LIGO科学コラボレーション

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LIGO科学コラボレーション
LIGO Scientific Collaboration
設立年 1997年[1]
本部 カリフォルニア工科大学マサチューセッツ工科大学
メンバー 1200人[2]
スポークスパーソン デビッド・シューメーカー
LIGO事務局長 デビッド・ライツェ英語版
受賞 基礎物理学賞 (2016)
グルーバー賞宇宙論部門 (2016)
エンリコ・フェルミ賞英語版 (2016)
ブルーノ・ロッシ賞 (2017)
アルベルト・アインシュタイン・メダル (2017)
アストゥリアス皇太子賞学術・技術研究部門 (2017)
ウェブサイト www.ligo.org

LIGO科学コラボレーション(LOGOかがくコラボレーション、LSC: LIGO Scientific Collaboration)は、重力波探査に特化した国際的な物理学研究所と研究グループによる科学コラボレーション(共同研究)である。

歴史[編集]

LSCは、バリー・バリッシュの指導の下に1997年に設立された[3]。その使命は、研究、出版物、その他の全ての科学的活動を編成し、個々の参加者および機関に対し同等の科学的機会を確保することである。ここでいう参加者には、LIGO研究所と共同研究機関の両方の科学者を含む。バリッシュはレイナー・ワイスを初代のスポークスマンに任命した。

LSCのメンバーは、ワシントン州ハンフォードルイジアナ州リビングストンにあるのAdvanced LIGO検出器、およびドイツ・ザルスタット英語版にあるGEO600英語版検出器にアクセスすることができる。ヨーロッパ重力観測所英語版(EGO)との合意により、LSCのメンバーはイタリアピサにあるVirgo干渉計英語版のデータにアクセスすることもできる。LSCとVirgoコラボレーションは別の組織だが、彼らは密接に協力しており、まとめて"LVC"と呼ばれる[4]

現在のLSCスポークパーソンはマサチューセッツ工科大学のデビッド・シューメーカー、事務局長はフロリダ大学デビッド・ライツェ英語版である。

2016年2月11日、LIGOとVirgoコラボレーション[注釈 1]は、2015年9月14日に初の直接重力波観測に成功したと発表した[5][6][7][8]

2016年、バリッシュは「LIGOとLIGO-Virgoの科学コラボレーションの形成に貢献し、初の重力波の検出に至った技術的、科学的側面に対処する役割」に対してエンリコ・フェルミ賞英語版が授与された[9]。また2017年、バリッシュ、レイナー・ワイスキップ・ソーンに対しノーベル物理学賞が授与された。彼らは、この賞はLSC全体に対するものであるとコメントした。

コラボレーションのメンバー[編集]

LIGO科学コラボレーションの2015年11月現在のメンバーは以下の通りである[2]

研究機関 所在国 参加者 Webサイト
アビリーン・クリスチャン大学英語版 アメリカ合衆国 2
マックス・プランク重力物理学研究所英語版(ハノーファー) ドイツ 79 Observational Relativity and Cosmology, Laser Interferometry and Gravitational Wave Astronomy
マックス・プランク重力物理学研究所(ゴルム) ドイツ 21 Astrophysical and Cosmological Relativity
アメリカン大学 アメリカ合衆国 4
アンドリュース大学英語版 アメリカ合衆国 6 Andrew University LIGO
オーストラリア国立大学 オーストラリア 16 Centre for Gravitational Physics
カリフォルニア工科大学 アメリカ合衆国 93 LIGO Lab, Caltech LIGO Astrophysics
カリフォルニア州立大学フラトン校 アメリカ合衆国 15 Gravitational Wave Physics and Astronomy Center
カナダ理論天体物理学研究所英語版 カナダ 4 Gravitational waves
カーディフ大学 イギリス 25 Gravity Exploration Institute
カールトン・カレッジ アメリカ合衆国 13
チャールズ・スタート大学 アメリカ合衆国 1
チェンナイ数学研究所英語版 インド 1
ウィリアム・アンド・メアリー大学 アメリカ合衆国 3
コロンビア大学 アメリカ合衆国 8
エンブリー・リドル航空大学 アメリカ合衆国 8
エトヴェシュ・ロラーンド大学 ハンガリー 9 Eötvös Gravity Research Group
ジョージア工科大学 アメリカ合衆国 20 Center for Relativistic Astrophysics
ゴダード宇宙飛行センター アメリカ合衆国 5
LIGOハンフォード観測所 アメリカ合衆国 38 LIGO Hanford
漢陽大学校 大韓民国 1
ホバート・アンド・ウィリアム・スミス大学英語版 アメリカ合衆国 4
IAP(ニジニ・ノヴゴロド) ロシア 8
ICTP-SAIFR ブラジル 1
ICTS-TIFR英語版 インド 9
IISER英語版-KOL インド 3
IISER-TVM インド 5
インド工科大学ガンディーナガル校英語版 インド 3
IndIGO英語版 インド 59 LIGO India
INPE ブラジル 6
IPR-Bhat英語版 インド 10
IUCAA英語版 インド 14
ケニオン大学英語版 アメリカ合衆国 3
キングス・カレッジ・ロンドン イギリス 1
韓国科学技術情報研究院英語版 大韓民国 4
ハノーファー大学 ドイツ 8
LIGOリビングストン観測所 アメリカ合衆国 35 LIGO Livingston
ルイジアナ州立大学 アメリカ合衆国 16 Experimental & Theoretical General Relativity
マサチューセッツ工科大学 アメリカ合衆国 35 MIT LIGO
モナシュ大学 オーストラリア 9
モンタナ州立大学 アメリカ合衆国 3 Gravitational Physics at MSU
モントクレア州立大学英語版 アメリカ合衆国 3
モスクワ大学 ロシア 11
国立数理科学研究所朝鮮語版 大韓民国 4
国立清華大学 台湾 3
ノースウェスタン大学 アメリカ合衆国 16 LIGO Scientific Collaboration
ペンシルベニア州立大学 アメリカ合衆国 7 Penn State LIGO group Institute for Gravitation and the Cosmos
釜山大学校 大韓民国 3
ロチェスター工科大学 アメリカ合衆国 13 Center for Computational Relativity and Gravitation
RRCAT英語版(インドール) インド 9
ラザフォード・アップルトン・ラボラトリー イギリス 2 STFC Advanced LIGO
ソウル大学校 大韓民国 1
ソノマ州立大学英語版 アメリカ合衆国 5
サザン大学英語版 アメリカ合衆国 1
スタンフォード大学 アメリカ合衆国 18
スウィンバーン工科大学 オーストラリア 12 ARC Centre of Excellence for Gravitational Wave Discovery
シラキュース大学 アメリカ合衆国 31 Syracuse University Gravitational Wave Group
テキサス工科大学英語版 アメリカ合衆国 8
香港中文大学 香港 12
メルボルン大学 オーストラリア 3
シェフィールド大学 イギリス 5
タタ基礎研究所英語版 インド 5
トリニティ大学 アメリカ合衆国 2
清華大学 中華人民共和国 5
アラバマ大学ハンツビル校 アメリカ合衆国 2
アデレード大学 オーストラリア 4 Optics and Photonics Group
バーミンガム大学 イギリス 29 Gravitational Wave Group
ブリュッセル自由大学(ULB) ベルギー 2
ケンブリッジ大学 イギリス 6 Gravitational waves
シカゴ大学 アメリカ合衆国 4
フロリダ大学 アメリカ合衆国 26 LIGO at the University of Florida
グラスゴー大学 イギリス 61 Institute for Gravitational Research
ハンブルク大学 ドイツ 6
メリーランド大学 アメリカ合衆国 7 Gravitation Experiment Group
ミシガン大学 アメリカ合衆国 10 Michigan Gravitational Wave Group
ミネソタ大学 アメリカ合衆国 5 LIGO at Minnesota
ミシシッピ大学 アメリカ合衆国 10 The LIGO Team at The University of Mississippi
オレゴン大学 アメリカ合衆国 10
サンニオ大学英語版 イタリア 10
サウサンプトン大学 イギリス 2
ストラスクライド大学 イギリス 3
セゲド大学英語版 ハンガリー 3
テキサス大学リオグランデバリー校 アメリカ合衆国 22 Center for Gravitational Wave Astronomy
東京大学 日本 6 宇宙線研究所重力波グループ
バレアレス諸島大学 スペイン 9 Relativity and Gravitation Group
ワシントン大学 アメリカ合衆国 2
西スコットランド大学英語版 イギリス 4
西オーストラリア大学 オーストラリア 21
ウィスコンシン大学ミルウォーキー校 アメリカ合衆国 27 LIGO Scientific Collaboration Research Group
南カリフォルニア大学情報科学研究所 アメリカ合衆国 3
ワシントン州立大学 アメリカ合衆国 3
ウェストバージニア大学 アメリカ合衆国 4
ウィットマン大学英語版 アメリカ合衆国 3

脚注[編集]

  1. ^ 2016年2月11日の発表チームはキップ・ソーン、デビッド・ライツェ、ガブリエラ・ゴンザレス英語版レイナー・ワイスだった。

出典[編集]

  1. ^ About the LSC”. LIGO Scientific Collaboration. 2014年5月5日閲覧。
  2. ^ a b LSC/Virgo Census”. myLIGO. 2017年9月23日閲覧。
  3. ^ Committee on Setting Priorities for NSF-Sponsored Large Research Facility Projects, Committee on Science, Engineering, and Public Policy, Policy and Global Affairs, Board on Physics and Astronomy, Division on Engineering and Physical Sciences, National Research Council. (2004). Setting Priorities for Large Research Facility Projects Supported by the National Science Foundation. National Academies Press. pp. 129–136. 
  4. ^ Open call for partnership for the EM identification and follow-up of GW candidate events (PDF)” (2015年12月6日). 2016年5月25日閲覧。
  5. ^ Twilley, Nicola. “Gravitational Waves Exist: The Inside Story of How Scientists Finally Found Them”. The New Yorker. ISSN 0028-792X. http://www.newyorker.com/tech/elements/gravitational-waves-exist-heres-how-scientists-finally-found-them 2016年2月11日閲覧。 
  6. ^ Abbott, B.P. (2016). “Observation of Gravitational Waves from a Binary Black Hole Merger”. Phys. Rev. Lett. 116: 061102. arXiv:1602.03837. Bibcode2016PhRvL.116f1102A. doi:10.1103/PhysRevLett.116.061102. PMID 26918975. http://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.116.061102. 
  7. ^ Naeye, Robert (2016年2月11日). “Gravitational Wave Detection Heralds New Era of Science”. Sky and Telescope. http://www.skyandtelescope.com/astronomy-news/gravitational-wave-detection-heralds-new-era-of-science-0211201644/ 2016年2月11日閲覧。 
  8. ^ Castelvecchi, Davide; Witze, Alexandra (11 February 2016). “Einstein's gravitational waves found at last”. Nature News. doi:10.1038/nature.2016.19361. http://www.nature.com/news/einstein-s-gravitational-waves-found-at-last-1.19361 2016年2月11日閲覧。. 
  9. ^ 2016 Enrico Fermi Prize”. Società Italiana di Fisica. 2018年10月28日閲覧。