STS-85

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STS-85
STS-85 launch.jpg
ケネディ宇宙センターから打ち上げられるディスカバリー
任務種別 研究
運用者 NASA
COSPAR ID 1997-039A
SATCAT № 24889
任務期間 11日20時間28分7秒
飛行距離 7,600,000 km
周回数 185
特性
宇宙機 ディスカバリー
ペイロード時重量 9,191 kg
乗員
許容人数 6
乗員数 Curtis L. Brown, Jr.
Kent V. Rominger
Nancy J. Davis
Stephen K. Robinson
Robert L. Curbeam, Jr.
Bjarni V. Tryggvason
任務開始
打ち上げ日 1997年8月7日 14:41(UTC)
打上げ場所 ケネディ宇宙センター第39発射施設A
任務終了
着陸日 1997年8月19日 11:08(UTC)
着陸地点 ケネディ宇宙センター第33滑走路
軌道特性
参照座標 地球周回軌道
体制 低軌道
近点高度 249 km
遠点高度 261 km
傾斜角 57.0°
軌道周期 89.6分
Sts-85-patch.png

STS-85 crew.jpg
Left to right - Seated: Rominger, Brown; Standing: Curbeam, Robinson, Davis, Tryggvason


スペースシャトル計画
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STS-85は、複数の科学実験を行ったディスカバリーのミッションである。1997年8月7日にフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられた。

乗組員[編集]

  • 船長 - カーチス・ブラウン(4)
  • 操縦手 - ケント・ロミンガー(3)
  • ペイロードコマンダー - ナンシー・デーヴィス(3)
  • ミッションスペシャリスト2 - ステファン・ロビンソン(1)
  • ミッションスペシャリスト3 - ロバート・カービーム(1)
  • ペイロードスペシャリスト1 - ビオニ・トゥリグベイソン(1)

当初、ジェフリー・アシュビーがこのミッションの操縦手を務める予定であったが、癌が末期であった妻の看病のために外れた。彼はケント・ロミンガーと交代し、STS-93で操縦手を務めた。

ハイライト[編集]

ロボットアームで捕獲される直前のCRISTA-SPAS
着陸

このミッションでは、地球の中層大気を観測する衛星が展開、回収され、また将来の国際宇宙ステーション(ISS)で用いられる可能性のあるハードウェアの試験が行われた。 この飛行の主要ペイロードはCryogenic Infrared Spectrometers and Telescopes for the Atmosphere-Shuttle Pallet Satellite-2 (CRISTA-SPAS-2)で、1994年のSTS-66に続き、スペースシャトルでの2度目の飛行となった。また、アメリカ航空宇宙局ドイツ航空宇宙センターの4度目の合同ミッションとなった。

飛行中、デービスはディスカバリーのロボットアームを用いてCRISTA-SPASを展開し、約9日間自由飛行させた。CRISTA-SPASは、3つの望遠鏡と4つの分光計から構成され、地球の大気中層の痕跡ガスとダイナミクスを測定した。デービスは、CRISTA-SPASの回収にもロボットアームを利用した。科学機器が搭載されたShuttle Pallet Satellite (SPAS)は自己充足型のプラットフォームで、自由飛行中、ディスカバリーに電力、コマンド、制御、通信を供給した。

乗組員は、日本の宇宙開発事業団のManipulator Flight Demonstration (MFD)実験の手助けも行った。MFDは、ペイロードベイの支持トラスでの3つの実験から構成される。主目的は、新しく設計された巧妙なロボットアームを、ISSのきぼうに実装される前に、宇宙環境で実証することであった。

ペイロードベイに収められたその他のペイロードには、Technology Applications and Science Payload (TAS-01)、International Extreme Ultraviolet Hitchhiker (IEH-02)、Ultraviolet Spectrograph Telescope for Astronomical Research (UVSTAR)があり、乗組員によってそれぞれ独立に運用された。

Microgravity Vibration Isolation Mount (MIM)実験は、カナダ宇宙庁の宇宙飛行士ビオニ・トゥリグベイソンによって行われた。MIM実験は、ロッカー2つ分のサイズの小さな装置で、スラスタの点火や乗組員の活動による擾乱を観測した。MIMは30時間の観測を行い、地上に向けてリアルタイムのデータを伝送した。

STS-85で行われたその他の実験には、サウスウェスト研究所とジェット推進研究所、APL、メリーランド大学が共同で行ったSouthwest Ultraviolet Imaging System (SWUIS-01)があった。広域紫外線撮影機SWUISは、ヘール・ボップ彗星の観測に用いられた。これは口径18cmのマクストフ望遠鏡とビデオレートのフレーム(30 Hz)を持つ紫外線XybionイメージCCDが基礎となっている。それぞれのSWUISの観測期間は約3時間で、最大7つのフィルター帯域で、約10万枚の画像を蓄積した。SWUISは、シャトルのミッドデッキの中で運用され、石英の窓を通してシャトルを観測した。SWUISは、彗星の中心線の周り4.5°の円錐内の方向を向くことができた。ミッションスペシャリストがこの機器の設定、運営を行った。

ミッション8日目、乗組員は、カナダの歌手Moxy Fruvousの歌う"You Will Go to the Moon"の曲で起床した。これは、カナダ人初の宇宙飛行士マーク・ガルネが選んだものである。

着陸地点のケネディ宇宙センター周辺の霧のため、着陸は予定よりも1日遅れた。