SI基本単位

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国際単位系では7つの基本単位が定められている。これをSI基本単位(エスアイきほんたんい)という[1]。これらの基本単位はSIの前身であるメートル法において、一つの量に対して数ある大きさの単位が存在する状況から、一つの量に対して一つの単位に一本化する、という事を目的として選ばれたものである。

SI基本単位はSI単位の基本となる単位であり、他の単位(SI組立単位)は、全てSI基本単位(および他のSI組立単位)の組み合わせにより定義される。次元解析により、全てのSI単位はSI基本単位の組み合わせにより表現することができる。

SI基本単位は、以下の7つである[2]。これらの単位は、次元的に独立している。定義中に基本単位ではない単位が含まれるものもあるが、いずれも基本単位に由来するものであり、循環定義ではない。単位の定義は、それぞれの項目を参照のこと。

物理量 単位 定義 かつての定義
長さ メートル m 真空中で1間の299792458 分の1の時間にが進む行程の長さ 地球のパリを通る北極点から赤道までの長さの1000万分の1
質量 キログラム kg プランク定数6.62607015×10−34 ジュール秒とすることによって定まる質量 最大密度温度での1 Lの質量
時間 s セシウム133原子の基底状態の2つの超微細構造準位間の遷移に対応する放射の周期の9192631770倍に等しい時間 平均太陽日の1/86 400
電流 アンペア A 電気素量1.602176634×10−19 クーロンとすることによって定まる電流 真空中に1メートルの間隔で同じ大きさの電流が流れているとき、両者の間に働く力が1メートルにつき2ニュートンであるときの電流
熱力学温度 ケルビン K ボルツマン定数1.380649×10−23 ジュールケルビンとすることによって定まる温度 水の標準大気圧下での融点沸点の温度差の100分の1
物質量 モル mol 6.02214076×1023アボガドロ定数)の要素粒子で構成された系の物質量 1g/molの原子量または分子量
光度 カンデラ cd 周波数 540テラヘルツの単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が 1/683ワットステラジアンである光源の、その方向における光度 (ろうそく1本の光度)

新しい定義[編集]

上記のうち、キログラム、アンペア、ケルビン、モルは、2018年11月16日に第26回国際度量衡総会において、新しい定義に置き換えられた。この新しい定義は、2019年5月20日から施行された。メートル、秒、カンデラについては、定義の本質は変わらないが、文言が変更される[3]。詳細は、新しいSIの定義を参照のこと。

脚注[編集]

  1. ^ 国際単位系(SI)日本語版 国際文書第8版(2006)、訳・監修 (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター、pp.21-22
  2. ^ 国際単位系(SI)日本語版 国際文書第8版(2006)、訳・監修 (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター、pp.22-27
  3. ^ [https://www.bipm.org/utils/en/pdf/CGPM/Draft-Resolution-A-EN.pdf Draft Resolution A On the revision of the International System of Units (SI)] Draft Resolution A – 26th meeting of the CGPM (13-16 November 2018),Appendix 3. "The base units of the SI",第3ページ目, 2018-02-06

参考文献[編集]

  • 臼田 孝、”新しい1キログラムの測り方 - 科学が進めば単位が変わる”、ブルーバックスB-2056、講談社、2018年4月20日第1刷、ISBN 978-4-06-502056-2
  • 安田 正美、”単位は進化する - 究極の精度をめざして”、DOJIN選書 078、化学同人、2018年8月20日第1版第1刷、ISBN 978-4-7598-1678-5