M73機関銃

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M73機関銃
Machine gun M73A1 drawing.JPG
M73A1
(US Army TM 9-1005-233-10 or TM 9-1005-233-24)
M73機関銃
種類 機関銃
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計・製造 ロックアイランド兵器廠(設計)
ゼネラル・エレクトリック(製造)
仕様
種別 車載機関銃
口径 7.62mm
銃身長 609mm
使用弾薬 7.62x51mm NATO弾(通常弾、焼夷弾徹甲弾など)
装弾数 ベルト給弾式
作動方式 反動利用式
(ガス圧補助式ショートリコイル)
全長 1,219mm
重量 14.1kg(M73)
13.5kg(M73A1/M219)
※(どちらも本体のみ)
発射速度 500-625発/分
銃口初速 853.44m/s
射程 1,370m(最大射程)
歴史
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M73機関銃英語: Machine Gun, 7.62mm, M73:7.62mm機関銃 M73)は、アメリカ合衆国で車載用として開発された機関銃である。

概要[編集]

空冷式・ガス圧補助式反動利用作動機構を持つ弾帯給弾式機関銃で、装甲戦闘車両の車載機銃としてそれまで広く使われていたブローニングM1919重機関銃の車載型(M1919A4/A4E1/M1919A5/M37)の後継として開発され、1959年に制式採用された。

車載を前提としているため、M1919に比べ機関部の全長を短くし、発射機構も電磁(ソレノイド)式による遠隔操作が基本となっている。手動トリガーと装填レバーはチェーンを介してU字型のハンドルを引く方式となっており、直接照準器も備えられておらず、M1919のように三脚架に架装して歩兵が使うことを前提としていないのが特徴である。

M73はM1919機関銃を車載型専用として改修したM37を元に設計されたが、車載用にコンパクトにするために機関部全長を短くし、反動利用式の基本機構に加えてガス圧作動方式を併用した設計に問題があり、装弾不良と排莢不良が多発する、“弾詰まり”の多い信頼性の低いものとなってしまった。また、“M1919をコンパクトかつ軽量にする”目的で開発されたにもかかわらず、重量がM1919と変わらない(むしろ、14kg(M1919) - 14.1kg(M73)で僅かに増加している)ことも問題点として指摘された。

1970年には不良点を改良し若干軽量化されたM73A1(後にM219と改称)が開発されたが、1972年には装甲車両搭載機銃としてはM60E2(M60機関銃の車載型)、そしてM240機関銃FN MAG)機関銃によって代換されることが決定し、順次更新された。

M73およびM219は車載機関銃としてはM48戦車およびM60戦車とその派生型、M551空挺戦車主砲同軸機銃として搭載されたのみである。トリガーをソレノイド式からピストル型グリップを備える通常の引金式として直接照準器を装備した地上型歩兵用のM73Cも開発されたが、テスト運用のみに終わった。

派生型[編集]

M73A1/M219とM73の違いを示した図
(US Army TM 9-1005-233-10 or TM 9-1005-233-24)
M73
基本型。1959年制式化。
M73C
XM132三脚に架装して地上設置型の重機関銃としても運用できるようにした型。
ピストルグリップおよび直接照準器を装備。
M73E1
M73の排莢機構を単純化した機構に設計変更した改良型。1970年開発。
M73A1として制式化された。
M73A1/M219
M73E1の制式採用名称。1977年に制式名称はM219と改称された。


参考文献・参照元[編集]

公式マニュアル
書籍
  • Edward Clinton Ezell『Small Arms Today: Latest Reports on the World's Weapons and Ammunitions』(ISBN 978-0811722803)Stackpole Books. 1988
  • Tom Gervasi『America's War Machine: The Pursuit of Global Dominance (Arsenal of Democracy, Vol 3)』(ISBN 978-0394541020)Grove Pr. 1985

関連項目[編集]