TJ・ディラショー

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TJ・ディラショー
TJ Dillashaw.png
基本情報
本名 タイラー・ジェフリー・ディラショー
(Tylor Jeffery Dillashaw)
通称 キラショー
(Killashaw)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1986-02-07) 1986年2月7日(33歳)[1]
出身地 カリフォルニア州ソノラ[2]
所属 チーム・アルファメール
→エレベーション・ファイトチーム
身長 169cm
体重 61kg
リーチ 170cm
階級 バンタム級フライ級
バックボーン レスリング
テーマ曲 Can't Stop(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
総合格闘技戦績
総試合数 20
勝ち 16
KO勝ち 8
一本勝ち 3
判定勝ち 5
敗け 4
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TJ・ディラショーTJ Dillashaw1986年2月7日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家カリフォルニア州ソノラ出身。コロラド州デンバー在住。エレベーション・ファイトチーム所属。元UFC世界バンタム級王者。TJ・ディラシャウとも表記される。

来歴[編集]

高校・大学とレスリング部に所属。高校時代に優秀な成績を収めたことでカリフォルニア州立大学フラトン校にフルライドの奨学金(学費だけでなく寮費・生活費も受け取れる奨学金)を受けて入学、NCAAディビジョン1で活躍し、4年時には全米10位にランクされた。

大学卒業後に大学のレスリングコーチだったマーク・ムニョスの伝手で総合格闘技の練習を始め、2010年にプロ総合格闘家デビュー[2]。4勝無敗の戦績でThe Ultimate Fighterに参加した。

The Ultimate Fighter[編集]

2011年リアリティ番組The Ultimate Fighter」のシーズン14マイケル・ビスピン率いるチーム・ビスピン所属で参加。バンタム級トーナメント1回戦でチーム・ミラーのローランド・デロームを一本勝ちで下し、準決勝ではダスティン・ペイグに3-0の判定勝ちを収め決勝進出を果たした。

2011年12月3日、The Ultimate Fighter 14 Finaleのバンタム級トーナメント決勝でジョン・ドッドソンと対戦し、左フックでダウンを奪われパウンドで1RTKO負け。キャリア5戦目で初黒星を喫した[3]

UFC[編集]

2012年2月15日、UFC本戦初出場となったUFC on Fuel TV 1でワレル・ワトソンと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。

2013年3月16日、UFC 158田村一聖と対戦し、左ハイキックでダウンを奪いパウンドでKO勝ちを収めた。

2013年10月9日、UFC Fight Night: Maia vs. Shieldsでバンタム級ランキング5位のハファエル・アスンソンと対戦し、1-2の判定負け。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2014年1月15日、UFC Fight Night: Rockhold vs. Philippouでバンタム級ランキング7位のマイク・イーストンと対戦し、3-0の判定勝ち。

UFC世界王座獲得[編集]

2014年5月24日、UFC 173ヘナン・バラオンの持つUFC世界バンタム級王座に挑戦。圧倒的不利と見られていたが、1Rに右フックでダウンを奪うなど序盤からバラオンを圧倒し、5Rにパウンドで下馬評を完全に覆すTKO勝ちを収め王座獲得に成功。ファイト・オブ・ザ・ナイトとパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを同時受賞した。当初は同大会で水垣偉弥と対戦する予定であったが、バラオンに挑戦予定だったハファエル・アスンソンが欠場したため、アスンソンの代わりとしてバンタム級タイトルマッチに出場する事となった。

2014年8月20日、UFC 177のUFC世界バンタム級タイトルマッチで挑戦者のジョー・ソトと対戦し、5Rに右ハイキックからの左ストレートでKO勝ち。王座の初防衛に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。当初は同大会でヘナン・バラオンと再戦する予定であったが、バラオンが試合前日に体調不良となり欠場したため、同大会で別の選手と対戦予定であったソトが急遽王座挑戦することが決まった。

2015年7月25日、UFC on FOX 16のUFC世界バンタム級タイトルマッチでバンタム級ランキング1位の挑戦者ヘナン・バラオンと再戦し、パンチラッシュで4RにTKO勝ち。2度目の王座防衛に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2015年10月、エレベーション・ファイトチームに移籍した。

世界王座陥落[編集]

2016年1月17日、UFC Fight Night: Dillashaw vs. CruzのUFC世界バンタム級タイトルマッチでバンタム級ランキング1位の挑戦者ドミニク・クルーズと対戦し、ハイレベルな攻防を繰り広げるも、1-2の5R判定負けを喫し王座陥落した。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2016年7月9日、UFC 200でバンタム級ランキング3位のハファエル・アスンソンと再戦し、3-0の判定勝ちを収めリベンジに成功した。

2016年12月30日、UFC 207でバンタム級ランキング2位のジョン・リネカーと対戦。スタンドでリネカーの持ち味を潰し、テイクダウンを奪うなど全局面で優位に立ち、3-0の判定勝ちを収めた。

UFC世界王座再獲得[編集]

2017年4月、リアリティ番組The Ultimate Fighter」の25シーズンにコーディ・ガーブラントと共にそれぞれのチームのコーチを努めた。

2017年11月4日、UFC 217のUFC世界バンタム級タイトルマッチで元チームメイトの王者コーディ・ガーブラントに挑戦。1R終盤に右フックでダウンを奪われるも、2R中盤にハイキックでダウンを奪い返し、最後は右フックでダウンを奪い、追撃のパウンドでKO勝ち。王座再獲得に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2018年8月4日、UFC 227のUFC世界バンタム級タイトルマッチでバンタム級ランキング1位のコーディ・ガーブラントとダイレクトリマッチを行い、1R中盤に右フック連打でダウンを奪ってからペースを掴み、1R終盤にパンチ連打でTKO勝ち。王座の初防衛に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2019年1月19日、UFC Fight Night: Cejudo vs. DillashawのUFC世界フライ級タイトルマッチで一回級下の現UFC世界フライ級王者ヘンリー・セフードに挑戦し、開始直後に右フックでダウンを奪われ、パウンドで1RTKO負け。フライ級王座獲得に失敗した。

ドーピング・世界王座返上[編集]

2019年3月20日、ディラショーがインスタグラムでヘンリー・セフード戦で自身にアンチ・ドーピング規則違反があったため、バンタム級王座を返上することを発表した。この直後にニューヨーク州アスレチック・コミッションはディラショーに1年間の出場停止と1万ドルの罰金を科したことを発表した[4]。4月9日、調査と裁定を完了した全米アンチ・ドーピング機関(USADA)が、ディラショーのアンチ・ドーピング規則違反が禁止薬物エリスロポエチン(EPO)の陽性反応検出だったこと及び、ディラショーに2年間の出場停止を科したことを発表した[5][6]

ファイトスタイル[編集]

独特の構えとステップで角度をつけたポジションから繰り出す鋭く精度が高いパンチと、ノーモーションで見えずらい変則的なハイキックを武器に、歴代UFCバンタム級王者のコーディ・ガーブラントヘナン・バラオンからKO勝利を収めている。また、2015年にチーム・アルファメールからエレベーション・ファイトチームに移籍してからは、総合力に磨きをかけ、テイクダウン能力やグラウンドでの攻防が向上し、穴のないオールラウンダーとなった。さらに、5Rをフルに動き続ける豊富なスタミナ、打撃を貰っても直ぐに立ち直すリカバリーの速さを持つ。

人物・エピソード[編集]

  • かつて所属していたチーム・アルファメールの一部選手達と対立しており、ユライア・フェイバー等は「ディラショーは最悪のトレーニングパートナーだった」と語っている[7]
  • 大学で運動・臨床実践科学の学士を取得している[8]
  • 2014年に結婚し、2017年には男児を設けている。

戦績[編集]

総合格闘技[編集]

総合格闘技 戦績
20 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
16 8 3 5 0 0 0
4 2 0 2 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× ヘンリー・セフード 1R 0:32 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashaw
【UFC世界フライ級タイトルマッチ】
2019年1月19日
コーディ・ガーブラント 1R 4:10 TKO(スタンドパンチ連打) UFC 227: Dillashaw vs. Garbrandt 2
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2018年8月4日
コーディ・ガーブラント 2R 2:41 KO(右フック→パウンド) UFC 217: Bisping vs. St-Pierre
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2017年11月4日
ジョン・リネカー 5分3R終了 判定3-0 UFC 207: Nunes vs. Rousey 2016年12月30日
ハファエル・アスンソン 5分3R終了 判定3-0 UFC 200: Tate vs. Nunes 2016年7月9日
× ドミニク・クルーズ 5分5R終了 判定1-2 UFC Fight Night: Dillashaw vs. Cruz
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2016年1月17日
ヘナン・バラオン 4R 0:35 TKO(スタンドパンチ連打) UFC on FOX 16: Dillashaw vs. Barao 2
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2015年7月25日
ジョー・ソト 5R 2:20 KO(右ハイキック→パウンド) UFC 177: Dillashaw vs. Soto
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2014年8月30日
ヘナン・バラオン 5R 2:26 TKO(左フック→パウンド) UFC 173: Barao vs. Dillashaw
【UFC世界バンタム級タイトルマッチ】
2014年5月24日
マイク・イーストン 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Rockhold vs. Philippou 2014年1月15日
× ハファエル・アスンソン 5分3R終了 判定1-2 UFC Fight Night: Maia vs. Shields 2013年10月9日
ウゴ・ヴィアナ 1R 4:22 TKO(パウンド) UFC on FOX 7: Henderson vs. Melendez 2013年4月20日
田村一聖 2R 0:26 KO(左ハイキック→パウンド) UFC 158: St-Pierre vs. Diaz 2013年3月16日
ヴァウアン・リー 1R 2:33 ネッククランク UFC on Fuel TV 4: Munoz vs. Weidman 2012年7月11日
ワレル・ワトソン 5分3R終了 判定3-0 UFC on Fuel TV 1: Sanchez vs. Ellenberger 2012年2月15日
× ジョン・ドッドソン 1R 1:54 TKO(左フック→パウンド) The Ultimate Fighter 14 Finale
【バンタム級トーナメント 決勝】
2011年12月3日
テイラー・マコーストン 3R 1:07 TKO(パンチ連打) Capitol Fighting Championships 2010年11月20日
マイク・スアレス 1R 2:42 リアネイキドチョーク Rebel Fighter: Domination 2010年10月2日
ブランドン・ドラッカー 1R 2:46 リアネイキドチョーク Fight For Wrestling 1 2010年5月22日
シーザー・スクラヴォス 5分3R終了 判定3-0 KOTC: Legacy 2010年3月26日

総合格闘技エキシビション[編集]

勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ダスティン・ペイグ 5分3R終了 判定3-0 The Ultimate Fighter: Team Bisping vs. Team Miller 2011年7月12日
ローランド・デローム 2R 1:44 ギロチンチョーク The Ultimate Fighter: Team Bisping vs. Team Miller 2011年7月6日
マット・ジャガーズ 1R終了 TKO(棄権) The Ultimate Fighter: Team Bisping vs. Team Miller 2011年6月7日

獲得タイトル[編集]

  • 第3代UFC世界バンタム級王座(2014年)
  • 第6代UFC世界バンタム級王座(2017年)

表彰[編集]

  • ムエタイ 黒帯
  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(3回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(5回)
  • SHERDOG アップセット・オブ・ザ・イヤー(2014年)

脚注[編集]

関連項目[編集]

前王者
ヘナン・バラオン
第3代UFC世界バンタム級王者

2014年5月24日 - 2016年1月17日

次王者
ドミニク・クルーズ
前王者
コーディ・ガーブラント
第6代UFC世界バンタム級王者

2017年11月4日 - 2019年3月20日

空位
次タイトル獲得者
ヘンリー・セフード