Thunderbolt

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Thunderbolt(サンダーボルト)は、インテルアップルと共同開発した[1]高速汎用データ伝送技術である。元になった技術はLight Peak(ライト ピーク)。コンピュータ周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つで、技術的にはPCI ExpressDisplayPortを基盤としている。

概要[編集]

USBとThunderboltの速度比較

FireWireの後継として開発されたインターフェース。ホスト機器にさまざまな周辺機器を接続するためのバス規格である。同時期に登場した高速汎用外部バス規格であるUSB 3.0の競合と認識されることがあるが、USBよりも多機能・高性能で、FireWire同様にデイジーチェーンをサポートしているなど、ハイエンド向けの仕様となっている。

規格[編集]

Thunderbolt

Thunderboltが初めて採用されたのは、2011年2月に発表・発売されたアップルのMacbook Pro (Early 2011)[2] で、その後同社のiMacMac miniなどにも順次搭載された。 Mini DisplayPortと同じコネクター形状を採用し、Mini DisplayPortとの下位互換性を確保している。

Thunderbolt 2

インテルは2013年末に2つのチャンネルを集約し、転送速度20Gbpsを実現するThunderbolt 2を発表しており[3][4]、アップルはThunderbolt 2を搭載したMacBook Pro2013年10月22日より発売し[5]Mac Proを2013年12月19日より発売した。 Thunderboltと同じコネクター形状を採用して、Thunderboltとの下位互換性を確保している。 Thunderbolt 2対応の、30mまでの光ファイバーケーブルは住友電気工業が発売しており[6][7]、60 mまでのものはコーニングによって発売されている[8][9]

Thunderbolt 3

2015年6月にUSB Type-Cコネクタを利用し、転送速度40Gbpsを実現するThunderbolt 3を発表した[10][11]。アップルはThunderbolt 3を搭載したMacBook Proを2016年10月28日より販売している[12]。Thunderbolt 3ではUSB-Cと同じコネクタを採用してUSB-Cとの兼用が可能だが、両者にはプロトコル等での互換性は無い。尚、ThunderboltとThunderbolt 2との下位互換性は確保されているが、ThunderboltないしThunderbolt 2対応機器との接続には変換コネクターが別途必要。

開発経緯[編集]

Thunderboltは開発当初、Light Peakという名前で呼ばれていた。このLight Peakは、単にデータの伝送路として設計されていたため、USBやイーサネットDisplayPortIEEE 1394ファイバーチャネルなどの、どのようなプロトコルであってもLight Peak上でデータのやり取りを行うことが可能な、マルチプロトコル仕様だった。

Light PeakからThunderboltという名前に改名されて正式に規格策定されたとき、利用できるプロトコルはPCI Express 2.0とDisplayPort 1.1aだけとなった。

前身規格のLight Peakという名前のとおり、開発当初は光ファイバーを使ったデータ伝送を予定していた。しかし、電線を用いた規格が先に策定され市場に出荷された。なお、2013年初頭に光ファイバーを用いたケーブルも出荷された。電線使用時では数メートルのケーブル長を、光ファイバー使用時では数十メートルまで延ばせるとしている。

ケーブル
ケーブル(電線)については、USB3.0より強力な給電能力を持っていて、当初から最大10Wの電力の供給が可能だった。また、接続方式は、SCSIIEEE 1394のようなデイジーチェーン方式に対応しており、ホスト側1ポートにつき最大で周辺機器を6台まで接続可能である。コネクタの形状は当初Thunderbolt Ver.2まではMini DisplayPortと外見上同じものが用いられていた。
Ver.3からはUSB Type-Cのコネクターを用いる事になり、USB Type-Cケーブルと外見上は同じものになった。しかしThunderbolt用は高速で伝送するために信号補正用のチップを組み込んでいるため、比較的高価で発熱もある。USB PDが制定され電力規格を大幅に増強したので、これにあわせて給電能力を最大100Wに引き上げた。またDisplayPort自体もこのType-Cケーブルを用いて通すことになり(現状DisplayPort 1.2まで)USBと映像出力とThunderboltが3つとも出力されるポートまで存在する。
転送速度
データ転送速度は、上り線と下り線が共に10Gbpsの全二重通信である。信号レベルの転送速度は10.3125Gbpsであり、64b/66bで符号化されるため実データ転送速度が10Gbpsとなっている。双方向で考えた場合2レーンで20Gbpsまでをサポートする。このため、同時に読み書きしながら使用しても、ストレスを感じない仕様となっている。

ThunderboltとUSBの比較[編集]

ThunderboltとUSBの比較
規格名 Thunderbolt Thunderbolt 2 Thunderbolt 3 USB 3.0 USB 3.1
仕様発行日 2011年2月 2013年6月 2015年6月 2008年11月 2013年8月
通信プロトコル PCI Express 2.0
DisplayPort 1.1a
PCI Express 2.0
DisplayPort 1.2
PCI Express 3.0
DisplayPort 1.2(1.4:Titan Ridge)
USB 3.1 Gen 2
Universal Serial Bus(一部のみUSB-C) Universal Serial Bus
符号化方式 64b/66b 64b/66b 64b/66b 8b/10b 8b/10b(Gen1モード) 128b/132b(Gen 2モード)
レーン数 全二重 2レーン 全二重 1レーン 全二重 1レーン 全二重 1レーン 全二重 1レーン
最大転送速度 10Gbps ×2(双方向) *2レーン 20Gbps ×2(双方向) ×1レーン 40/20Gbps(Thunderbolt 3) 10Gbps(USB-C) ×2(双方向) ×1レーン 5Gbps ×2(双方向) ×1レーン 5Gbps(Gen 1モード) 10Gbps(Gen 2モード) ×2(双方向) ×1レーン
給電能力 10W(電線の場合) 10W(電線の場合) 15W(電線の場合)
10W (5V, 2A)〜
100W (20V, 5A:USB-PD時)
4.5W
(5V, 900mA)
10W (5V, 2A)〜
100W (20V, 5A:USB-PD時)
最大ケーブル長 3m(電線) 3m(電線)
60m(光ファイバー)
2m(電線)
60m(光ファイバー)
3m(電線) 1m(電線)
ケーブル材質 光ファイバー
電導体
光ファイバー
電導体
光ファイバー
電導体
電導体 電導体

脚注[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]