Major Turn-Round

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Major Turn-Round
TM NETWORKスタジオ・アルバム
リリース
録音 Larrabee North
Record Plant Studios
NRG Recording Studios
TK's Malibu Studio
Record One
TK Disc Studios
Baybridge Studio
Studio Davout
ジャンル J-POP
プログレッシブ・ロック
時間
レーベル Rojam Entertainment
プロデュース 小室哲哉
チャート最高順位
TM NETWORK 年表
BEST TRACKS 〜A message to the next generation〜
2000年
Major Turn-Round
2000年
THE LEGEND
2003年
『Major Turn-Round』収録のシングル
  1. MESSaGE
    リリース: 2000年7月27日
  2. IGNITION, SEQUENCE, START
    リリース: 2000年10月25日
  3. We Are Starting Over
    リリース: 2000年11月27日
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Major Turn-Round』(メジャー・ターン・ラウンド)は、2000年12月25日にリリースされたTM NETWORKの9枚目のオリジナル・アルバム。

解説[編集]

前作『EXPO』以来9年振りのオリジナル・アルバム。インディーズからの発売。当初はROJAM新星堂TSUTAYAでのみ販売された。

70年代プログレッシブ・ロックの代名詞メロトロンハモンドオルガンmini moogをはじめとするアナログシンセサイザーを多用している。このアルバムを軸にして行われたライブツアー『TM NETWORK TOUR MAJOR TURN-ROUND Supported by ROJAM.COM』では、これらアナログシンセサイザーに加え、Nord Leadなど最新のシンセサイザーも用いられた。

アルバム全体のコンセプトは「何件かのレコード店をはしごして、欲しいレコードを探した気持ち」[1]「時代の閉塞感・虚無感」[2]と語っている。

ドラムマシンに内蔵されている音より良い音」「トランスに負けない音」で録るために、Pro Toolsに全ての素材を取り込んだ後にマルチトラック・レコーダーに落とし直して編集した。編集には素材のレコーディングより時間をかけた[2]

アルバム全体としても「プログレ」が強調されている。CDジャケットのロゴデザインは、プログレッシブ・ロックバンド「イエス」やエイジアのジャケットデザインなどを手がけた、イラストレーターのロジャー・ディーンが担当している。

先行シングルは、ROJAMからリリースされた3枚のみ。メジャーレーベルTRUE KiSS DiSCからリリースされた「GET WILD DECADE RUN」、「10 YEARS AFTER」、「Happiness×3 Loneliness×3」は収録されていない。

このアルバムは、それぞれレーベルで、初回盤・通常版共に異なる仕様となっている。

アルバムとしては『DRESS』以来、アナログ盤が発売される。3枚組となり、CDでは未収録の「SLOWDOWN MIX」も収録されている。

最初はインディーズ流通のみだったが、2003年2月5日R&C Japanより、蔵出し音源集を加えた2枚組『キヲクトキロク 〜 Major Turn-Round』として一般流通で発売された。

CD収録曲[編集]

  1. WORLDPROOF
    水の音が聴こえるが、これは実際にワイヤレス・マイクをハワイのスタジオ近くの海の中に入れて録音したものである(当然そのマイクは壊れてしまった)[1]
    小室は「水中に深く沈んでいくにつれて、どんどん別世界に入っていくような"リアリティ"を音にしたかった」と語っている[1]
  2. IGNITION, SEQUENCE, START (ALBUM VERSION)
    33rdシングル。ドラムはシングル版では打ち込みだったが、アルバムバージョンではロックバンドTOTOのドラマーSimon Phillipsが叩いている。
  3. MAJOR TURN-ROUND
    I FIRST IMPRESSION
    II SECOND IMPRESSION
    III THIRD IMPRESSION
    • 作詞:小室みつ子 作曲・編曲:小室哲哉
    アルバムタイトルにもなっている「Turn-Round」の由来は、映画『パーフェクトストーム』で登場するセリフ「Turn Around」である。「Turn Around」は「仕方なく戻る」というネガティブな使い方をするが、「Turn-Round」は積極的に振り返るというポジティブな意味合いを持つ。小室は映画を見た時、Turn Around ではなくて、絶対にTurn-Roundだと確信し、メインのキーワードにした[1]
    「中学・高校に憧れたプログレッシヴ・ロックを今その時に戻って作ったらどうなるか」「『オリコンチャート1位』『ミリオンヒット』等数字を意識せずに『とにかくコンセプトが面白い』『演奏がテクニカル』というのを楽しんで欲しい」[3]「聞き終わった後に残った印象を元に、もう一度振り返ってから各部分を聴き直して確認するという楽しみ方をして欲しい」という思いから33分を超える大作にする必要があった[1]
    レコーディングはLAで行われた。作詞を担当した小室みつ子はLAから送られてきた音源をもとに、不眠で詞を完成させた。また、小室みつ子は本作の楽曲全ての作詞を担当している。
    『I FIRST IMPRESSION』は、2001年(当時)の生活。『II SECOND IMPRESSION』は、「その中にいる自分は昔どこから始めたんだっけ」という遠いところを見るような場面で鳴っている音。そして『III THIRD IMPRESSION』はこれから先の、「希望は見えるが、楽観視できない未来」を表している[1]
    全楽章のベースとなるメロディを全て即興で一気に制作し、小室によるピアノパートは1テイクで直しも無かった。ただ譜面を書かず、構成を覚えるための反復練習もしなかったので、ライブツアー「LIVE TOUR Major Turn-Round」のリハーサルの際には「自分で自分の曲をコピーしている気分だった」と語っている[1]
    録音は小室のピアノを録った後、更にイメージを膨らませながら仮メロディをキーボードで弾いてデータ化しPro Toolsに入れて、その後生のドラム・ベース・ギターを入れた後、改めて小室のキーボードのパートを録った。ピアノパート以外はPro Toolsでの切り貼り・ノイズによる編集を随所に施した[1]
  4. PALE SHELTER
    • 作詞:小室みつ子 作曲:木根尚登 編曲:小室哲哉
    『MAJOR TURN-ROUND』の中に入れることも考えられていた曲[1]
    「併殺されている自分」「居場所が分からない・探しにくい」「居心地が悪い」「環境に馴染めない」といった生活や風景の中で、ポジションを探している自分の姿を表現している楽曲[1]
  5. WE ARE STARTING OVER (ALBUM VERSION)
    • 作詞:小室みつ子 作曲:木根尚登 編曲:小室哲哉
    34thシングル。小室曰く「最も往年のTMらしい曲」「始めて聴いた時ジョン・レノンを思い浮かべた」と語っている[1]
  6. MESSAGE (ALBUM VERSION)
    • 作詞:小室みつ子 作曲・編曲:小室哲哉
    32ndシングル。再始動後の楽曲の中で、唯一『Nights of The Knife』からの流れを意識して作られた。シングルバージョンとはかなりアレンジが変わっている[1]
  7. CUBE
    • 作詞:小室みつ子 作曲:木根尚登 編曲:小室哲哉
    レコーディング終盤に差し掛かった頃、小室が木根に3拍子の曲をリクエストして、短時間で仕上げた楽曲。録音も1テイクで済ませた[1]
    当時のスタジオのエンジニア達がこの楽曲を大絶賛した[1]
    本作のライブツアー後、一切ライブでは演奏されてこなかったが、2014年のライブツアー『TM NETWORK 30th 1984〜 the beginning of the end』にて久しぶりに披露された。

アナログ盤収録曲[編集]

Side A[編集]

  1. WORLDPROOF
  2. IGNITION, SEQUENCE, START (ALBUM VERSION)
  3. MAJOR TURN-ROUND : I FIRST IMPRESSION

Side B[編集]

  1. MAJOR TURN-ROUND : II SECOND IMPRESSION 〜 III THIRD IMPRESSION

Side C[編集]

  1. PALE SHELTER

Side D[編集]

  1. WE ARE STARTING OVER (ALBUM VERSION)

Side E[編集]

  1. MESSAGE (ALBUM VERSION)
  2. CUBE
  3. MAJOR TURN-ROUND(SLOWDOWN MIX) : I FIRST IMPRESSION

Side F[編集]

  1. MAJOR TURN-ROUND(SLOWDOWN MIX) : II SECOND IMPRESSION 〜 III THIRD IMPRESSION

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 立東社刊「プリプロダクション」2001年2月号19P-28Pより。
  2. ^ a b ソニー・マガジンズ刊『WHAT's IN?』2001年1月号80Pより。
  3. ^ 立東社刊「プリプロダクション」2001年1月号29Pより。