XB-28 (航空機)
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XB-28 ドラゴン
- 用途:爆撃機
- 分類:爆撃機
- 製造者:ノースアメリカン・エイヴィエーション社
- 運用者:
アメリカ陸軍航空軍(予定)
- 初飛行:1942年4月26日
- 生産数:2機
- 退役:1943年8月4日(XB-28A-NA)
- 運用状況:未就役
- 原型機:B-25 ミッチェル
XB-28 ドラゴン(North American XB-28 Dragon)は、アメリカ合衆国のノースアメリカン社がアメリカ陸軍航空軍向けに開発した試作爆撃機。陸軍航空軍の方針変更と試作機の墜落などにより開発は中止された。
愛称の「ドラゴン (Dragon)」は龍の意。社内呼称はNA-63。
設計[編集]
XB-28はB-25を元として開発された機体で、双発機で主翼が直線翼、前輪式というところはB-25と同じ設計であった。B-25からの変更点は、双垂直尾翼が単垂直尾翼となり、陸軍で始めて内部が加圧されていたことである。
開発[編集]
アメリカ陸軍航空隊が1939年8月に提示したXC-214(高高度双発中型爆撃機計画)には、マーティン、ノースアメリカンの2社が応じた。マーティンはXB-27案、ノースアメリカンはXB-28案を陸軍航空隊統合後のアメリカ陸軍航空軍へ提出した。
1942年4月に初飛行した当機はターボチャージャー付のR-2800-27エンジンが功を奏し、高度7600mで速度約600km/hを記録するなど良好な性能を示した。だが、当時ノースアメリカン社はB-25ミッチェルの大量生産を抱えておりとてもXB-28を生産する余裕は無かった。また陸軍航空軍の方針の変更で、双発爆撃機は高高度より低高度侵攻能力を重要視すべきとされ、偵察目的のXB-28Aが1機製造された。しかし、このXB-28Aも1943年8月4日に墜落し、この日限りでXB-28は開発中止となった[1]。
スペック[編集]
- 全長: 17.20 m
- 全幅: 22.12 m
- 全高: 4.27 m
- 全備重量: 16,210 kg
- エンジン:P&W R-2800-27 空冷18気筒 2000 hp×2
- 最大速度: 599 km/h
- 実用上限高度:10,213 m
- 航続距離: 3,280 km
- 武装
- 爆弾1,800 kg
- 12.70 mm機銃×6
- 乗員 5名
脚注[編集]
- ^ Dean, Jack. "The Charge Of The Light Brigade". Airpower, Granada Hills, California, Volume 28, Number 6, November 1998. p. 9.
外部リンク[編集]
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