JR東日本E493系電車

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JR東日本E493系電車
E493-testrun-20210529.jpg
E493系電車(2021年5月 仙台駅
基本情報
運用者 東日本旅客鉄道
製造所 新潟トランシス
製造年 2021年 - [1]
製造数 2両
主要諸元
編成 2両編成[1]
軌間 1,067 mm
最高運転速度 100 km/h[1]
最高速度 100km/h[1]
起動加速度 1.5 km/h/s
減速度(常用) 4.2 km/h/s(常用最大)
減速度(非常) 4.2 km/h/s
自重 58.0 t (Mzc1・Mzc2)
編成重量 116.0 t
全長 21,100 mm[1]
全幅 2,800 mm[1]
全高 3,410 mm[1]
パンタグラフ折り畳み時:3,980 mm)
車体 ステンレス
台車 DT89A形
主電動機 強制通風形誘導方式かご形三相誘導電動機 MT84形
主電動機出力 190 kw
歯車比 1:7.07
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(純電気式)
駐車ブレーキ
直通予備ブレーキ
抑速ブレーキ
耐雪ブレーキ
保安装置 ATS-PATS-Ps
EB装置
列車防護無線装置
備考 出典:交友社『鉄道ファン 2021年8月号』
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E493系電車(E493けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の事業用交直流電車牽引車)である。

概要[編集]

JR東日本ではこれまで、在来線における入換作業及び回送列車の牽引には日本国有鉄道(国鉄)から承継した機関車EF64形電気機関車など)を使用していたが、機関車が製造から40年近く経過して老朽化が進行しており、これらの置き換えのために開発された[1]電化区間であれば電化方式を問わず走行可能なように交直流切り替え方式を採用し、電車方式を採用することにより、機関車・貨車特有のメンテナンス方法や運転操縦を廃し、効率的なメンテナンスを可能とした[1]

入換・回送列車兼引用に機関車を所有していた事業者が電車で置き換えた(機関車を廃止した)事例としては東武鉄道西武鉄道相模鉄道近江鉄道などがあり、鉄道ジャーナリストの松沼猛は、旅客列車の電車化・気動車化が行われた中で、利用目的が限定的で動力車操縦免許が同一でも運転操作の異なる機関車を淘汰させる流れの一環ではないかと推察している[2]

仕様[編集]

クモヤE493形 (Mzc1)・クモヤE492形 (Mzc2) の2両で1ユニットを組む[3]。牽引両数に応じて、2両単独編成から2編成連結させた4両での組成が可能となっている[3]

車体[編集]

車体はオールステンレス構造で、全長21,100 mm、全幅2,800 mm、屋根高さ3,410 mmとなる[4]中央本線の狭小トンネルに対応するために屋根高さを他の車両よりも低くしている[5]。正面窓下から側面にはJR東日本のコーポレートカラーであるグリーンと黒の帯を配し、前頭部は黄色く塗装されている[3]

前頭部は同社の一般型電車で多用されている正面非貫通で、踏切障害事故対策として衝撃吸収構造を採用しており、同時期に登場したGV-E197系気動車と車体構造を同一としている[3]

機器構成[編集]

電源・制御機器[編集]

制御装置は半導体素子IGBTを適用した2レベル電圧形PWM-VVVFインバータ制御を採用した主変換装置を搭載している[5]。1台のインバータ装置で主電動機2台を制御する1C2M構成となっている[6]

ブレーキ方式(ブレーキ制御装置)は、回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用している[6]。保安ブレーキとして直通予備ブレーキ抑速ブレーキ耐雪ブレーキを有している[5]。その他に滑走防止機能が付いている[5]。今後多くの車両を牽引することを見据えて、乗務員室に設けられた指令切替スイッチにより、最大4モード(電気指令式ブレーキ車対応2モード・空気ブレーキ車対応2モード)の各運転モードに対応したブレーキ出力の切り替えが可能となっている[5]

台車[編集]

台車には軸はり式軸箱支持機構を備えるボルスタレス台車であるDT89A形(全電動台車)を採用している[5]空転滑走防止のためのセラミック噴射装置と車輪摩耗低減のためのフランジ塗油装置を備えている[5]

運用[編集]

量産先行車の1編成が2021年2月9日に新潟トランシスを出場し、郡山総合車両センターに回送され[7]、2021年3月26日付で尾久車両センターに配置された[8]。2021年4月時点では常磐線にて平日日中に試運転を行っている[9]。新潟トランシスがJR各社向けに電車を製造するのは初めてのことである。

今後は各種試験を経て、自動列車制御装置採用区間を除く、JR東日本管内すべての電化区間で運用する予定としている[3]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i “新型砕石輸送気動車および事業用電車の投入について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2021年1月19日), オリジナルの2021年6月24日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20210624201125/https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210119_ho01.pdf 2021年7月3日閲覧。 
  2. ^ 松沼 猛 (2021年1月31日). “客を乗せない「事業用車両」に訪れた大変革時代 「機関車と貨車」から電車・気動車に置き換えへ”. 東洋経済オンライン. 2021年7月3日閲覧。
  3. ^ a b c d e 『鉄道ファン』通巻724号、p.78。
  4. ^ 『鉄道ファン』通巻724号、p.80。
  5. ^ a b c d e f g 『鉄道ファン』通巻724号、p.79。
  6. ^ a b 『鉄道ファン』通巻724号、pp.79 - 80。
  7. ^ E493系が甲種輸送される|鉄道ニュース|2021年2月10日掲載|鉄道ファン・railf.jp” (日本語). 鉄道ファン・railf.jp. 2021年7月3日閲覧。
  8. ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021夏 交通新聞社、2021年、p.356。ISBN 9784330025216。
  9. ^ JR東日本、新型車両E493系が常磐線で試運転 - GV-E197系は高崎に - マイナビニュース・2021年4月10日

参考文献[編集]

  • 安在恵一郎、吉場裕一(東日本旅客鉄道鉄道事業本部運輸車両部車両技術センター)「E493系事業用交直流電車」『鉄道ファン』第61巻第8号(通巻724号)、交友社、2021年8月1日、 pp.78 - 80・175 - 176、 OCLC 61102288

関連項目[編集]