熊(あさぐま)
博多出身の新四天王の1人。「マグマ」の異名を持ち、その和了は噴火に例えられる。
張(チャン)
事故の後遺症で目覚めぬ西軍大将、王湾の代打ち。
陳(チン)
風水盤を持ち、戦況を見極め卓上の点棒をコントロールする男。
李(リー)
元雑技団員。異様な手の長さとしなやかな関節、抜群の素早さと正確さに加え、吸着性を帯びた手指を持つことからキリーク(千の手を持つ男)と呼ばれており、頭にはキリークの梵字を入れている。
その手を生かしたすり替えを得意とするが、その正確性と自分自身にさえ死角となる巨大な手を逆に突かれてひろゆきに敗北する。
黄(コウ)
西軍の一員。

その他の人物[編集]

荒木(あらき)
沢田が連れてきた若手代打ちの1人。柳生清麿の名前を笑ったことで清麿から「ハンマーチャンス」の制裁を受け、右手に重傷を負う。
市川(いちかわ)
『アカギ』の登場人物の1人。沢田を探すひろゆきを情報をエサに誘き寄せ、一時的に盲目になる薬を使用させて対等な条件での闘牌を強要する。当初はひろゆきを圧倒し、点棒の山を築くが、最終的には敗れる。アカギと戦ったのが1958年、それから44年後のことでもあり、偽者である可能性が言及される。しかし、持病の発作で倒れる瞬間の発言から、ひろゆきは本物の市川であると推測している。第二次東西戦、東の一般予選へ繋がるライターを残す。
川尻(かわじり)
御曹司。典型的な「金持ちのボンボン」であり、それゆえ「貧乏人」と「オヤジ」を見下す傲慢な性格。麻雀ではその性格が災いしてひろゆきに敗北。
猪原慎ノ介(いのはら しんのすけ)
東京都知事。公営カジノ構想を進める。
設立した銀行の損失を補填するために不正融資を受けたことで香港マフィアから強請られ、カジノ利権を奪われそうになるが、裏ルートを使った交渉でマカオと東京のカジノ利権同士を賭けた第二次麻雀東西対決に持ち込んだ。

特殊麻雀[編集]

24時間耐久麻雀
盲目麻雀
追い剥ぎ麻雀
オーバー・ザ・999(スリーナイン)
第二次東西戦、東の予選種目。
1人25000点持ちで、半荘終了時に99900点超え(10万点以上)の点棒を持っていれば予選通過。通過は先着4名まで。
オカウマなし、ノーテン罰符なしで、半荘終了時に25000点の原点を下回っていた場合は足切りとなる。
持ち点は純粋に点棒のみを指し、相手を飛ばしても自身の点は相手の持ち点までしか増えない。
トップ取り蟻地獄
東8人西8人で合計16人の選手が、
一回戦では4つの卓に別れてそれぞれ半荘を進める。
半荘終了後、16人中得点上位4人が勝ち抜け。
残った12人は二回戦に進み3つの卓に別れてそれぞれ半荘を進める。
半荘終了後、12人中得点上位4人が勝ち抜け。
残った8人は最終三回戦に進み2つの卓に別れてそれぞれ半荘を進める。
半荘終了後、8人中得点上位4人が勝ち抜け。
最後まで負け残った4人が脱落。

書誌情報[編集]

  • 協力:福本伸行・漫画:前田治郎 『HERO』[2] 竹書房〈近代麻雀コミックス〉、既刊14巻(2019年5月1日現在)
    1. 2010年6月11日発売、6月25日初版発行 ISBN 978-4-8124-7288-0
    2. 2011年2月26日発売、3月12日初版発行 ISBN 978-4-8124-7516-4
    3. 2011年7月27日発売、8月10日初版発行 ISBN 978-4-8124-7643-7
    4. 2012年6月27日発売、7月11日初版発行 ISBN 978-4-8124-7916-2
    5. 2013年1月26日発売、2月9日初版発行 ISBN 978-4-8124-8093-9
    6. 2013年12月10日発売 ISBN 978-4-8124-8471-5
    7. 2014年7月28日発売 ISBN 978-4-8124-8745-7
    8. 2015年7月31日発売 ISBN 978-4-8019-5319-2
    9. 2016年5月16日発売 ISBN 978-4-8019-5520-2
    10. 2016年12月15日発売 ISBN 978-4-8019-5705-3
    11. 2017年11月1日発売 ISBN 978-4-8019-6095-4
    12. 2018年6月27日発売 ISBN 978-4-8019-6309-2
    13. 2018年10月15日発売 ISBN 978-4-8019-6408-2
    14. 2019年5月1日発売 ISBN 978-4-8019-6602-4

脚注[編集]

  1. ^ 『HERO -逆境の闘牌-』3巻、4頁
  2. ^ 単行本1巻のサブタイトルは「-逆境の闘牌-」で、2巻以降は「-アカギの遺志を継ぐ男-」となっている。