OPS-12

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OPS-12
OPS-12 radar on JDS DDH-144 Kurama 2013Oct27 130719.jpg
種別 3次元レーダー
目的 対空捜索
開発・運用史
開発国 日本の旗 日本
就役年 1980年(昭和55年)
送信機
周波数 Sバンド
アンテナ
形式 パッシブ・フェーズドアレイ方式[1]
探知性能
探知距離 119 km (64 nmi)[2]

OPS-12は、日本電気(NEC)製の3次元レーダー海上自衛隊しらね型護衛艦(50/51DDH)において、艦載対空捜索レーダーとして搭載されている[3][4]

概要[編集]

海上自衛隊では、初のミサイル護衛艦である「あまつかぜ」(35DDG)に搭載されたAN/SPS-39より3次元レーダーの運用を開始し、続くたちかぜ型護衛艦(46/48/53DDG)ではAN/SPS-52に更新された。しかし一方で、はるな型護衛艦(43/45DDH)では2次元レーダーしか搭載されていなかった。このことから、ヘリコプター護衛艦(DDH)および短距離艦対空ミサイル搭載艦向けの国産3次元レーダーとして開発されたのが本機種である。なお本機種の開発に当たっては、AN/SPS-39/52の開発元であり、自動警戒管制組織(BADGE)で日本電気とも密接な関係があったヒューズ社に技術料が支払われていたとも言われている[1]

本機種は、航空自衛隊レーダーサイトに装備するJ/FPS-2・3次元レーダー(NPG-880)との技術的類似性が指摘されている。俯仰角方向は電子的に、旋回角方向は機械的に走査される[4]。電子的な走査形式はAN/SPS-52と同様の周波数走査型(FRESCAN)であり、動作周波数はSバンド。パッシブ・フェーズドアレイ・アンテナは18度傾けて設置されており[4]、プレアレイ方式のペンシルビームを採用している[4]。J/FPS-2では、フェライト移相器とレーダー送信管の間はS字型導波管によって接続されており、レーダー送信管としては進行波管TWT)および交差電力増幅管(CFA)が採用されていた[5]。IFFアンテナは本体下部に設けられている[4]

OPS-12の搭載はしらね型護衛艦(50/51DDH)の2隻のみに留められ、はたかぜ型護衛艦(56/58DDG)では再びAN/SPS-52が搭載されたが、この背景にはヒューズ社からの圧力があったとも言われている。その後1990年(平成2年)に就役した「はまぎり」(60DD)より、汎用護衛艦(DD)向けの国産艦載3次元レーダーとして、三菱電機製のOPS-24が就役を開始した[1]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c 藤木平八郎「海上自衛隊の兵器開発システムの問題点」、『世界の艦船』第721号、海人社、2010年3月、 106-109頁。
  2. ^ Martin Streetly, ed (2005). Jane's Radar and Electronic Warfare Systems 17th Edition. Janes Information Group. p. 138. ISBN 978-0710627049. 
  3. ^ 藤木平八郎「艦載レーダー発達の歴史」、『世界の艦船』第607号、海人社、2003年2月、 69-76頁。
  4. ^ a b c d e 自衛隊装備年鑑 2006-2007,朝雲新聞社,P368,ISBN 4-7509-1027-9
  5. ^ Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629. http://books.google.co.jp/books?id=4S3h8j_NEmkC.