True (L'Arc〜en〜Cielのアルバム)

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True
L'Arc〜en〜Cielスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ポップス
ロック
時間
レーベル Ki/oon Sony Records
プロデュース L'Arc〜en〜Ciel
富樫春生(#1,#10)
岡野ハジメ(#2,#5)
秦野猛行(#3,#6)
小西貴雄(#4,#9)
西平彰(#7)
佐久間正英(#8)
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 初登場2位(オリコン)
  • 1997年度年間18位(オリコン)
  • 1998年度年間87位(オリコン)
  • 登場回数110回(オリコン)
ゴールドディスク
  • ミリオン(日本レコード協会
  • L'Arc〜en〜Ciel アルバム 年表
    heavenly
    1995年
    True
    1996年
    HEART
    1998年
    『True』収録のシングル
    1. 風にきえないで
      リリース: 1996年7月8日
    2. flower
      リリース: 1996年10月17日
    3. Lies and Truth
      リリース: 1996年11月21日
    4. the Fourth Avenue Café
      リリース: 2006年8月30日
    テンプレートを表示

    True』(トゥルー) は、日本ロックバンドL'Arc〜en〜Cielの4作目のアルバム1996年12月12日発売。発売元はKi/oon Sony Records

    解説[編集]

    前作『heavenly』以来約1年3ヶ月ぶりとなる4作目のオリジナルアルバム。

    翌年の11月4日をもってsakuraがL'Arc〜en〜Cielを脱退したことから、本作はsakura在籍の最後のアルバムとなった。

    アルバムタイトルはhydeが付けており、「納得いく作品を作って、これから更なるスタートを切るという意味も込めて、強い言葉ににしようと思った」「もし他のメンバーがある部分で納得いかないところがあったとしても、このアルバムを作れたからいいんだと。全部ひっくるめて"真実"からのスタートにしたかった」と述べている[1]。また、tetsuyaは「大袈裟に言うと『L'Arc〜en〜Ciel』というタイトルにもなってもいいぐらいの勢いのある名盤にしようという意気込みだった[2]」と述べている。

    過去のアルバム3作と異なり、6人のプロデューサー(富樫春生、岡野ハジメ、秦野猛行、小西貴雄西平彰佐久間正英)を迎えて制作されたアルバムとなっている。また、これまでのアルバムとは異なるバラエティに富んだポップ色の強いアルバムの方向性への批判に対し、当時tetsuyaは「僕たちのことを何も知らなかったんだ。僕と価値観が合わない」「逆に統一感なくてもいいやって思ってた。一曲一曲をかっこよくすればいい」と発言している。ちなみに、長らくL'Arc〜en〜Cielの共同プロデューサーを務める岡野ハジメ(ex.PINK)とは本作が出会いとなった。

    後年にhydeは本作を振り返り、「僕らにやりたいことが山ほどあったから、ここでポップな曲での攻撃を覚え始めた[3]」「すごくバランスの良い、できたアルバムだなと思う。L'Arc〜en〜Cielの前期の集大成[4]」と述べている。また、kenは当時セールスを意識していたといい、「売れねえっていう声が聞こえた時、当時自分が一番曲を書いていたから、"曲が悪いんだろう"、"俺が悪いんだろう"、"そりゃ売れねえの作ってるよ、俺は"と思っていた。だから"じゃあ売れるの作りましょうか"っていう気分で制作にあたった[5]」と振り返っている。さらに、後にバンドに加入するyukihiroは、当時本作を聴き「こういう曲もやるバンドなんだ!って、凄く新鮮だった[4]」と述べている。

    オリコン週間アルバムチャートの初登場順位は2位であったが、発売6週目でシングル、アルバム通じて初の首位を獲得。その後もチャートインし続け、最終的にシングル、アルバム通じて初のミリオンセラーを達成した。また、チャート登場回数は計110週となり、発売年、発売翌年の年間アルバムチャートで2年連続でTOP100位内(1997年度では約103万枚、1998年度では約25万枚を売り上げた)を記録し、L'Arc〜en〜Ciel史上最長のロングヒットとなった。

    初回限定仕様はスーパーピクチャーレーベル。

    収録曲[編集]

    1. Fare Well
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Haruo Togashi
      1曲目を飾る、旅立ちを描いたバラード。L'Arc〜en〜Cielのアルバムでバラードが1曲目になるのは初のことである。
      tetsuya曰く、1曲目をバラードにする構想はアルバム『Tierra』の頃からあったといい、「ようやくこれができる貫禄がついた[2]」と述べている。
      楽曲にはチェロヴァイオリンが入っているが、これはkenがピアノを打ち込んだ時から自身の頭の中にイメージとしてあったもので、「女性が弾くイメージがあったから、実際に女性に弾いてもらった」と述べている[6]。また、アウトロが次曲のイントロと被るような構成になっている。
      2011年に開催したライブツアー「20th L'Anniversary TOUR」ではストリングスアレンジを施したアカペラバージョンで披露された[7]
    2. Caress of Venus
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      生のドラムと打ち込みを合わせたダンサンブルな楽曲となっており[8]、L'Arc〜en〜Cielの初期の楽曲としては珍しくライブで定番となっている。
      kenは「こういうビートだったら売れるだろう[5]」と述べており、当時セールスを意識して制作した楽曲となっている。tetsuya曰く、仮で録ったベースが採用されており、この曲ではベース本体のトレブルを絞って演奏している[2]。また、tetsuyaは発売当時のインタビューで思い入れのある曲でこの曲を挙げている。
      アルバム発売から約10年後の2006年10月13日に放送されたテレビ朝日系番組『ミュージックステーション』でTV初披露された。
      ベストアルバム『The Best of L'Arc〜en〜Ciel 1994-1998』、『TWENITY 1991-1996』には、イントロに前曲「Fare Well」のアウトロが被っていないミックスの異なるバージョンで収録されている。
      また、ロックバンド、Hemenwayによるこの楽曲のカバーがトリビュート・アルバム『L'Arc〜en〜Ciel Tribute』に収録されている。
    3. Round and Round
      • 作詞・作曲:hyde / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Takeyuki Hatano
      hydeがタイトルから決めたといわれる曲で、「神に遊ばれている人類の姿」を唄っている。
      hydeは本作に収録されている楽曲の歌詞に関し、「自分が創造主になったような、高い視点からものを見ることを心掛けた[1]」と語っている。
      実際の歌とブックレットで歌詞の一部が異なっており、ブックレットには「大人」と書かれている部分を、hydeは「こども」と歌っている。ただし、これは誤植ではなく、hydeの意図によりルビが振られなかったものである。そのため、誤解を招いたことがあった。
      2020年に行われたコンサートツアー「ARENA TOUR MMXX」において、ホールツアー「Tour '98 ハートに火をつけろ!」以来22年ぶりにライブで披露された。
      後に、パートチェンジバンドP'UNK〜EN〜CIELでリアレンジされ、25thシングル「Killing Me」のカップリングに収録している。また、日本テレビ系番組『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』の企画で青木さやかキーボードコーラスパート担当のP'UNK青木として参加した「〜feat.P'UNK青木」バージョンも同シングルに収録されている。
    4. flower
      5thシングル。sakura在籍時のL'Arc〜en〜Cielとしては最大の売上を記録したヒット曲。
      楽曲はスウェーデンポップスを思わせる軽快な曲[9]だが、hyde自身は自分の好みの楽曲ではなく、2010年のインタビューにおいて「時代を俯瞰で見て、今だったらこういう曲を作れば売れるだろうと狙って作った曲[10]」「自分のなかではちょっと不思議な存在の曲ですね。自分の価値観とはちょっと違う[10]」とコメントしていた。ただ、2019年にhydeがソロ名義で開催したアコースティックライブツアー「HYDE ACOUSTIC CONCERT 2019 黒ミサ BIRTHDAY TOKYO」でこの曲を披露した際に、「僕はあまり好きな曲ではなかったんですけど、最近大好きになりました[11]」と述べている。
      ファンからの人気は非常に高い楽曲で、ベストアルバム『Clicked Singles Best 13』発売にあたり、収録曲を決めるファン投票で1位に輝いている。また、2006年に行われたライブ「15th L'Anniversary Live」の演奏曲目リクエスト投票でも「the Fourth Avenue Café」に次ぐ2位という高順位を記録している。
    5. "good-morning Hide"
      • 作詞:sakura / 作曲:hyde / 英語訳詞:Atsuko Numazaki & Chieko Nakayama / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
      sakuraが作詞した唯一の曲であり、L'Arc〜en〜Cielとして初の全英語詞曲でもある。タイトルの「Hide」の読みは「ハイド」で様々な意味を包含しており、sakura曰く「"隠す"とか"隠れた"とかこの言葉自体に凄くいっぱい意味がある」「他にも"餓鬼みたいに痩せ細った人"とか"ジキルとハイド"とかもある」という[12]。普段のsakuraの言動に興味を示していたhydeが作詞を薦めたといい、「"sakuraの思う疑問"を何でもいいから書いてくれないか」というリクエストがあったという。
      また、歌詞のテーマについてsakuraは「テーマはあるんだけど言いたくない」「歌詞には登場人物が3人出てるくんだけど、"僕"、"君"、"彼等"、それが何のことなのかイメージは任せる」と述べている[12]。ブックレットには日本語訳も付記されている。
      楽曲は80年代後半のブリティッシュ・ロックをイメージしており、編曲を務めた岡野ハジメは「ギターはイギリスのゴスニュー・ウェイヴの感じにしようと話し合った」「そういうことができる日本のバンドは少なかったので、ラルクのメンバーはマニアックなものも受け入れてくれるんだ、これは嬉しいと思った」と述べている[13]
      1997年に行われたコンサートツアー「CONCERT TOUR '96〜'97 Carnival of True」以降ライブで演奏されていない。
    6. the Fourth Avenue Café
      • 作詞:hyde / 作曲:ken / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Takeyuki Hatano
      フジテレビ系アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のエンディングテーマとしてオンエアされ、シングル化も決まっていた (ミュージック・ビデオも制作されていた) が、sakuraの逮捕によって白紙化されてしまった。
      上記の経緯から、アルバム曲の中では「あなた」と並び知名度は高く、東京スカパラダイスオーケストラのホーンセクションが参加したことでも知られている。
      2006年には1st-14thシングルの再発に合わせて29thシングルとして発売され、ようやく日の目を見たこともあり、同年に行われたライブ「15th L'Anniversary Live」の演奏曲目リクエスト投票で1位に輝き、1997年に行われたコンサートツアー「CONCERT TOUR '96〜'97 Carnival of True」以来9年ぶりにライブで演奏された。
      余談だが、歌詞カードに記載されたタイトルには"fourth"が"forth"となる誤植がある。
    7. Lies and Truth ("True" mix)
      6thシングル。アルバム発売前の先行シングルとして発売されていた楽曲。
      作曲者であるkenは、楽曲について「メロディ指向のものがチャート上位に入っていたから意識的に書いた[5]」と述べており、セールスを意識した制作だったと述べている。
      シングルバージョンとの違いは、イントロにベース音・ドラム音やエンディングのメロディが追加されており、完奏して終了する点である。そのため、シングルよりも演奏時間が長い。基本的にライブ等で演奏する場合はこのバージョンが基になっている。
    8. 風にきえないで ("True" mix)
      4thシングル。この曲を収録したシングルで初めてのオリコン週間シングルチャートTOP5入りを果たしている。
      作曲者のtetsuyaは「バレンタインに嫌な思い出があり、それがきっかけでこの曲が出来た」と語っており、その理由から仮タイトルが「バレンタインの憂鬱」と付けられた。
      シングルバージョンとの違いは、イントロが削除されたことやミックス変更、一部ギターのリテイク、使用ベースの変更など。そのため、こちらはシングルより僅かに短くなっている。
      2020年に行われたコンサートツアー「ARENA TOUR MMXX」において、ホールツアー「Tour '98 ハートに火をつけろ!」以来22年ぶりにライブで披露された。
    9. I Wish
      • 作詞:hyde / 作曲:tetsu / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Takao Konishi
      tetsuyaが楽曲制作において「個人的に昔のクリスマスとかを思い出して作った」ことから、仮タイトルは「クリスマス」と名付けられた。また、楽曲はtetsuya曰く「クリスマスに一人佇んで途方に暮れていると、雪が降って世界が滲んで見えなくなるようなイメージ[2]」だといい、当初はスローテンポのバラードとして制作されていた。
      歌詞中にクリスマスという単語は入っていないが、「真っ白な天使が舞い降りて」などのクリスマスを彷彿とさせる歌詞が入っている。また、コーラスの「Ring bell through the window I wish you smile for me sing song all together La la la la...」の部分は子供達が参加し歌っている。
      TBS系音楽番組『COUNT DOWN TV』の「クリスマスに聴きたい曲」アンケートでアルバム曲でありながらランクインしたこともある。
      また、2018年に行われたライブ「L'Arc〜en〜Ciel LIVE 2018 L'ArChristmas」において、ライブ「1997 REINCARNATION」以来21年ぶりにライブで披露された。
      後に、パートチェンジバンドP'UNK〜EN〜CIELでリアレンジされ、33rdシングル「Hurry Xmas」のカップリングに収録している。このバージョンにはミュージックビデオも製作されている。
    10. Dearest Love
      • 作詞:hyde / 作曲:tetsu / 編曲:L'Arc〜en〜Ciel & Haruo Togashi
      演奏時間が6分40秒を超える3連リズムのロックバラードで、レコーディング合宿の合間にtetsuyaが制作した楽曲[2]
      曲中で聞こえる高音のファルセットコーラス(最高音はA5)はhydeではなくtetsuyaによるもの。
      2018年に行われたライブ「L'Arc〜en〜Ciel LIVE 2018 L'ArChristmas」において、「I Wish」と同様にライブ「1997 REINCARNATION」以来21年ぶりにライブで披露された。

    参加ミュージシャン[編集]

    日本語表記が確認出来ない部分に関しては原文ママとする。

    Fare Well
    Caress of Venus
    Round and Round
    flower
    "good-morning Hide"
    • ken:タンバリン
    • 菅原サトル:マニピュレート、その他の楽器
    the Fourth Avenue Café
    Lies and Truth ("True" mix)
    • 金子飛鳥ストリングス:ストリングス
    • 西平彰:弦編曲、その他の楽器
    風にきえないで ("True" mix)
    • tetsu:ファルセットコーラス
    • 佐久間正英:その他の楽器

    I Wish
    Dearest Love
    • 金子飛鳥:バイオリン
    • 橋本しのぶ:チェロ
    • 富樫春生:弦編曲、その他の楽器
    • Takako Ogawa:コーラス
    • tetsu:ファルセットボーカル
    • 迫田至:マニピュレート


    [Additional Musicians]

    • 赤波江敦夫:レコーディング
    • 内海幸雄:レコーディング
    • 藤島浩人:レコーディング
    • 比留間整:レコーディング、ミックス

    [Produce & Mastering]

    • L'Arc〜en〜Ciel:プロデュース
    • 富樫春生:プロデュース(#1,#10)
    • 岡野ハジメ:プロデュース(#2,#5)
    • 秦野猛行:プロデュース(#3,#6)
    • 小西貴雄:プロデュース(#4,#9)
    • 西平彰:プロデュース(#7)
    • 佐久間正英:プロデュース(#8)
    • 原田光晴:マスタリング
    • 内田孝弘:リマスタリング(High-Resolution Audio)

    収録ベストアルバム[編集]

    脚注[編集]

    [脚注の使い方]
    1. ^ a b 『Vicious』、シンコー・ミュージック、p.127、1997年1月号
    2. ^ a b c d e 『Vicious』、シンコー・ミュージック、p.126、1997年1月号
    3. ^ 『ROCKIN'ON JAPAN』、p.71、2004年3月号、ロッキング・オン
    4. ^ a b バンド結成20年の歴史を振り返るメンバー4人ソロインタビュー - ナタリー
    5. ^ a b c 『ROCKIN'ON JAPAN』、p.63-p.64、2004年3月号、ロッキング・オン
    6. ^ 『Vicious』、シンコー・ミュージック、p.123、1997年1月号
    7. ^ ラルク20周年記念ライブツアーがついにファイナル、京セラドームが大熱狂 - MUSIC-NET(2011年12月5日)
    8. ^ 『音楽プロデューサー 岡野ハジメ エンサイクロペディア CATHARSIS OF MUSIC』、p.142、シンコーミュージック・エンタテイメント、2019年
    9. ^ L'Arc-en-Ciel Discography - L'Arc〜en〜Ciel.com
    10. ^ a b INTERVIEW――hyde 〈hyde best〉タワーレコード(2010年3月10日)-2015年11月8日閲覧
    11. ^ 【詳細レポート】HYDE、<黑ミサ BIRTHDAY -TOKYO->2日目「これからも一緒に、僕と歩んでください」 - BARKS(2019年1月30日)
    12. ^ a b 『Vicious』、シンコー・ミュージック、p.122、1997年1月号
    13. ^ 『音楽プロデューサー 岡野ハジメ エンサイクロペディア CATHARSIS OF MUSIC』、p.143、シンコーミュージック・エンタテイメント、2019年